- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065201305
作品紹介・あらすじ
仙龍の因縁を追う先に待ち受けていたのは――正体不明の草紙だった。
よろず建物因縁帳シリーズ第7弾!
感想・レビュー・書評
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怨み、毒の文字が突き刺さる一冊。
シリーズ第七巻。
今回はお堂を曳いた後に怪異が始まったという寺が舞台。
血、怨み、毒、情念、鬼、鎖といった、おどろおどろしさ漂う文字が目に突き刺さる、人の負の念に圧倒された巻でもあった。
そんな中での小林教授の語り口、太陽を思わせるコーイチの存在が一服の清涼剤。
人の怨み、残酷さを嫌いつつも惹かれるという人の心理が興味深い。
曳きの儀式の空気がはりつめる瞬間も今回はいつも以上に感じられた。
自分の心に向き合う春菜の姿、決意も読みどころの一つ。
いよいよ動き出す次巻にさらなる期待が高まる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内藤了『怨毒草紙 よろず建物因縁帳』講談社タイガ。
よろず建物因縁帳シリーズ第7弾。曳き屋・仙龍と春菜のコンビが過去からの因縁と怪異に迫る。そして、42歳の死期が迫る迫る仙龍にぞっこんの春菜の恋の行方は……
持仏堂を曳いた後、幽霊や狼が目撃されるといった怪異が起きる東按寺。怪異の原因を調査する春菜は、無残な死に様の死体が転がる地獄を幻視する……
物語に余り進展は無く……
本体価格690円
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因縁帳シリーズ⑦
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腹を掻っ捌いて狼に喰わせ、蛇がうじゃうじゃいる大きな樽の中に少女を入れ蛇が穴という穴から入り込み窒息死させたり、見るも無残な数々の絵。その絵は殺された人達の血で描かれた物だった。
仙龍と春菜は結ばれたのか?
今回は2人や導師の因縁や珠青の出産などにスポットが当たった内容だった。
仙龍の家族の事とか知れたから良かった。 -
怖さというより惨さが際立っていた。
六道の中では餓鬼道の話になるのかな?
今回はそれよりも春菜と仙龍の関係に重きが置かれていた印象。個人的には2人の展開を待っていたのでよかった。 -
読み終わった後も、ふとした拍子に思い出してぞっとするほどの話だった。地獄絵図。
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心配のあまりつい怒ってしまう仙龍を見ると、不器用で優しい性格に思わずにんまり。今回関わったものもおぞましく、ヒロインはよく正気でいられるなと感心する。隠温羅流という名称からルーツはそうだろうと予想していたが、やっぱり嬉しい。そろそろ終盤戦に突入といったところだろうか……しかし仙龍、もしかして導師の決まりを……?