巨大幽霊マンモス事件 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062991032

作品紹介・あらすじ

「四半世紀も続くシリーズの最新作で新たな傑作を生み出した」
--飯城勇三(翻訳者・評論家/巻末評論より)

ロシア革命から数年経ったシベリア奥地。
逃亡貴族たちが身を隠す<死の谷>と呼ばれた辺境へ
秘密裏に物資を運ぶ<商隊>と呼ばれる一団がいた。
その命知らずな彼らさえも、恐怖に陥る事件が発生!
未知なる殺人鬼の執拗な追跡、連続する密室殺人、
<死の谷>に甦った巨大マンモス……。

常識を超えた不可解な未解決事件を
名探偵・二階堂蘭子が鮮やかに解き明かす!

二階堂黎人作家生活25周年記念特別企画
評論「二階堂蘭子シリーズの四半世紀」(飯城勇三)を収録!

感想・レビュー・書評

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  • こういう人たまにいるのね…
    本は作家名を調べてマジ刊行リスト見てよもうな。
    特にこれは最たるもの。

    この作品から読んでも
    多分著者の本気ですらない本だから
    二度と著者のこのシリーズは取らないと思う。

    ある作品でもう燃え尽きたもんだと
    正直思ってる。

    この作品も人狼城やラビリンスのように
    奇怪な魔物は出てくるけれども
    内情はまあえらいこっちゃだ。

    多分あのシリーズに一種味を占めたんだろうな。
    でも正直もうやりすぎよ。

    真相もアンフェア気味だね。
    まあ文句も言わないけど。

  • 直前に読んだ『正三角形は存在しない』と、期せずして同じ「一ツ橋大学」(「一橋大学」でなく)。図書館でよく見ずに借りたため『ロシア幽霊軍艦事件』と混同していて島田荘司作品かと思っていたけれど、「好事家へのノート」にあるように、着想時に関係していたとは(混同してもやむを得ない、と自己弁護)。読者としては、探偵が現場にいて右往左往して捜査し、そして最後には解決する姿を見たいのだけど、一般的に言って、探偵が強力になりすぎてしまって、その場にいたらすぐに謎を解いてしまうために、こういう形式にならざるを得ないのかもしれない。

  • 『ロシア館の謎』に登場したシュペア老人の戦争秘話の謎を二階堂蘭子が真相を暴くシリーズ第13弾。
    ドイツ軍間諜とアナスタシア皇女の冒険活劇なお話はロマンがあって面白いですし、赤い館の密室トリックや追跡者の正体は意外性があり好印象。巨大幽霊マンモスの真相がかなり微妙なのは残念なところですが、トータルで見れば満足出来る一冊に仕上がっていると思います。

  • 久々の蘭子シリーズ長編。
    といっても、シュペア老人が出題する謎を安楽椅子探偵として解く話なので、いまいち存在感は薄い。
    ロシア革命後、逃亡した貴族たちが身を隠す死の谷に向かう商隊は、謎の”追跡者”の襲撃を受けていた。そして起こった密室殺人。果たして彼らは無事に死の谷に辿り着き、目的を果たせるのか…
    色々な意味で二階堂黎人らしい話だった。ミステリ的な技巧を凝らした作品でなかなか面白かったが、納得できない部分もあり。そしてなぜタイトルが巨大マンモス…

  • 久しぶりの蘭子シリーズ!
    相変わらずでっかいトリックが楽しかったw

    ところで、こーゆー長年続いてるシリーズの新刊が出ると、旧作を読み返したくなるんだよな……そしてまんまと、短編集中心に読み返し中デス。

  • 最近ではすっかり安楽椅子探偵になっている蘭子シリーズ。今作も日記を基に書かれた記録を読んだだけで、恐るべき事件の真相を易々と看破してしまう。
    記録そのものは冒険活劇風で面白かった。だが肝心の二つの密室(足跡の無い殺人)のトリックが感心出来なかった。一つ目の方はまだ良いとして、二つ目は駄目でしょう。このトリックを認めたら何でもアリになってしまう。
    まあ今回は著者の技巧も見られたし、大長編じゃないのも好ましかったので、近年の蘭子シリーズの中ではマシな方だと思う。この際アンフェアな部分は目を瞑ろう。

  • 2017/09/12読了

  • 蘭子シリーズ最新作。
    ジャンル的に内容の話をするわけには行かないが、色んな意味で『二階堂黎人』だったので安心したw

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著者プロフィール

1959年7月19日、東京都生まれ。中央大学理工学部卒業。在学中は「手塚治虫ファンクラブ」会長を務める。1990年に第一回鮎川哲也賞で「吸血の家」が佳作入選。92年に書下ろし長編『地獄の奇術師』を講談社より上梓し、作家デビューを果たす。江戸川乱歩やJ・D・カー、横溝正史の作品を現代に再現したような作風は推理界の注目を大いに集め、全四部作の大長編『人狼城の恐怖』(1996〜99年。講談社ノベルス)では「1999年版本格ミステリ・ベスト10」第一位を獲得。アンソロジー編纂や新進作家の育成にも力を注ぎ、2000年代は合作ミステリの企画も多数行った。SFの分野にも精通し、『宇宙捜査艦《ギガンテス》』(2002年。徳間デュアル文庫)や『アイアン・レディ』(2015年。原書房)などの著書がある。近年は手塚治虫研究者として傑作選編纂や評伝「僕らが愛した手塚治虫」シリーズの刊行に力を入れている。

「2022年 『【完全版】悪霊の館』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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