攻殻機動隊S.A.C.SOLID STATE SOCIETY

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  • Amazon.co.jp ・マンガ (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063648546

作品紹介・あらすじ

新生・公安9課の戦いを描いた『攻殻S.A.C.』初の長編シリーズ『攻殻機動隊S.A.C.SSS』を神山健治監督自らノベライズ。

感想・レビュー・書評

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  • DVDは三回ほど。3D版は劇場で。見てはいるが、理解し難い箇所は多く活字でようやく補完できた。

    バトーやトグサ、少佐の内面が具体化されて、つじつまがあった。貴腐老人から年金問題。時事ネタと絡めて展開するストーリー。神山版人形遣い。難解でめくるめくヒトの想いとエゴが息苦しくなる。

    トグサ願わくは…のくだりは己の無力さと、次の世代に託す願いが込められていて。託すしかなくてゴメン。と、思ってしまう。

  • 組織でできること
    個人でできること
    組織だからできること
    個人だからできること
    組織でしかできないこと
    個人でしかできないこと

    自分はどこで何ができて何がしたいんだろう?

  • 同アニメ映画の小説版。少佐は、傀儡廻は、9課の面々は何を思っていたのか

    本作S.S.S.の前に起きた大きな事件、9課設立の話と今度の立ち位置を決める”笑い男事件”と、その後の話、日本が抱える問題、難民問題をはじめ、素子の出生、9課の変化を扱う”個別の11人事件”のあらすじからはじまる。

    この2つの事件はS.S.S.をみるうえでかかせない話題がでてくるので、ここにページを割いていたことはうれしい。

    本作は同名アニメ映画作品のノベライズ作品。追加要素として、映像作品では知ることができなかった、映像の裏の部分が書かれている。

    笑い男事件から2年後に起きた個別の11人事件。その事件後少佐が9課から去ってから2年後が本作S.S.S.の舞台。

    今作で取り扱うテーマは少子高齢化と介護、そして前作から続く難民問題などである。

    また、物語の最初から登場する”傀儡廻”という存在が、S.A.C.シリーズというのは、原作や押井守監督作品”The Ghost in the Shell”に登場する”人形遣い”が存在しないパラレルワールドであるという作品なのに、そのS.A.C.世界に”人形遣い”が誕生したという話でもある。

    そして、この神山健治版(S.A.C.シリーズ)はこの11年後、世界同時デフォルトが起こり、世界経済が壊滅した世界を舞台にした攻殻機動隊S.A.C.2045へと続いていくのである。

    本書の初版が2011年,(映像版は2006年)、3D版は2011年、2045が完結すると思われる、2045シーズン2の放送が2022年なのでこちらも11年、というのも興味深い。

  • 攻殻機動隊シリーズが好きなら知っている、公安9課の活躍する大きな事件の3つ目。少子高齢化が進むゆがんだ社会を描いた貴腐老人の話。それと同時に、草薙素子少佐が公安9課から離脱後2年の月日が経過し、公安9課の面々(バトー、トグサ、サイトウ、ボーマ、パズ、タチコマ、荒巻課長)がどうなったかが描かれる。久しぶりにアニメを見た感じで、楽しく読めた。

  • 映画のノベライズかな?
    映画は3年半くらい前に視聴済み。
    サイトーの射撃シーンや、トグサと娘さんのシーンなど、印象的なシーンは覚えていました。
    扱っているテーマは非常に重く、社会問題について考えさせられる。
    映画のときよりも理解が深まったようで、非常に楽しく読めた。

  • アニメ版の作品の雰囲気を満喫。
    本作を通して、あんなに頑張ったトグサ。
    最後の場面に加われないのがさみしい。

  • 映画のノベライズ版。S.S.Sを見終わってから読むのがいい。
    映画のスピード感に翻弄されずに、自分のペースでストーリーを把握できるから良い。

    攻殻機動隊はそのスピード感がウリの一つだけど、それ故に時々ついていけないこともある。ぶっちゃけ、なんでバトーが心を閉ざしているのか、映画を見ている最中はあんまわかんなかった。でも、この本で読めば、ちゃんと2年という長い月日が経過していることを感じられて、その中で少しずつ軋轢が生じたんだなーと思いました。

    内容的には、映画をまんま文章化したってだけ。つまり、、、おもしろい。面白いものは形を変えても面白い。
    たまに、ノベライズ化すると劣化するものもあるが、これはそんなことがない。

    ___
    Solid State Societyは2010年代の日本でも問題になってることを題材にしている。少子高齢化、移民(これは日本より欧州か…)、児童虐待、世に出ない箪笥貯金、、、
    電脳技術とかSFの未来なのに、社会は結局変わんないのかーって失望しちゃうね。

    今はまだアナログな時代だからこんな大それたシステムは作れないけど、今のうち(2014年現在)だからこそこういうSolidStateのシステムはほしいなと思う。
    もし今この仕組みが完成したなら…

    子供の権利条約違反でアウトです。


    少子高齢化ヤバいなー

    でも、貴腐老人になるのって、俺らの世代だよな。俺らの未来ww

  • アニメの方は観たんだけど、ちょっとわかりづらかったんだよね。
    やはり、映像化するにはもっと時間が必要だったということでしょう。
    こうやって小説になっているものを読むと、色々細かいところがわかって良かったです。
    このサイズで読むより、文庫でお気楽に読みたかった気もしますけどね。(^^;

  • ☆☆☆$$非常に面白かった。$$情報量の多いアニメなので、活字でより理解できた。$$ストーリーが何より、すごい。

  • 『攻殻機動隊S.A.C.』の劇場版のノベライズ…。

    『S.A.C.』では、薬害や難民問題などを物語の背景に据えており、
    攻殻機動隊シリーズの中では、テーマが深い作品ですが…、
    今作では、さらに難民問題と高齢化社会をリンクさせ、より深く…。

    でも…、しっかり…攻殻機動隊な映像世界ですから…、
    そもそも…攻殻機動隊を活字で読んで、その世界をイメージしろッ!!
    っていうことが…、ムチャですよねぇ~www

    お話は、面白かったです…。
    ただいま、劇場公開中で…、
    3Dがとんでもなくスゴイらしぃので…、ちょいと観てきます…(^Λ^)

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著者プロフィール

1966年、埼玉県生まれ。アニメーション監督、脚本家。株式会社クラフター代表取締役 共同CEO。背景美術スタッフとしてキャリアを開始。2002年、『ミニパト』で監督デビュー。代表作に『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ、『精霊の守り人』『東のエデン』などがある。2017年3月、初の劇場オリジナル作品『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』が公開。

「2017年 『映画は撮ったことがない ディレクターズ・カット版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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