鳥! 驚異の知能 道具をつくり、心を読み、確率を理解する (ブルーバックス)

  • 講談社
3.60
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065020531

作品紹介・あらすじ

鳥類学者・川上和人氏(『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の著者)、推薦!
「『鳥頭』はもはや悪口ではない。褒め言葉だ。鳥を知ることは、人を知ることにつながるのだ。」

・鳥はなぜ成功できたのか?
鳥類は現在の地球で大成功をおさめていて、あらゆる場所で出合うことができる。ある科学者の見積もりでは、「人間一人につき30~60羽の鳥がいる」という。鳥たちの成功の要因はなんだろうか?
近年の科学研究は、彼らの高度な心的能力をつぎつぎに明らかにしてきた。鳥は道具をつくって操り、他者の心を読み、確率を理解し、数百の歌(さえずり)を学び、芸術的な建造物をつくり、数千キロを地図なしで旅する……。人間にできて鳥にできないことのリストは、しだいに減ってきた。

・自然が生んだもう一つの「賢い脳」
鳥類は恐竜の子孫である。ヒトをふくむ哺乳類とはまったく異なる道筋で進化を遂げた。鳥の小さな脳をくわしく研究した結果、わたしたちのものとは別の方法で生まれたもう一つの「賢い脳」がすがたを現した。鳥に与えられた脳とはどのようなものなのか?

・知能とはなにか?
私たち人間は、動物たちの「賢さ」や「知能」をどのように測ればよいのだろうか? 「どれだけヒトに似ているか」という視点では、動物本来の知能を評価することはできないだろう。また、私たちが考える「高度な知能」は、はたして自然界においてほんとうに役に立つものだろうか? 鳥の行動と脳をとおして、「知能とはなにか」「知能の価値とは」を検討する。

・本書の内容
序 章 〈鳥頭〉の反撃
第1章 鳥のIQ
第2章 恐竜の子孫が進化させた脳
第3章 イノベーターたち
第4章 社会をつくる知能、知能を生む社会
第5章 さえずりと言語
第6章 鳥は芸術家?
第7章 脳の中の地図
第8章 都会っ子のスズメ

感想・レビュー・書評

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  • 「生き物は何を感じ、何を考えているのか?」という問いなのだけど、あまり深刻にならず、かなり幅広い内容で賢さについて書かれている。

    また賢さとは何かについても深く突っ込むことなく、ブルーバックスにしてはかなりポピュラーな内容で読みやすくたのしい。

    それなりに鳥に関する本を読んできてはいたものの、異性の獲得のために限らず「自分のために歌う」ことや、いわゆる鳥の「方言」についてなど、あまり知らなかったことも多い。またそれほど深くはないものの読心や死を悼むなどの複雑な社会性についても触れられているので、新書らしい新書として最後まで一気に読みきった。

  • 鳥類学者・川上和人氏(『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』の著者)、推薦!
    「『鳥頭』はもはや悪口ではない。褒め言葉だ。鳥を知ることは、人を知ることにつながるのだ。」

    ・鳥はなぜ成功できたのか?
    鳥類は現在の地球で大成功をおさめていて、あらゆる場所で出合うことができる。ある科学者の見積もりでは、「人間一人につき30~60羽の鳥がいる」という。鳥たちの成功の要因はなんだろうか?
    近年の科学研究は、彼らの高度な心的能力をつぎつぎに明らかにしてきた。鳥は道具をつくって操り、他者の心を読み、確率を理解し、数百の歌(さえずり)を学び、芸術的な建造物をつくり、数千キロを地図なしで旅する……。人間にできて鳥にできないことのリストは、しだいに減ってきた。

    ・自然が生んだもう一つの「賢い脳」
    鳥類は恐竜の子孫である。ヒトをふくむ哺乳類とはまったく異なる道筋で進化を遂げた。鳥の小さな脳をくわしく研究した結果、わたしたちのものとは別の方法で生まれたもう一つの「賢い脳」がすがたを現した。鳥に与えられた脳とはどのようなものなのか?

    ・知能とはなにか?
    私たち人間は、動物たちの「賢さ」や「知能」をどのように測ればよいのだろうか? 「どれだけヒトに似ているか」という視点では、動物本来の知能を評価することはできないだろう。また、私たちが考える「高度な知能」は、はたして自然界においてほんとうに役に立つものだろうか? 鳥の行動と脳をとおして、「知能とはなにか」「知能の価値とは」を検討する。

  • 鳥の知能について、いろいろな角度で行われている研究を紹介してくれており、いずれも興味深い内容である。

    また、鳥の知能を人間の基準で測るということ自体がいかがなものか、という疑問が一貫して投げかけられており、考えさせられる。

    鳥が見ている世界・生きている世界は、人間のそれとは全く違うのだから、人間の定義した能力をもって良し(頭がよい)とするのは間違いだろう。

    同じ人間同士の理解すらままならない我々が、鳥の内面を本当の意味で理解するこなど、できるのだろうか、とも思う。

  • ふむ

  • 平易とはいえ学術書。ところどころ飛ばし読みしたが(正直なところ本文中の研究者の名前とか端折ってほしかった)、鳥も本能だけで生きてるわけじゃないという事実はこれからの鳥見に深みを与えてくれた。鳥見をしていると、こっちを見てるとか近寄ってきたということがあり、今まで気のせいか偶然と思っていたが、見方が変わりますね。何より世界にはまだまだいろんな鳥がいるということが単純に嬉しかった。

  • 鳥の話と知能の話の間、知能にもっと寄るべきだったかな

  • 本館開架(新書) [鳥類] [動物 -- 知能]
    http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB25732972

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著者プロフィール

サイエンスライター。1980年、イェール大学卒業。生理学、生態学、進化生物学、環境科学など幅広い分野の記事を『ナショナル ジオグラフィック』などの著名誌に寄稿している。邦訳書には『かぜの科学』『からだの一日』(いずれも鍛原多惠子訳、早川書房)がある。

「2018年 『鳥! 驚異の知能 道具をつくり、心を読み、確率を理解する』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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