スリジエセンター1991 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938808

作品紹介・あらすじ

手術を受けたいなら全財産の半分を差し出せと放言する天才外科医・天城は、東城大学医学部でのスリジエ・ハートセンター設立資金捻出のため、ウエスギ・モーターズ会長の公開手術を目論む。だが、佐伯教授の急進的な病院改革を危惧する者たちが抵抗勢力として動き始めた。桜宮に永遠に咲き続ける「さくら」を植えるという天城と世良の夢の行く末は?

海堂作品最高の「衝撃と感動」!

感想・レビュー・書評

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  • ブラックペアン3作品目

    最後は泣いてしまった。

    環境次第で人は変わると気付かされた最後だった。

    国の違い、関わる人の違いで自分の人生を変えていける
    天城先生、世良先生に教わった気がしました。

  •  そこまでして潰さないといけない施設だろうか。高階ら東城病院サイドからは見えにくいかもしれないが、世良の影響で天城はかなり変わってきているように思えたのに。手術メンバー総入れ替えは患者を危険に晒しているので、どんんな大義名分があろうとしてがいけないことなのに。どこの組織も足の引っ張り合いは必ず存在し、見苦しいことこの上ない。終わり方は覚えておらず、少し悲しい気持ちになった。

  • 三部作の完結作品ですごく面白かった。
    医療とお金、権力の支配を目論む人間関係のドロドロさ加減がとてもいい。

    バチスタシリーズの黒幕のイメージがある高階院長の出世欲が凄まじい。

    天城先生が結局は一番純粋な医師だったように思える。

    総合的に素晴らしい作品

  • 感想を書こうかとも思ったが「ブレイズメス1990」と同じだった。

  • いつの時代も、出る杭は叩かれる。
    素晴らしい医療の提供への道を閉ざしてしまうなんてとても残念。

    天城の意思は生き続けてほしい。

  • ブラックペアンシリーズの3作目である本作は、序章にて予感させられたように、終章においてあっと驚くような展開で終わりました。解説の中に書かれている、本作の続編となる「極北ラプソディ」(朝日文庫)を直ぐにも読みたくなりました。

  • 世良くんのお話、第3段。
    前作「ブレイズメス1990」の読後3~4年近くの間が開いてしまった(苦笑)。
    連ドラ「ブラックペアン」を見始めたら思いのほか面白かった勢いで、未読だった本作をようやく手に取る。

    壮大なる「桜宮サーガ」の中の一章、という感じで物語りが進む。現代編にはスリジエセンターなど影も形も存在していなかったので、“ああ・・・きっと頓挫するんだろうな”と思いつつ読み進める(苦笑)。

    ※現代版にアレンジされた連ドラ版とは正確には世界観が繋がるわけではないが、楽しく読めた。連ドラのアレンジは、かなり秀逸。猫ちゃん可愛かっこ良い。

    だもんで、世良くん3部作の完結編らしき物語だが、“サーガ”として読むと、なんだか未完といおうか、まだまだ物語の全体像のごく一部でしかないというか・・・な読後感。

    ★3つ、7ポイント。
    2018.06.18.新。

    ※その場面の描写こそ無かったが、速水が“ジェネラルルージュ”と呼ばれるきっかけとなったのが、本作中の東城デパート火災・・・・という認識でよかったかしら?

    ※若き日の“スカラムーシュ彦根”やら、同じく若き日の坂田やらも出てきて、熱心な海堂作品ファンにはたまらない演出なのだろうけれど“薄いファン”レベルな自分には、「ああ、こんなキャラもいたっけな」程度だったりもする。

    ※1作目(1989)当初は「極北・・・」での世良と本シリーズでの世良とのギャップがあまりにも激しくて戸惑っていたのだが、彼の変貌のきっかけが描かれた、衝撃の最終章に納得。天城の意志を追いかけていくことになる・・・・といった感じかしら。

    ※1作目(ブラックペアン1989)のラストが思い出せない・・・・・。
    結局、渡海はどうなったのだったっけ?????

    ブラックペアンを読み返そうか?

    それとも、
    連ドラ最終回(本投稿入力時点での来週日曜)で満足しようか?

    はたまた、
    ネタバレサイトに逃げようか?

    ・・・・悩む(笑)。

  • エンディングの素晴らしさに胸を打たれました。日本の医療をめぐり、登場人物が様々な場面で、様々な形で闘います。そこまでしなくてはならないのか...あまりに皆が魅力的すぎて敗者を作って欲しくないと切に思いました。天城と世良の不思議な師弟関係、それでも心の奥深くで繋がっていたんだなと納得。後の立役者高階病院長(この作品では講師ですが)の得意技の“丸投げ”もここで習得と思わずニヤリ^^ ここからのちの作品に羽ばたいていく登場人物に想いを馳せました。

  • 面白かった

  • 馴染みのメンバーが出てくるので、楽しく読めた。スリジエセンター設立をめぐる大学病院内の勢力争いのようなものやそれに振り回される世良先生や研修医時代の速水のエピソードなども面白かった。どうしてもドラマの時の速水をやった西島秀俊さんの顔がちらつきますが、それも含めて楽しく読みました。

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著者プロフィール

1961年千葉県生まれ。医師、作家。外科医・病理医としての経験を活かした医療現場のリアリティあふれる描写で現実社会に起こっている問題を衝くアクチュアルなフィクション作品を発表し続けている。作家としてのデビュー作『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)をはじめ同シリーズは累計1千万部を超え、映像化作品多数。Ai(オートプシー・イメージング=死亡時画像診断)の概念提唱者で関連著作に『死因不明社会2018』(講談社)がある。近刊著に『北里柴三郎 よみがえる天才7』(ちくまプリマー新書) 、『コロナ黙示録』『コロナ狂騒録』(宝島社)、『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋) 。

「2022年 『よみがえる天才8 森鷗外』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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