沙耶の唄 (星海社FICTIONS)

  • 星海社
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本棚登録 : 143
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065138243

作品紹介・あらすじ

「なぜ―僕なんだ?」
「それはね、あなたがひとりぼっちだから」

不幸な交通事故により家族を失った青年・匂坂郁紀。奇跡的に一命を取り止めた彼には、目に映るものすべてが形を変え、醜く歪んでしまう不思議な後遺症だけが残った――
そんな郁紀の世界に突然現れたのは、うつくしい少女。「沙耶」と名乗る彼女の存在は、郁紀の汚穢に塗れた日常を美しい色に染めていく。彼にとって、それはただ一筋の光だった……。
発売から15年、今なお霞むことなく高い評価を受け続けてきた虚淵玄(Nitroplus)原作の伝説的ゲーム作品『沙耶の唄』を、ノベルゲーム界の先駆者・大槻涼樹×不変の担当イラストレーター・中央東口が甦らせた、初のノベライズ作品!

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったけどやっぱり原作の方がいいかな。

  • 大槻涼樹/虚淵玄『沙耶の唄』読了。

    一部でカルト的な人気を博した虚淵玄脚本の裏代表作とも言えるゲームのノベライズ版。2003年のゲームなので多少古臭くなるかとも思ったが、これは大槻氏の手腕なのかほぼ気にならない、もともとテーマや設定は廃れないものなので、今読んでも違和感はない。
    基本的にテキストも原作の色を損なうほどに改変していないので、ゲーム版の雰囲気はそのまま楽しめるだろうと思う。
    本来は選択肢で分岐する物語だが、ノベライズに合わせて一本化されている。しかし、作中には面白い演出があり、ifの物語も想像させる。
    クトゥルフを知っている人は、随所にネタが仕込まれているのでついにやりとしてしまうだろう。はっきりと言及しないところもまた良い。
    そして何よりこの設定は素晴らしい。人は物の見え方や感じ方で完全に理解し合うことができなくなるし、逆に異常と狂気に飲まれた者は、その孤独を癒やしてくれる存在に絶対の愛を感じる。歪だが、やはり純愛といえるのかもしれない。

  • 得体の知れない恐ろしさがありながら、単なるホラーではなくて、ある対象に対する感情や印象が、どこまで相対的に捉え得るのか考えさせられる。
    高校の同級生から話を聞いていつか読みたいと思ってから、10年じゃきかない年月が経ってた。
    10年前に読んでいればまた違う生き方をしていたかもしれない。
    読んだのが今だから星三つになった。
    201213

  • ゲームのノベライズ。
    3つあるエンディングの内、上手い事切り取って繋げたラスト。
    続編ノゾミノセカイが2019年春刊行予定だったのに2020.4月の時点で音沙汰無し。
    楽しみにしてるんだけど、発売されるのか…?

  • 人ならぬ異形の生物の純愛。狂気の果てに行き着く先でも、切なく悲しく心に響いた。

  • 郁紀の知覚する世界がおぞましい。
    沙耶との交流
    沙耶と郁紀は愛し合っていた。2人とも死んでしまった様だけどその後があるようで気になる。
    狂気と引き換えに愛する者と在る事ができるならその選択もありかもしれない。
    沙耶の存在はそんなにも、大きいものだったのか。

  • 手塚治虫の火の鳥の中に脳の手術によって、ロボットが人間に見えて、人間が無機物に見える話があったが、それを思い出した。

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著者プロフィール

ゲームシナリオライター・小説家。PCゲーム『黒の断章』『終末の過ごし方』『蠅声の王』ほか。著作に小説版『沙耶の唄』など。

「2021年 『四ノ宮小唄はまだ死ねない ーBORDER OF THE DEAD-(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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