- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062934015
作品紹介・あらすじ
斉藤洋による不朽の名作児童文学『ルドルフとイッパイアッテナ』は、1987年の刊行以来、シリーズ累計100万部のロングセラーとなり、子どもたちに愛されてきました。
2016年夏、超大型フル3DCGアニメーション映画となって公開されます。
http://www.rudolf-ippaiattena.com/
本書は、『ルドルフとイッパイアッテナ』に続く第2作です。
「ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズは児童文学ですが、その深い人生哲学とユーモアは、大人が読んでも十分に楽しめます。
映画をきっかけに原作に興味を持った人はもちろん、「ルドルフ、なつかしい!」という人も、手に取りやすい文庫版で再読してみると、新しい発見があるかもしれません。
(内容紹介)
ルドルフがトラックに乗って東京にやってきてから、1年がたった。ボスねこのイッパイアッテナ、そして商店街の金物屋のブチねこ、ブッチーたちとなかよくくらしている。
ある日、川べりでポインターに襲われ絶体絶命のルドルフとブッチーだったが、助けてくれたのは、なんとブルドッグのデビルだった。以前、イッパイアッテナのかたきをうって、ルドルフたちがやっつけた犬だ。
デビルとも友達になり、仲間がふえたルドルフだったが、思うところあって、やはり岐阜の家に帰る決心をする。
「イッパイアッテナ。ぼくさ、ひとりで帰ろうと思うんだ……。」
「だけどよ。おまえひとりで帰ったら、ほんとにおまえが岐阜についたかどうか、心配じゃねえか。」
「心配っていうんなら、岐阜からイッパイアッテナがひとりで東京に帰るとき、こんどは、ぼくが心配しなきゃならないじゃないか。」
「おれはおとなだから、だいじょうぶだけど。」
「ぼくだって、もうおとなだ。」
と、きっぱりと答えて、旅立つルドルフ。
ひとりで、無事に飼い主のリエちゃんのところに帰れるだろうか……?
感想・レビュー・書評
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1巻目の「ルドルフとイッパイアッテナ」は単行本で読んだのだが、2巻目は文庫本。このシリーズ、全部所蔵しているのだが2巻目だけ、文庫本にしてしまったのだ。なんて、センスのないことをしたのだろう。思い返してみれば、コロナ禍が始まり、休校になったころ、家でゴロゴロ、ゴロゴロ、ゴロゴロゴロゴロしていた娘を見かねて「本でも読め」と読ませた「ルドルフとイッパイアッテナ」を気にいってもらえたから、ブックオフやらメルカリやらで安く揃えた結果こうなったのだった。
でも挿絵がない分、想像の中でのルドルフやイッパイアッテナ達は想いの外、かわいい。
1巻目でルドルフは岐阜に帰りそびれたがそのまま野良猫としてイッパイアッテナと神社で暮らし、たくましくなっていた。ルドルフはイッパイアッテナに教わったとおり、今でも小学校に忍びこんでは学級文庫や図書室の本で勉強し、イッパイアッテナは小学校の本ではもの足らず、中学校に通うようになっていた。
1巻目で喧嘩したブルドッグのデビルとも仲直りし、肉を分けてもらう仲になっていた。
イッパイアッテナは英語も勉強しているし、昔の飼い主を追いかけてアメリカに行こうとしていたが、ある日、イッパイアッテナの昔の飼い主が住んでいた所に豪邸が建ち、昔の飼主が大金持ちになって帰ってきた。そして、イッパイアッテナと共にルドルフもその新しい家で暮らせるようになった。
けれど、なんかルドルフは腑に落ちなかった。自分は野良猫としての誇りをもち初めていたはずだ。イッパイアッテナは仲良しの飼い主とまた暮らせているのだから、いい。けれど、ルドルフが日野さん(イッパイアッテナの飼い主)に飼われるのはなんか違う。ルドルフにとっての飼い主は岐阜にいるリエちゃんだけなのだ。そう気づいたとき、ルドルフは今度こそ岐阜に帰る決心をした。
成長したね。ルドルフ。友達はかけがえのないもの。だけど、友達と自分にはそれぞれ侵されてはならない世界があるのだということも学んでいったのだね。
ルドルフから岐阜に帰る決心を聞かされたイッパイアッテナはルドルフに「高速道路に沿っていけば確実に帰れる」と教え、このルドルフの「修学旅行」を“引率する”つもりでいた。ところが「自分一人の力でやり遂げなければ“修学旅行”にならないじゃない!」と言ったルドルフの言葉を聞いたイッパイアッテナは唖然とした。もう二度と会えないかもしれない。けれど、イッパイアッテナもブッチーもデビルも涙を呑んで、ルドルフを見送った。
えらいよ!偉すぎるよ!ルドルフ!人間の子供の修学旅行なんて、親が積立てして、先生に引率してもらって万全を期して行くんだよ。
ルドルフの東京から岐阜までの旅路も素晴らしい!ルドルフは字が読めるから、ナンバープレートに「岐」と書かれているトラックに忍びこめば、岐阜に帰れる確率が高いことを悟ったのだ。そして、はじめは高速道路の入り口のゲートで岐阜ナンバーのトラックを見つけて忍びこんでいたのだが、途中からは、そんな危険を侵さなくても、サービスエリアで乗り心地の良さそうなトラックをじっくり探して乗り込めば良いということも学んだ。
そんなこんなで、とうとう、故郷岐阜に到着。リエちゃんの家の庭の木からリエちゃんの部屋に喜び勇んで忍びこむと、なんとそこには新しくて小さな“ルドルフ”が!
「おじさん誰?」と聞いてきた小さなルドルフが言うにはルドルフが一年以上も戻らなかったから、とうとうリエちゃんはルドルフの弟の中で、一番ルドルフに似た黒猫をもらい、同じ名前をつけたのだそうだ。その話をきいてルドルフは涙を呑んで、声だけ聞いたリエちゃんの顔を見ずに、走りに走って、「足立」ナンバーのトラックに飛び乗り、東京にもどった。
リエちゃんのかわりに抱きしめてあげたいよ。ルドルフ。リエちゃんに教えてあげたかったよ。本当はルドルフは会いにきたんだって。だけど大人になるってそういうことなんだね。会えない人の幸せを願い、会えない人のために自分も幸せになる努力をすることだ。
ネタバレ御免。
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こんにちは(^-^)/
もう次も読んだんだね〜♪
今回も面白そうだよね。
シリーズずっと面白いままかな。
何度も泣かされそうだ...こんにちは(^-^)/
もう次も読んだんだね〜♪
今回も面白そうだよね。
シリーズずっと面白いままかな。
何度も泣かされそうだよね。
私も少しずつ追いかけます!2016/11/15 -
けいちゃん、こんばんは~♪
早速読んだよ~。
そろそろ本腰いれて積読をなんとかしないといけなくて(笑)
積読山に埋もれさせると、つ...けいちゃん、こんばんは~♪
早速読んだよ~。
そろそろ本腰いれて積読をなんとかしないといけなくて(笑)
積読山に埋もれさせると、つい後回しにしちゃうから今回は早めに読んだの。
ところで、うっかりネタバレにしてなかったけど、大丈夫だった?
今回も良かったよ♪
イッパイアッテナのことで、とっても嬉しい出来事があるからお楽しみに!
シリーズ全部面白いといいね。
最後までみんな無事でいてほしい!
動物ものは、そこが一番気になって困るわ。(#^^#)2016/11/15
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大好きなリエちゃんに会うために突き進むルドルフと
大好きだった元飼い主への想いを忘れられないイッパイアッテナ。
それぞれに新しい道が広がる、切なくてあたたかい話でした。 -
ルドルフがちょっとずつ成長していくのがなんとも微笑ましい。
でもイッパイアッテナやブッチーからは、恋も知らないお子さまと扱われて悔しいのがまたかわいい。
「いろいろ考えるところがあるっていうことばの威力はすごい。」ってのに妙に納得。
デビルとイッパイアッテナが、きっちり理詰めで?仲直りしたところがすごい。いつのまにか、とかなんとなく、じゃなく。 -
2016.08