- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062990738
作品紹介・あらすじ
あの夏、真賀田研究所でプログラマとして働いていた島田文子は、いくつかの職を経て、香港を拠点とする会社で職に就いていた。
人工知能に関するエキシビションの初日、島田は遠田長通という男に以前、愛知で起きた飛行機事故に関する質問をされる。
トラムという動く密室で起きる殺人。その背後に感じられる陰謀。静かだった島田の生活が、その日を機に大きく動き始める。
Gシリーズの転換点。後期三部作開幕!
感想・レビュー・書評
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久々のGシリーズ.読後感がスゴイ.森博嗣さんの本をずっと読んでいた人にはたまらない仕掛けがいっぱい.この本から純粋に読むとどんな感じなのかは,正直わからない.
確か,どこかのインタビューで小説を書く際に「中毒性」を意識して書いていると言われていたように思うけれど,これはその中毒性から来る快楽をしっかりと含んでいる.
すべてがFになるからの世界がずっと続いているところがまたスゴイ.新しい講談社の文庫のシリーズとの関連性がありそうでなさそうで,そんな想像力をかき立てるようなところがはまるんだろうなぁと.
そして,本文を読んでいればわかるけれど,最後の数行でしっかりとやられた感がスゴイ.これまでのGシリーズとはちょっと毛色は違うけれど,面白かった. -
もう、とにかく、神。
著者のファンは読まないと損。
ファンじゃない人も森作品を読み始めるべきです。一生楽しめますから! -
今までの巻から少し時間がたった設定。
今までのシリーズをもう1回読み直したくなった1冊です。
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Gシリーズ第10作。
かつて真賀田研究所にいた島田文子の物語。いくつかの職を経て香港で働いている彼女がトラムで密室殺人に遭遇し、それを機に彼女の生活は激変してゆく…
森博嗣の初期シリーズはコンプリートしていたが、Gシリーズ、Xシリーズあたりになるとどれを読んだのかも曖昧になっており、久々に手にとった本だったが、様々なシリーズがリンクするキーのような物語でやはり森博嗣は面白い、と思った。島田さんに感情移入して読んでいたので、ラストで色々とびっくり。
そのうちVシリーズから読み返さないと。 -
文庫待てずに読んだ。
読んでよかった。
ってか、えええええー?!だよ、ほんと。
そしてひっそり迎える死が切ないけど、なんだか穏やか。
はぁ。こんな時間に読み終えて、これから寝れる気がしないわー。 -
香港の密室で事件は起こり、プログラマ 島田文子はリアルとバーチャルの二つの世界で飛び回る。
追跡し
追跡され
浮かび
消え
秘密の周りを周回し
重たい躰は飛び交う電子によってのみ自由になる。
置き去りにされる事象と置き去りにはできない記憶の中で彼女は加速的に生きていた。
Gシリーズの閉幕が迫る後期三部作の一作目。