知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065139493

作品紹介・あらすじ

かつて占領下で結ばれた、きわめて不平等な旧安保条約。

それを対等な関係に変えたはずの「安保改定」(1960年)が、
なぜ日本の主権をさらに奪いとっていくことになったのか?

「アメリカによる支配」はなぜつづくのか?

原因は、岸首相がアメリカと結んだ3つの密約にあった! 

・・・・・・・・・
PART1『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』では、
戦後日本における、アメリカへの異様なまでの従属体制が
「なぜ生まれたのか」という謎については、
ひとまず解明と説明が終わったと考えています。

そこで最新作『知ってはいけない2――日本の主権はこうして失われた』では、
その異様な体制が70年たったいまも、
「なぜつづいているのか」という、戦後日本の“最後の謎”を解き明かします。

第二次大戦のあと、日本と同じくアメリカとの軍事同盟のもとで
主権を失っていたドイツやイタリア、台湾、フィリピン、タイ、パキスタン、
多くの中南米諸国、そしていま、ついに韓国までもがそのくびきから脱し、
正常な主権国家への道を歩み始めているにもかかわらず、
なぜ日本にだけはそれができないのか。

今後どうすれば私たちは、「自らが主権を持ち、
憲法によって国民の人権が守られる、本当の意味での平和国家」
として再生していくことができるのか。

10万部を突破したベストセラー『知ってはいけない』の著者が、
「戦後日本の“最後の謎”」に挑む!

・・・・・・・・・
【目次】
第1章 日本は「記憶をなくした国」である
――外務省・最重要文書は、改ざんされていた
第2章 外務省のトップは、何もわかっていない
――三つの密約とその「美しき構造」について
第3章 CIAの金は、ロッキード社が配る
――「自民党」という密約がある
第4章 辺野古ができても、普天間は返ってこない
――軍事主権の喪失と「帝国の方程式」
第5章 米軍は、どんな取り決めも守らない
――国連憲章に隠された「ウラの条項」とは?
終章 外務省・最重要文書は、なぜ改ざんされたのか

感想・レビュー・書評

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  • 矢部宏治さん。
    本当にすごいかただと思います。

    でも、私にできること、何もないので
    せめて第三回凪紗賞を授与します。
    ここで言っているだけですが、
    「私が読んだ本の中で、
    ひとつだけ世間の皆さんにお薦めするならこれ!」
    という作品に差し上げる年に一度のイベントです。

    現在政治家や官僚として活躍されている皆さんや
    政治家官僚を目指している若い皆さんに
    絶対に読んでいただきたい。

    それ以外のかたがたにも。
    知ってはいけない
    ではなくて、
    知ってください。

  • 読了。安保のはなし。なんとなく、みんな知ってるのではと思った。

  • 軍事主権の放棄とは、「戦争をする権利」の放棄であると同時に、「戦争をしない権利」の放棄でもある。国家としてそれほど危険な状態はないのである。

  • 力作。
    よく調べてデリケートな内容を書かれている。

  • 残念ながら、世の典型例に違わず、イマイチなパート2。

    密約告発本?暴露本?日本を売った政治家本?

    「こんな事があった、あんな事があった!とんでもない!」のオンパレード。もっと読者の事を考えて、分かりやすいだけでなく、日本人として何をすべきなのかの具体的提案が欲しい。


  • なぜ日本だけがまともな主権国家になれないのか?そのカギは安倍首相の祖父岸信介首相が行った「安保改定」とその時に米国と結ばれた「密約」にある。自民党はその結党時に、日米安保体制を維持する密約でCIAから資金提供を受けており、日米安保体制には指一本触れられない。しかも密約では、米国は日本を防衛する義務はなく、日本の国土を自由に利用する権利を持ち、戦争になったら自衛隊を指揮する権利を持ち、必要であれば核ミサイルを日本国内に配備する権利を持つという。

  • 様々な密約のもとにある日米安保体制、戦犯である岸信介がなぜ8年で首相の座に上り詰めたのか? CIAからの巨額資金はどのように送られてきたのか?全自衛隊の米軍共同使用計画、在韓米軍の撤退問題、富士山にある米軍基地、

    軍事主権の放棄、日米安保には指1本触れるな、憲法9条には指1本触れるな、日米安保堅持と護憲、日米同盟、主権なき軍事的従属体制、さえ続けていけば日本の安全は守られるのだ。一切の軍事力を持たずに国を守れ。軍事主権の放棄とは、戦争をする権利の放棄であると同時に、戦争をしない権利の放棄でもある。

    比核三原則を国是として、日本に核兵器は存在しない、と正式に表明し信じ込まされていた事は何などなのだろうか?そんな事はないだろう、アメリカ軍が核を外して日本に来る、米軍基地に核兵器が存在しない、などの様々な論議は一体何だったのだろうか?

  • 1を読んでないのにいきなり2から読みました(図書館は待つので買いに行ったら、地元の小さな本屋さんには2しかなく)。条文の文章とか、自分のような粗雑な頭にはなかなか(丁寧に説明されてても)入らず、箇条書きも苦手。前半は何度も中断しました。それでも頑張って読み続け、後半から次第に入り込めましたが、今度は別な意味で読むのがつらくなり…(70年前に戻って、日本はやり直せれば…とかため息ついたり)。でも最後まで読んでよかった。見てはいけないと言われるほど見たくなるのが人間。このタイトルはスリリングで秀逸ですね。「あとがき」にはウルっときました。

  • 書きぶりが少々あざとい気もするし、若干推理も入り込んでるけど、外交文書を中心とした公文書管理の問題点の指摘あり。

  • H31/3/10

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著者プロフィール

(やべ こうじ)1960年兵庫県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。株式会社博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。著書に『知ってはいけない――隠された日本支配の構造』(講談社現代新書)、『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(以上、集英社インターナショナル)、『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること――沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)、共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。企画編集に「〈知の再発見〉双書」シリーズ、J・M・ロバーツ著「図説 世界の歴史」(全10巻)、「〈戦後再発見〉双書」シリーズ(以上、創元社)がある。

「2019年 『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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