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- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062900843
作品紹介・あらすじ
中原中也を取り巻く青春群像の中で例外的に安定した温かい交友を持続させた安原喜弘。その手元に遺った一〇〇通は、現存する最多の中也書簡である。同人誌を共に立ち上げ、詩集『山羊の歌』出版のために献身、小林秀雄、大岡昇平、富永太郎等すべての仲間が中也と諍い去って行った後も、傍らに寄り添い、傷ましい魂の遍歴を見守りつづけた。中也の書簡と自身の回想で織りなす稀有なる友情の証。
感想・レビュー・書評
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中也への気遣いと優しさと困惑がそのまま書かれている。人との付き合いとは時に近く時に様々な事情から距離を置くが中也と中原の関係もそうだった様子。興味深い1冊だった。読了後、巻末の解説により2人とまたその周囲の人々を俯瞰できるのもよかった。
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昭和六年の手紙に、「古人等を、花と心得、蜜蜂たるべきこと。己が求心力の傾向に、傾聴すべきこと。今僕はそう思って、却々忙しい気持でいます」とあります。忙しいというのではなく、なかなか忙しい気持でいる、という表現に床しさを感じます。
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