ピアノの名曲 聴きどころ 弾きどころ (講談社現代新書)

  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884464

作品紹介・あらすじ

世界最高峰、ロシアピアニズムの伝統を引き継ぐ現役女性ピアニストが、代表的なピアノの名曲を平易に解説。プロにしかわからないユニークな視点が満載、この本を読めば音楽鑑賞の楽しみが倍増すること間違いなし。アマチュアピアニストへのヒントも一杯。全てのクラシック、ピアノ音楽ファンにお勧めです!
特に何のテクニックのための練習という指定もないけれど、24曲全部を弾けばすべてのテクニックをマスターできるバッハの『平均律クラヴィア曲集』。ピアニストの手の動きを意識して弾きやすく書かれているショパン、まったく弾き手のことを考えていないベートーヴェン。
著者は、作曲家は基本的に演奏家に親切だといいます。こうしてほしいということは、楽譜の何気ない指示にすべて書き込まれているからです。
プロの見方を知ることで、ピアノを弾く人にはもちろんのこと、ただ聴くのが好きなだけの人も、音楽鑑賞の楽しみがよりいっそう深まること間違いなしの1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/650664

  • ピアノ曲が好きで、手に取った。聴く側としては、その曲を作った人、その曲を演奏する人の裏側を覗きみれたようで、眩しかった。

  • 演奏者から見た作曲家。

  • ピアニスト、メジューエワによる9人の作曲家の解説とその作曲家の代表的なピアノ曲、1〜2曲の解説。

    優しい解説(作曲家論)と、細かい解説(楽曲アナリーゼ)という構成のため、ビギナーでも上級者でも、それなりに楽しく読むことができるだろう。

    鼎談をもとに文章化した本ということもあるだろうが、(笑)という表記が多いのが気になるところではある。

  • 請求記号:763.2-MEJ
    https://opac.iuhw.ac.jp/Akasaka/opac/Holding_list?rgtn=2M020270

    <飯室聡先生コメント>
    私自身はヴァイオリンを小さい頃から習っており、クラシック音楽には親しんできた方でした。でもピアノ曲は苦手なんですよね。本屋さんで偶然見つけたこの本を読んでいろいろなCDを聞いているうちに、少しずつピアノ曲が楽しめるようになってきました。

    <BOOKデータ>
    現役ピアニストが語る、プロにしかわからない「聴きどころ」。代表的なピアノの名曲を平易に解説。作曲家ごとの章立てになっていて、わかりやすい。第1章バッハ、第2章 モーツァルト、第3章 ベートーヴェン、第4章 シューベルト、第5章 シューマン、第6章 ショパン、第7章 リスト、第8章 ムソルグスキー、第9章 ドビュッシー・ラヴェル。

  • ピアニストである著者が、クラシックの作曲家10人とその作品について紹介する1冊です。
    作曲家の人物像や作風、そして楽譜を使った曲の弾き方など幅広く解説しているので、ピアノが弾ける人はもちろん、弾けなくても聴くのが好きな人でも楽しめます。

    私はクラシックを聴くのは好きですが、そこまで知らなかったこともたくさんあったので、次に聴く時により楽しめそうです。
    弾き方については丁寧に解説されているので、ピアノを演奏するときの参考になるのではないかと思います。

    最後に紹介されているラヴェルの『夜のガスパール』ですが、楽譜を見るだけでも難しいということがわかりますし、聴いてもどうやって弾いているのかわからない難解な曲でした。
    しかし美しい曲ですし、著者もいつか挑戦したいと書いていたので、何か魅了されるものがあるのだろうなと思います。

    この本を読んで、ピアノは身近にある楽器ですが、改めて歴史のある奥深い楽器だと感じました。

    図書館スタッフ(学園前):うに

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://lib.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2110031688

  • 発売当初は、Amazonでずっと数週間待ちだった。現役ピアニストによる名曲の解説。プロならではの解説で、音楽鑑賞の時に新たな楽しみが提供される。もちろん、自分が弾く際にも、ちょっとだけは参考になるかもしれない。

  • ロシア人女性ピアニストが語るバッハ、モーツアルト、ベートーベン、シューベルト、シューマン、ショパン、リスト、ムソルグスキー、ドビュッシー、ラヴェルなどのピアノ曲を演奏する際に考えていること。演奏家自身がこんなことを考えながら(解釈して)演奏しているのだという裏幕でもあり、非常に興味深かった。
    バッハの音楽のポリフォニックさは、家の中の子供の声から来ている!モーツアルトはオペラのように登場人物のキャラクターが踊りはね、神様の近くを飛んでいる!(対してバッハは一歩ずつ神のところへ連れていく)モーツアルトは声の美しさ、息、響き、心の動き、顔の表情をピアノでどう表現するかとの説明はおそらく著者がいつも意識しているのだろう。ベートーベンの32番ソナタ第2楽章の中で、ハ長調が出てくる瞬間、「あっ、これ!これを探していたんです」みたいな場所との解説、ぜひこの個所を聞いてみたい。
    シューベルトは弾いていて肉体的には汗をかかないが、精神的には汗びっしょり、へろへろになる!との説明の中に、演奏家の藝術家としての本当の大変さを見たように感じる。
    またムソルグスキーの説明の中では、「苦しみや痛みを表すために、ペダルをわざと残して弾き、響きを少し濁らせる!」凄い世界である。楽譜が読める人には更に魅力的なのだろう!

  • こういう本が読みたかったのです。演奏家による楽曲解説。複雑な音符が書かれているものの分かりやすく、しかも有名曲ばかり。なるほどの連続でした。楽譜を見ながら記載の曲をもう一度じっくり聴かなきゃです。ピアニストと言うか音楽家ってやっぱりすごい。

  •  著者のミニ演奏会を近所の公民館!で数度聴いたことがあり、小柄なのにすごいダイナミズム、と感激した。その人が本を出したので即読み。
     会話体で読んでいるというより話を聞いている、という感じが、氏らしくてよい(著者は日本語しゃべれるし)。しかし表現や解釈の説明は中々に難しく、色々考えてしまう。そこがまた面白い点である。
     吉田先生の名曲解説も面白いが、これはこれでまた全く別種の楽しみがあった。同じ曲でも色んな表現があるのは演奏はもちろん、聴くことに関しても同じであると改めて理解した。つもりになった。

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著者プロフィール

ロシアのゴーリキー(現ニジニー・ノヴゴロド)生まれ。5歳よりピアノを始め、モスクワのグネーシン特別音楽学校とグネーシン音楽大学(現ロシア音楽アカデミー)でウラジーミル・トロップに師事。1992年ロッテルダムで開催されたE.フリプセ国際コンクールでの優勝をきっかけに、オランダ、ドイツ、フランスなどで公演を行う。1997年からは日本を本拠地として活動。2006年度青山音楽賞受賞。2015年第27回ミュージック・ペンクラブ音楽賞(クラシック部門、独奏独唱部門賞)を受賞。ショパンのディスクは全て「レコード藝術」の特選を獲得。「ノクターン集」はレコードアカデミー賞を受賞。

「2019年 『ショバン 24のプレリュード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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