人生は苦である、でも死んではいけない (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065192139

作品紹介・あらすじ

人生は苦。それでも生きる。日々、生きづらさを感じているすべての人へ。ベストセラー『嫌われる勇気』の著者が送る力強いメッセージ!
人生は苦しい。苦しいこともあれば、楽しいこともある、ではなく、本来的に人生とは苦しいもの。それゆえ仏教は「生老病死」の苦しみを説き、聖書は人生を嘆きの谷になぞらえる。でも、それでも死んでしまうのではなく、この事実を認め、受け入れた上で生きていこう。いじめられている人も、会社でハラスメントを受けている人も、死んでしまうのではなく、とにかく生きよう。どんなに孤独に思えても、かならずどこかに「仲間」はいる。だから絶望することなく、希望を持って生きてゆこう。人生を「生きる」ことが、この世に生を受けたすべての人に課された課題だから。
仏教、キリスト教、ギリシア哲学--いにしえの知恵をたずね、アドラー心理学、三木清の『人生論ノート』など、さまざまな思想に学び、築き上げた、岸見一郎の総決算としての人生論!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルのインパクトがすごい。
    「嫌われる勇気」の著者による、それでも、生きるのだという力強いメッセージ。

    借りてから読み終えるまでにかなり時間を要した。

    内容としては、著者の伝えたいこと(同じこと)を様々なエピソードを交え何度も伝えてくるというもの。

    人は、誰かの期待に応えなくても、成功しなくても、ただ、生きているだけで幸せなのだということ。

    過去も未来もなく、ただ「今、ここ」しかない、「今、ここ」を生きること。

    親の人生でもない、誰の人生でもない、自分の人生を生きるのだということ。

    そして、人生は楽あれば苦あり、と言うよりも、苦なのだ、それでも、生きる。ということ。

  • 「嫌われる勇気」の岸見一郎先生の本

    人生は苦である…でも死んではいけない
    この一文にある深い意味

    何度読み返しても新しい発見と気づきがあるこの本

    今、ものすごく生きづらいと思っている人
    悩んでいる人
    苦しくて逃げ出したいと思っている人
    自分には価値がないと思っている人
    はもちろんんだけど、これから生きていくすべての人にこの本を読んでほしい。

    • naonaonao16gさん
      puttyhamaさん

      レビューの内容が今自分が考えていることと絶妙にリンクして不思議なご縁を感じました。
      『嫌われる勇気』、なんとなく読...
      puttyhamaさん

      レビューの内容が今自分が考えていることと絶妙にリンクして不思議なご縁を感じました。
      『嫌われる勇気』、なんとなく読むのが怖くて積読になってしまってますが、こちらから読んでみようかな、なんて。

      ありがとうございました。
      2023/12/06
    • puttyhamaさん
      naonaonao16さま
      コメントありがとうございます。
      機会あればぜひ読んでみて下さいませ。
      イマドキって、人って生きていくのに何...
      naonaonao16さま
      コメントありがとうございます。
      機会あればぜひ読んでみて下さいませ。
      イマドキって、人って生きていくのに何か役目がないとダメ~みたいな風潮になりがちですが…「生きていることそのものが実は価値ありで大切なこと」って気づかせてくれたような気がしました~。
      2023/12/27
  • ● そもそも人は誰かの期待を満たすために生きているわけではない。他者の期待を満たすべく、今の私ではない自分に「なる」必要などはないのだ。私は私でしかない。あるのは、このあるがままの私だけなのだから。
    ●三木清は、人生を砂浜で貝を拾うことに喩えている。カゴの中に入れていたかつては美しいと思っていた貝が少しも美しいものではなく、取るに足らないものばかりであることに気づき、愕然とする。
    ●幸福は成功と違って「存在」に関わる。何かを達成する必要はなく、ただ単に人は幸福であると言うことだ。何かによって得られるものでも、失われるものでもない。だから挫折したとしても、幸福は、そのことからいささかの影響を受ける事は無い。
    ●若い人が結婚をするときに相手にいろいろな条件をつける。高収入や容姿。しかし条件と言うものはどんなものも、いつかは満たされなくなるものだ。
    ●人は人生を視点と終点のある横線で考えがちである。何かの機会にふと立ち止まった時、あまりに目が過去と未来にばかり向いていて、今日と言う日は生ききれていなかったことに気がつく。
    ●子育ても介護も「今」しかないと言う意味では同じなのだ。今日は親や子供と共にいられること自体を喜びだと感じられたら、思いも変わってくるだろう。
    ●老いについて。ケパロス曰く、「端正で足るを知る人間であれば、老年もそれほど苦にはならない。しかし、そうでなければ、そういう人間にとっては、ソクラテスよ、老年も青春も辛いものになる」
    ●老いるから智慧が増えないのではなく、学ぶことを怠ると老いるのだ。

  • 『嫌われる勇気』も読んでなかったので初の岸見一郎さん。

    所々でアドラーを引きながら
    存在自体に価値があり、幸せに「なる」のではなく今ここで幸せで「ある」
    ということを様々な角度で解説。

    自身のエピソードから著者がなぜそういう考えに至ったのかわかるので著者ファンには良いかと思うが、別の体験してたら別の考えになったのでは?という疑問は拭えない。延命治療と尊厳死の辺りは特に当事者や医療従事者などの様々な立場の考えを踏まえた上で丁寧に結論を導いて欲しかった。タイトル通りではあるけれど期待したほどではなかったかな。

  • ⚫︎老いや病気などで、以前できた事ができなくなることは"退化"ではなく"進化"したのだと考える。

    ⚫︎生きる事は絶対的に善である。

    ⚫︎memento moriとは、「死のことを絶えず思え」という意味。

    ⚫︎生きているだけで価値がある。
    それだけで他者に貢献している。

    うーん…

  • 人生の目的は成功ではなく幸福になる事である。今この瞬間をどう幸せに過ごすかを考えて生きていきたい。
    人生を生まれてから死ぬまでの一直線上として考えずダンスを踊るかのように目的地を考えず楽しんで過ごす。この考え方は分かりやすく面白い。

  • 【読書マラソンPOPコメント】
    人生は苦である、でも死んではいけない(岸見一郎) [講談社現代新書]
    老いることが怖い。老いはマイナスだ。美容などでアンチエイジングという言葉をよく聞く。なぜ人は老いに否定的なのだろうか。
    なぜ挫折や困難ばかりでただ生きるということがこんなにも苦しいのだろうか。
    自分に価値はあるのだろうか。死が怖い。そんな人生の中で「生死」について考えたときに読んでほしいのがこの本だ。著者はアドラー心理学を研究しており、一時期話題になった「嫌われる勇気」の著者でもある。分かりやすい文章で心を暖かくしてくれるような数々の言葉で読みおわったときには涙することだろう。最後にこの本の中で好きな一節を紹介する。“働くこと自体が目的ではなく、幸福であるために働くのである。”

    ペンネーム“カワ”

  • 悩んでもしょうがない、と気持ちが楽になる本。三木清の引用で人生を例えた海岸で貝を拾う人々の描写が心に残る。

  • 『ありのままを受け入れる』ために、
    いつのまにか、『頑張らないように頑張る』事をしてしまう。
    そしてまた苦しくなる。
    あるがままを受け入れる大切さが
    改めて心に届きました。

  • ベストセラー『嫌われる勇気』の著者、アドラー心理学の研究者の著書。
    未来はまだ来てないのではなくて「ない」。
    とても、哲学的なお話。
    自分向けではないけど、非常に興味深かった。

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著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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