囲碁殺人事件 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935937

作品紹介・あらすじ

山梨で行われた囲碁タイトル戦・第七期棋幽戦第二局二日目、〈碁の鬼〉槇野九段が、近くの滝で首無し屍体で発見された。IQ208の天才少年棋士・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎は事件の謎に挑むが、犯人の魔の手は牧場少年にも襲いかかる。ゲーム三部作第一弾開幕! 文庫特典:短編「チェス殺人事件」併録。

感想・レビュー・書評

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  • 囲碁がわからなくてもすいすい読めるミステリー。12才の高いIQを持つ少年が主人公だが、設定に無理があると感じた。

  • 普通に面白く読めた。
    竹本健治苦手意識あったけど、なかなかミステリの面白さを出しながら囲碁の世界をうまく描き、首切りの理由の意味を出すのは良かった。

  • これは囲碁が理解してたら10倍くらい楽しめるんだろうなー。囲碁ってルールとかそもそも仕組みもよく分かってないので、なんとなくな感じで読んでしまったけど。
    文庫特典の「チェス 殺人事件」は新しい終わり方だった。

  • 囲碁のルールを全く知らないまま読みました
    『ヒカルの碁』を読んだ事があるくらいで
    あの漫画は面白いけど、読んでいても一切囲碁の詳しいルールを覚えられないですよね(笑
    いや、それであれだけ面白いのはもの凄いことだと思いますけど

    で、そんな状態で読んだ訳ですけども、全く知らないと言いつつも『ヒカルの碁』を読んだくらいの知識はあった方が楽しめる作品だなと思いました

    逆に言えば、その程度の知識があれば楽しむラインには立てるのではないかと

    ネタバレ無しの感想設定にしているのであまり深くは書きませんが、『囲碁殺人事件』というだけあって囲碁のルールとお話がしっかりと絡み合っています
    さすがの仕上がりのミステリ、面白かったです

    巻末に収録された短編『チェス殺人事件』に関しては、作者はどの程度まで想定してあの結末にしたのだろうか……
    あの『匣の中の失楽』の作者だし、いろいろと考えてしまいます
    (さらに言うと『モルグ街の殺人』も読んだ事がないので、よりうかつなことが言えません笑)

    登場人物のセリフ回しが古いなと思いながら読み、文庫版あとがきを読んだらなんと40年以上も前の作品だとか!!!
    いやーびっくり

    法月先生の解説も面白過ぎて、『チェス殺人事件』についてもネタバレありで語ってほしかったなとか思ってしまったり

  • ミステリー小説。
    少年棋士の智久が闇の中を必死に逃げまわるシーンの緊迫感がすごくてのめり込んだ。
    囲碁のことはさっぱり分からないけど読めたわ。

  • 竹本健治の長篇ミステリ作品『囲碁殺人事件』を読みました。
    『涙香迷宮』に続き、竹本健治の作品です。

    -----story-------------
    山梨で行われた囲碁タイトル戦・第七期棋幽戦第二局二日目、〈碁の鬼〉槇野九段が、近くの滝で首無し屍体で発見された。
    IQ208の天才少年棋士・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎は事件の謎に挑むが、犯人の魔の手は牧場少年にも襲いかかる。
    ゲーム三部作第一弾開幕! 
    文庫特典:短編「チェス殺人事件」併録。
    -----------------------

    1980年(昭和55年)に刊行された、IQ208の天才少年囲碁棋士・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎が探偵役として活躍するゲーム三部作シリーズの第1作です… 文庫特典として『チェス殺人事件』が併録されています。

     ■プロローグ
     ■手合割りは決まった
     ■序盤
      一 布石
      二 石の接触
     ■中盤
      三 急戦
      四 ヨミは進む
      五 打ちこみ
      六 さらにヨミは進む
      七 攻め
      八 サバキ
     ■終盤
      九 取りかけ
      十 勝負手、そして
     ■エピローグ
     ■感想戦

     ■チェス殺人事件

     ■文庫版あとがき
     ■解説 法月綸太郎

    囲碁界で将来を嘱望されるIQ208の天才少年の牧場智久は、ミステリマニアの姉の典子と、典子が助手を務めている大学の大脳生理学研究室の須藤とともに囲碁のタイトル戦、第七期棋幽戦第2局を観戦しに行く… この戦いは五期連続防衛のベテラン碁の鬼である槇野九段と、精密機械の異名をとる若手のホープの氷村七段との対決だった、、、

    1日目は槇野九段は驚くべき奇手を繰り出し、氷村を圧倒… しかし、翌朝、槇野は対局の場へ現れず、宿近くの渓流の岩場で、首なし死体となって発見される。

    死の2週間前に目撃された奇妙な詰碁は殺人予告だったのか… IQ208のの天才少年・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎が不可解な謎に挑む本格推理・ゲーム三部作第一弾、牧場智久シリーズ開幕。

    先に『涙香迷宮』を読んでしまったので、牧場智久のことが幼く頼りなく感じられましたが… まー、12歳の小学生という設定なのでやむを得ないですね、、、

    その分、須藤信一郎が推理ではフォロー というより、活躍する感じですね… 槇野九段が殺害された動機となった病気に気付くところは、大脳生理学者ならでは ですかねー ワトスン的な役回りの牧場典子の存在も面白いですね。

    囲碁の知識があれば、もっと愉しめたかも… 併録されている『チェス殺人事件』は、密室での拳銃自殺と思われる事件を扱っており、エドガー・アラン・ポーの短篇ミステリ小説『モルグ街の殺人』の見立て殺人っぽい趣向が愉しめました。


    以下、主な登場人物です。

    牧場智久
     IQ208の天才少年囲碁棋士

    須藤信一郎
     大脳生理学者

    牧場典子
     智久の姉。大のミステリー好き

  • 『娯楽』★★★★☆ 8
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★★★☆ 12
    『意外』★★★☆☆ 6
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★★☆ 4
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★★★☆ 4
    『奥行』★★★★☆ 8
    『印象』★★★★☆ 8

    《総合》78 B+

  • 本編は、「暗号トリックもの」と言うより、「冒険小説」めいた感覚。特典は、結末が憎らしい笑

  • #読了 ゲーム三部作の第1弾。IQ208の天才少年囲碁棋士である牧場智久が初登場する作品。囲碁のタイトル戦に参加していた棋士の首無し死体が発見される。短編「チェス殺人事件」も収録されている。

  • 探偵と思った人物が堂々披露した推理が外れる以外性が良かった。

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著者プロフィール

竹本健治:
一九五四年兵庫県生れ。佐賀県在住。中井英夫の推薦を受け、大学在学中に『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」上で連載。デビュー作となった同書は三大奇書になぞらえ「第四の奇書」と呼ばれた。
ミステリ・SF・ホラーと作風は幅広く、代表作には『囲碁殺人事件』『将棋殺人事件』『トランプ殺人事件』の「ゲーム三部作」をはじめとする天才囲碁棋士・牧場智久を探偵役としたシリーズや、自身を含む実在の作家たちが登場するメタ小説「ウロボロス」シリーズなどがある。近著に大作『闇に用いる力学』。

「2022年 『竹本健治・選 変格ミステリ傑作選【戦後篇Ⅰ】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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