図説 金枝篇(下) (講談社学術文庫)

制作 : サビーヌ・マコーマック 
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062920483

作品紹介・あらすじ

「死にゆく神」と「森の王」をめぐる探究はいよいよ佳境へ。古代ギリシアからケルト、中東、インド、南北アメリカなど、各地の自然崇拝と呪術を分析し、未開社会に残された信仰とタブーの実例から、人類の思考の起源へと遡る。その後の人文学と文芸に多くの示唆を与えた「民俗資料の宝庫」にして、数々の賞讃と批判をあびた「世紀の名著」のエッセンス。

感想・レビュー・書評

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  • 原題名:The Illustrated GOLDEN BOUGH(Frazer,James George;Douglas,Mary;MacCormack,Sabine G.)
    アドニス◆穀物霊◆身代わり◆麗しき神バルデル

    著者:ジェームズ・ジョージ・フレーザー
    監修:メアリー・ダグラス
    編集:サビーネ・マコーマック
    訳者:吉岡晶子

  • 読まなくてもいい感はあった

  • J.G.フレイザーの大著『金枝篇』のダイジェスト版の邦訳(の下巻)。下巻では『金枝篇』第五巻”Adonis, Attis, Osiris (Part 1)”から第十一巻”Balder the Beautiful”までの内容を収めているが、五~六巻に相当する部分は「アドニス神話」、七~八巻に相当する部分は「穀物霊」に関連する内容のみに絞っている。
    本書を上下巻通読して思ったのは、フレイザーの「未開人」観についてである。本著においてフレイザーは「未開人」と「文明人」の間に明らかに序列を設けており、「未開人」を蔑視する発言も多々見られる(無論、これは当時の社会を考えると仕方の無い事なのだが)。しかしその一方で「未開人」の価値観をある程度評価したり、その功績を称えるような記述も存在する。個人的にこの矛盾がどうしても頭から離れず、フレイザーが「未開人」をどのように扱っていたのかがよく分からなかった。
    なお、一つ気になった個所として、P157ページに掲載されている挿絵とその解説文を挙げておく。そこでは「日本における盆の風習」を説明しているというのだが、そのような風習を私は知らないし、掲載されている挿絵も日本というよりは中国の情景である。挿絵の挿入は編集者のS.マコーマック氏が行っているのだが、これは何かのミスであろうか……(もしこの風習や挿絵について知っている方がいたら、どうか私に教えてもらいたい)。

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