オカルティズム 非理性のヨーロッパ (講談社選書メチエ)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065142608

作品紹介・あらすじ

ヘルメス文書、グノーシス、カバラー、タロット、黒ミサ、フリーメーソンやイリュミニズムなどの秘密結社、そしてナチ・オカルティズムとユダヤ陰謀論……古代から現代まで、オカルトは人間の歴史と共にある。一方、「魔女狩り」の終焉とともに近代が始まり、その意味合いは大きく変貌する――。理性の時代を貫く非理性の系譜とは何か。世界観の変遷を闇の側からたどる、濃密なオカルティズム思想史!

感想・レビュー・書評

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  • 資料的価値あり

  • 2つのオカルティズム・魔術。一つは高等魔術でピュタゴラス、アリストテレス、ヘルメス文書に遡り、占星術・錬金術・魔術の流れ。もう一つは、中世ヨーロッパの農村社会での、ヨーロッパとは異なる文化伝統をも横断する形で民俗的呪術・魔術の層。

  • 一言で纏めると『オカルトの歴史』なのだろうが、現代日本のサブカルチャー(アニメ、漫画、ライトノベルといった類の)まで包括しているものは珍しいのではないか。
    論が進むにつれ妙に『ムー』的になって行くのが色んな意味で面白くてつい一気に読んでしまった。

    以下は本書の内容とは全く無関係のツッコミ。
    終盤、本文中に『由貴香緒理』『天使禁漁区』というタイトルが出て来るが、正しくは『由貴香〝織里〟』の『天使禁〝猟〟区』である。同じ講談社の『ARIA』で描いている漫画家の名前と代表作のタイトルに盛大な誤植があるというのはちょっと恥ずかしいぞ。
    終盤のサブカル絡みの論は面白かったので、誤植で現実に引き戻されるというのは残念である。

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著者プロフィール

1956年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒。早稲田大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程満期退学。パリ第七大学大学院でジュリア・クリステヴァに師事。2000年、文学博士号(ドクトル・エス・レットル)取得。専門はフランス文学。現在、早稲田大学ほか非常勤講師。著書に『ネオリベ現代生活批判序説』(新評論、白石嘉治ほかと共編著)、『ユイスマンスとオカルティズム』(新評論)など。訳書に『フランサフリック』(緑風出版、高橋武智との共訳)、『ピアニストのノート』(講談社選書メチエ)などがある。

「2018年 『オカルティズム 非理性のヨーロッパ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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