長屋狂言 濱次お役者双六 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 99
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062931076

作品紹介・あらすじ

長屋仲間の仁野が義妹に片思いされ困っているのを見かねた濱次は、女に諦めさせるため一芝居打つことに。濱次の役者魂に火が点くか?

感想・レビュー・書評

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  • 2019/10/6
    え?終わり?このシリーズ終わりじゃないよね。
    まだまだ見ていたいんだけど?
    5作目以降も順次発売予定ってなってるから期待して待ってる。
    小六が泣いて喜んでたのに私も泣けたわ。
    このシリーズめっちゃ見栄えいいと思うんやけど。
    映像化してはいかがかしら。
    お金かかるやろうけどさ。見たいわ~

  • シリーズ5作目。前作で思いがけず頑張ってひと山越えた濱次ですが、中途半端にできるところを見せたために中二階にも居場所がなくなってしまいました。素質がありながら自分を過小評価してちっともやる気を見せない彼を息子を見守るように時にイラつき応援しながらの読み進みでしたが、今回ようやく目に見えて双六の目が進んだようでほっとしました。みんな一生懸命で優しくて素敵なシリーズです。少し残念なのが初代香風が乗り移って舞う場面がなくなってしまったこと。濱次が自分で乗り越えていかなくてはいけないので仕方ないのですが。

  • 2019/2/12(火曜日)

  • このシリーズには表紙からどの様な物語が展開されるのだろうか、と想像する楽しみがあり、いつも読む前からわくわくさせられています。
    それで今作は、と…
    濱次の性格上この物語は遠からず停滞するのではという危惧を持ちながらこれまで読んできたのですが、余計な心配でしたね。
    ゆるりとではありますがそれだけに納得のいく形で濱次の成長が描かれており、ちゃんと物語は進んでいました。
    濱次の持つ両親への思い入れが語られていたのも印象深いものでした。

    それにしても先を楽しみに待てる続き物があるこの幸せ。
    今回も大変おもしろうございました。

  • 濱次お役者双六 五作目
    こんどは、長屋で隣の浪人仁野の義妹起こす騒動に巻き込まれる。そして、そんな面倒をいとわなくなりつつある濱次。
    森田座では、前作の「千丈桜始末」以来、ぱっとせず、濱次
    は役を干されている。
    そんな中、騒動解決の手段として、一芝居うつ濱次。それが役者として目覚めるきっかけとなる。

    いろいろな色が描かれる着物や小物、そして歌舞伎の舞台や稽古の様子、難しいとは思うが、ぜひ、このシリーズを映像にして欲しいと思う。

  • 女形役者の濱次シリーズ第5弾。
    ようやく濱次の腹が座る。
    長かった、、、
    作中のみんなも言ってるが
    本当に長かった。
    どうなることかと、何度も気を揉んだ。
    でも、まだまだこれから。
    続巻が楽しみ。

  • 毎回特異な脇キャラが楽しいけど,今回は立作者大竹松馬!天才肌なくせに超気弱。小心者なのに超頑固。煮過ぎて溶けかけた餅みたいにぐんにゃりしょげていたかと思うと,たちまち搗きたて鏡餅のようにぴちぴちに,ひとたび「降りて」くると近づきがたい雰囲気に,と目まぐるしく変わる様子がたまらなくおかしい。万事心得てるらしい弟子たちもよい。

    立女形新之丞も,神経質で意地悪に見えて,実は… ファンになりそうです。

    登場人物の誰もが,上辺はともかく,根はしっかり自分の仕事におろしている。

    濱次,ようやく「上がり」に一歩近づいたか。

  • 今回も面白かった~。
    長屋の人々も皆よい人だし、中二階の歌江の濱次を思ってもきつい言動もとてもよかった。なにより良かったのは「競い合い」での梅の精を演じた濱次。読んでるだけでこちらまで切なくなってしまい濱次が演じた「梅の精」を観てみたいと思った。次作も期待!

  • 「やれば~デキル子、YDK♪」って歌っちゃうぞ。やる気も欲も無い濱次に我が子を見るようでイラッと来る事この上ない。森田座の面々の気持ちがよーく分かります。厳しく突き放すようにしても、濱次の周囲の人たちは意地悪な人は居ないなあ。ほんと恵まれ過ぎてるよ濱次。

  • "大部屋女形・梅村濱次(うめむらはまじ)の住む長屋で騒動が勃発。長屋仲間で堅物の浪人・仁野(じんの)に、亡き妻の妹・絹が岡惚れしてしまったのだ。弱り切った仁野の頼みで、濱次は絹が諦めるよう一芝居打つことに。その最中、役を干されていた濱次は何かをつかむ。復活をかけた、花形女形との因縁の対決の結末は?
    #書下ろし


    978-4-06-293109-0
    覇王の死(上)
    二階堂 黎人
    能登半島の最北部にある眞塊谷(まかいだに)を支配する邑知(おうち)家。『日本書紀』にも登場するほど古い豪族の末裔とも言われる名家の当主・邑知大輔は、戦時中は軍部にも影響力を持っていた大富豪。この家を乗っ取ろうという謎の弁護士の悪巧みによってひ孫の花婿候補に仕立てられた青木俊治は、途轍もない惨劇に巻き込まれる!



    978-4-06-293110-6
    覇王の死(下)
    二階堂 黎人
    徳川の埋蔵金伝説に彩られた深山幽谷。平家の落人を皆殺しにした源氏が住み着いたと言われる眞塊村(まかいむら)と、邑知(おうち)大輔の計らいで移住してきた宣教師たちが作ったニューホーリー村に襲いかかる悪夢は、村人が信仰する軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)の化身クンダリーの仕業なのか? ラビリンスとの最後の戦いに二階堂蘭子が挑む!



    978-4-06-293120-5
    ヒトイチ 警視庁人事一課監察係
    濱 嘉之
    警視庁人事一課、通称ヒトイチの若手監察係長・榎本博史(えのもとひろし)は、警視庁内部の不正に昼夜目を光らせていた。大組織の片隅で囁かれる噂や、匿名の内部告発を洗っていくと、思わぬ人物に疑惑がおよぶ。監察に追われたら最後、仲間の警官といえども丸裸にされる――。緊迫の身内捜査シリーズ第1弾!
    #書下ろし


    978-4-06-293111-3
    嶽神伝 孤猿(上)
    長谷川 卓
    深い森の奥に子供を売り買いする「ひと市」が立つ。集落が生き残る術としてーー。甲斐の虎と越後の龍の一触即発前夜、隠居館で暮らす信虎の幼子が攫われた。七歳の太郎の行方を追って、武田・長尾・北条、それぞれの欲と思惑のため忍びが放たれる。無坂(むさか)ら山の者は義と情のため戦い抜く。
    #書下ろし


    978-4-06-293112-0
    嶽神伝 孤猿(下)
    長谷川 卓
    太郎を連れ回していたのは、女だけで生きる山の者・鳥谷衆(とやしゅう)。戦場で死んだ武将の首を洗って糧を得る、地を這うような日々。一方、無坂(むさか)らと異形の忍び・鶴喰(つるはみ)、伝説の飛び加当(かとう)、血を吸った山の呪い等との戦いは果てもない。物語は思いがけない黒幕の正体と、甲相駿三国同盟という結末へ加速!
    #書下ろし


    978-4-06-293113-7
    指人形
    花房 観音
    自分の中には凶暴な性欲をもつ鬼がいる――鬼を追い出すため、吉田神社の節分祭「鬼やらい」へ行く女。しかし女は妖艶な着物を纏った美女にたやすく誘惑される。行為の最中、相手の着物の裾の間には、逞しく屹立するものがあった。女装男との倒錯性を描く「おばけ」ほか、女の欲望が昇華する官能短編集。
    #書下ろし


    978-4-06-293114-4
    嵐のピクニック
    本谷 有希子
    弾いている私の手首の下に尖った鉛筆が近づく――。優しいピアノ教師が見せた一瞬の狂気「アウトサイド」、カーテンの膨らみで広がる妄想「私は名前で呼んでる」、ボディビルにのめりこむ主婦の隠された想い「哀しみのウェイトトレーニー」他。キュートでブラック、奇想天外。初の短編集にして大江健三郎賞受賞作。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『鯖猫長屋ふしぎ草紙(十) 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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