0から1をつくる 地元で見つけた、世界での勝ち方 (講談社現代新書)
- 講談社 (2019年1月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065144145
作品紹介・あらすじ
2018年冬季平昌五輪で、日本史上初の銅メダルを獲得した女子カーリング。チームを結成して率いた本橋氏による、実践的ビジネス論!
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ゼロは最強です。アイデアと体力さえあれば、何でも生み出すことができる。
0から始めることができれば、理想の10に向けた1をつくれると私は思っています。どこかの大都市で4まで進んでしまった事業を、理想の10までもっていくためには、一度、後退を迫られたりするかもしれません。
「地方だから」という言い訳は、私の中にはありません。地方だからこそ、前向きに、どんどん進めることができる。
田舎には無限の可能性があるということもまた、本書のテーマとなります。 (本文より)
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<主な目次>
第1エンド はじめに
第2エンド 平昌五輪「銅メダル獲得」の裏で
第3エンド 何もない町に生まれ、トリノ五輪に出るまで
第4エンド バンクーバー五輪、チーム青森で学んだこと
第5エンド ロコ・ソラーレ結成、組織とは何か
ハーフタイム フォトギャラリー「私の愛するトコロ」
第6エンド 家族から成長させてもらったこと
第7エンド 結集した、それぞれの想い
第8エンド 綿密なコミュニケーションと観察眼
第9エンド 地元への感謝と、私たちの未来
第10エンド おわりに
楽しいはラクじゃない。でも、楽しさを失うわけにはいかなかった――。
感想・レビュー・書評
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印象に残ったエピソード。
チームを作ったきっかけは、スピードスケートの選手がチームに報告してるのを見て、自分で動くと言う選択肢もあるのかと気づいたこと。
オリンピックで金メダルを取るスウェーデンチームを見て、こんなマインドのこんなメンタルの人たちになりたいと言う思いから来た。
影でチームを支える、誰かのための頑張るリーダーとは。多くのものに気を回し変化に敏感になってチームのバランスを取ると言うこと。 -
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カーリングで3度五輪に出ている本橋麻里が、地元でカーリングを始めてチームを育てるまでの話。
自伝的な話がメインかと思いきや、ローカルでのスポーツ振興の話がメインだったが、どちらも魅力的で面白かった。 -
カーリングのマリリン、本橋麻理さん。
彼女が平昌オリンピックのカーリングチームを
作り上げたことは間違いないです。
当然そこには、語られるべきコミニュケーション力
リーダーシップ力などがあります。
加えて、地方都市がカーリングというコンテンツ
を使ってどのように発展していくべきか、演出力
と言うのでしょうか、プロデュース力も備えて
いることがわかります。
このあたりが他のアスリート系著書とは異なり
彼女の懐の深さを見ることができます。
そのうち常呂町長や北見市長になるのでは?
と思ってしまう一冊です。 -
カーリングチームを創設した筆者の自伝
サポート型リーダーシップ、双方向コミュニケーションなど現代に合う事例と感じました -
「ダンナさんが、カーリングに詳しくない」
というところに好感が持てました。
「“何もない”は最強」で「地方を言い訳にしない」というのも、今っぽいなと。
こんな書き方したら、ぶっ叩かれるかもですが、わたし、カーリングをまともに見たことがないんですね。見ようともしてこなかった。それでも、この本はおもしろいです。
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美談をあれこれ書き記すのではなく、カーリングの今後を憂う、「まともさ」が書かれていて、真っ当でした。 -
カーリングの本橋さんが新書を出していたことに興味を持ち、購入。
表紙から察するにビジネスについて語っているのかなと思いましたが、どっちかというと自叙伝っぽかったです。
本の構成としては、カーリングにあやかって、第○章が第○エンド、○投目という作りになっています。途中、ハーフタイムと題して、本橋さんの写真がいくつか載せられています。
内容は、平壌オリンピックでのメダル獲得するまでの本橋さん側から見た奮闘記が書かれています。限られた条件のもとで、色々な支えや仲間との繋がりがあったからこそ、今に至っていることをカジュアルな口調で述べられています。本橋さんファンにはオススメですが、ビジネス書として読まずに本橋さんの奮闘記として読んだ方が良いと思います。
選手から始まり、サポーター、GMへと成長し続けている本橋さん。これからカーリングがどうなっていくのか応援していきたいと思いました。