転落の街(上) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935012

作品紹介・あらすじ

当代最高のハードボイルド作品と言われる、ハリー・ボッシュ・シリーズの邦訳最新刊!冷厳冷徹に正義を貫き捜査を進める一方、仲間や恋人、愛娘に見せるボッシュの優しい姿が胸に響く不朽のLAハードボイルド作品です。LAと市警の抱える病巣を抉り出し、未解決連続殺人事件の深い闇に迫る緊迫のサスペンス!
【内容】定年延長選択制度を適応され、ロス市警未解決事件班で現場に居続けるボッシュ。
未解決事件のファイルの中から、DNA再調査で浮上した容疑者は当時8歳の少年だった。高級ホテルの転落事件と並行して捜査を進めていくが、事態は思った以上にタフな展開を見せる。2つの難事件の深まる謎! 許されざる者をとことん追い詰めていく緊迫のサスペンス!
転落した市議の息子は殺害されたのか、自殺だったのか。未解決強姦殺害事件の背後に潜む深い闇とシリアルキラーの影。
”誰もが価値がある、さもなければ誰も価値がない“という信条のもと非情な捜査を進めるボッシュ。
陰惨な様相を呈しはじめた事件には戦慄の結末が待っていた!

感想・レビュー・書評

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  • ボッシュ・シリーズも15作目だそう。
    当代最高のハードボイルドと言われる作品、充実した内容です。
    ロス市警の未解決犯罪班で捜査を続けることになったハリー・ボッシュ。
    根っからの刑事だが、定年が延長になってよかったという年齢。
    引き締まった外見らしく、いまだにモテる。
    今回は、15歳になる娘のマディと同居、という新しい要素も加わっています。

    DNAの判定が進歩したため、再調査であきらかになった証拠による容疑者は、当時8歳の少年という。
    ありえない事実は、なぜ起きたのか?
    一方、高級ホテルから市議の息子が転落死。
    事故か、自殺か、他殺か?
    この市議というのが元ロス市警にいたアーヴィン・アーヴィングで、今では市警の天敵ともいうべき存在。
    因縁のあるボッシュに、なぜか捜査を依頼してきたが‥?

    いつものボッシュが帰ってきた?
    期待させる展開に☆

  • 上下合わせての感想。
    ハリー・ボッシュシリーズも何作目になるのやら。
    齢六十になっても全く枯れないボッシュ。仕事も恋愛も相変わらず熱い。
    しかしボッシュのパートナーにはなりたくない。チューが脱線したくなる気持ちも理解出来る。ボッシュなりの気遣いもあるが、チューにしてみれば、パートナーというより雑用係かよ、と怒りたくもなるだろう。
    今回ボッシュたちが抱えるのは二件の事件。どちらもからくりは複雑ではない。これまでのシリーズに比べればシンプルな方かも知れない。
    しかし長年の天敵・アーヴィングと長年の友人・ライダーとの関係がこうも皮肉な結果になろうとは。
    娘はまだ十五才、定年延長出来て良かったが、この老年刑事の情熱はどこまで続くのか。シリーズはまだまだ続く。

  • 「ナイン・ドラゴンズ」以来のハリー・ボッシュ・シリーズ第15作。

    絞殺体に残った血痕。DNA再調査で浮上した容疑者は当時8歳の少年だった。ロス市警未解決事件班のボッシュは有名ホテルでの要人転落事件と並行して捜査を進めていくが、事態は思った以上にタフな展開を見せる。2つの難事件の深まる謎と闇!許されざる者をとことん追い詰めていく緊迫のミステリー!

    久しぶりのボッシュ刑事もの。「シティ・オブ・ボーンズ」を読み直したので、それほどご無沙汰という感じはしない。アマゾン・プライムで観たドラマ「ボッシュ」のイメージも残っているし。まずはすいすいと上巻読了。

  • このシリーズでボッシュがしばしば口にしたり思ったりするのが、捜査の勢いを維持する、ということ。勢いはタイミングということも有るのだろうが自分の思考やアイデアを次々と実践する事で見えてくるモノがあるのだろう。
    そうやって証拠や証言を基に次の行動に繋げて行く。今回は2つの別の事件を追っている。
    確執の上に警察を去った元上司の息子の転落死と数十年前の強姦殺人事件、この2つの事件が交錯するかどうかはまだ判らないが、それぞれを後回しにせずに追って行く。
    そんな中で出会いもある。
    61歳なのに、そんな事は気にしない。
    ボッシュ頑張れ。

  • 因縁の相手からの指名で捜査に当たるボッシュ。

    上巻では、因縁の相手からの指名に戸惑いつつも、事件の真相に迫るボッシュの姿があります。上巻では、真相が掴めたと思うんですが・・・

  • 二つの事件にかかわりがあるのか、無いのか。
    相変わらずボッシュ独善的。相棒かわいそう?

  • やはりボッシュはよいな。

    過去の作品を長い間何度も読み返して、
    ボッシュのキャラクターガがしみみついているからかな。

  • ハリー・ボッシュ・シリーズ。

    この次の作品を先に読んでしまったので、
    個人的にはジグソーパズルのピースがぴったりはまったような満足感があった。

    前作で一緒に暮らし始めた娘が警察官を目指しはじめ、
    ボッシュは銃の扱いを教え、警察のコードを覚えさせ、人の観察法を訓練する英才教育を行っている。
    警察への政治の介入、ハイ・ジンゴに巻き込まれた今度の事件の展開より、
    よっぽど気になった。

    (下巻へ続く)

  • ボッシュが担当している未解決事件でレイプ殺人事件の容疑者のDNAに当時8歳の男の子が該当し、捜査を割り振られた直後に、ロス市警OBの市議の息子の転落死の捜査を指名されて、2つの事件の捜査が同時しながら、物語が進行する。

  • この日のハリーの食事。
    朝食は不明。昼食は15時頃にタコス。夕食にターキーサンドイッチと娘の為のチキンヌードルスープ。
    刑事も大変そう。
    こういう描写が好きだ。

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著者プロフィール

Michael Connelly:1956年生まれ。LAタイムズ元記者。代表作としてはボッシュ・シリーズ、リンカーン弁護士シリーズがあり、当代随一のストーリーテラー。

「2023年 『正義の弧(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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