現代美術コレクター (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883931

作品紹介・あらすじ

草間彌生、村上隆、奈良美智、会田誠、山口晃……
他に類を見ない、多数の重要な日本現代アートを有する高橋コレクション。全国でコレクション展を毎年開催するほど、日本の文化・芸術への貢献は多大なものです。

高橋コレクションの魅力溢れるアート作品を解説しながら、
難しいと言われる現代アートの魅力とは何か?
アートを見極めるコツとは?
間違えない現代アートの購入の仕方とは?
といった、これらの素朴な疑問に答えます。

また、美術業界の世界潮流や、中国に負けている日本の文化行政についてなど、コレクターだからこそわかるアートシーンへも提言も。

感想・レビュー・書評

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  • 精神科医で日本有数の日本現代美術コレクター高橋氏の生い立ちとコレクションに対する考え。
    西洋現代美術は背景とそこからの文脈で美術を評価するが、日本の美術は山口晃のような工芸的超絶技巧であったり、会田誠のような移り変わるテーマと即興的な内容だったりするので世界的評価がなかなか高まらないが、充実しているし、安いと見ている。また買う際は、長期的な値下がりリスクを回避するなら、3回以上個展を開いており、200万円以上する物1000万円以上するならなおよし。

  • 2023.02.12 2日間で読み終えてしまった。本当に著者の現代アートへの愛が伝わってくる。

  • 707-T
    閲覧新書

  • 現代アートコレクターという稀有な存在の本。それだけでも価値があるが、コレクションに偏りがある感じも否めない。

  • コレクター自身が自らのコレクションについて語るなかなか面白い本だった。
    著者の高橋氏のように本当に美術が好きで好きでたまらない、
    美術コレクターというのは、多かれ少なかれ人格的にも人間的にも性格的にも
    偏っていることが大半である。
    (と言いつつも、美術コレクターのハシクレである私も
    人のことは言えないず、全く同じだが。)

    ですので、本書の内容は多少の偏りがあると思う。
    しかしこの偏りは何の問題も無い。
    むしろ偏っているからこそ、面白い本だ。
    (ちなみに私が書いた美術のレポートはもっと偏っているが。)

    ですので、美術が好きな方には非常にオススメの本です。

    少なくとも高橋氏に勝るとも劣らない美術オタクである私は
    非常に興味深く拝読させて頂きました。
    私と考え方が合わない点もありましたが、一致する点も多く、
    美術愛好家同士、通じる点もあり、面白く読みました。

  • 著者の美術愛が感じられる良著だった。摩訶不思議なコレクターの世界がとてもわかりやすい言葉で綴られていて興味深い。

  • すっと読める。草間彌生、会田誠、山口晃、名和晃平などなど、とても上から目線なんだけれど嫌味ではない。

  • 2019年7月12日読了。

    ●マインドフルネス
    →今の瞬間の現実に常に気づきを向け
    その現実をあるがままに知覚すること。

    →一人一人が新しい美を一人一人見出す方法。

    ●高橋コレクション、16人の作家たち
    ・草間彌生
    ・森山大道
    ・合田佐知子
    ・宮永愛子
    ・会田誠
    ・西尾康之
    ・鴻池朋子
    ・小谷元彦
    ・近藤亜樹
    ・松井えり菜
    ・アラーキー
    ・山口晃
    ・名和晃平
    ・村上隆
    ・加藤泉
    ・奈良美智

  • やっぱりちょっと小難しいイメージもあるし、自分が代表的な人を知ってるのか怪しいよなーと思っているので、どうやら日本を代表するコレクターらしい著者(精神科医)の話を聞いてみようかい、と手に取った。

    全く知識0だと読むのはツライけど、最初のカラー口絵は草間弥生、森山大道、後半に荒木経惟、山口晃が入っていたし、目次には奈良美智、村上隆の名前が見えたので、なんとか。
    名前は覚えてなかったけど、会田誠はなんとなく見覚えあり(今回で覚えたと思う)、宮永愛子の金木犀の葉を薬品につけて葉脈だけにして繋ぐ、というのもなんか聞いたことあるような!

    高橋コレクションの説明、アートを買うということ、日本と世界のアート、について思う所を書いてあります。
    まー見る人によって解釈が違ってくるのが面白いところかもしれませんが、やっぱりだいたいなんか怖い、不穏な感じが漂っています。(なのにそれを可愛いという……)
    アートにはひとかけらの狂気や毒が必要だと言いますが、そんな落ち着かない物を所有する気には、私はなれないなーと再認識しました。

  • アートコレクターもダイバーシテー(多様化)ですね!
    お金持ちでなくて、サラリーマンでも、とても素晴らしいコレクションを揃えることができる時代です。

    この本を読んで、改めて「コレクションする意味」を考えさせられました。自分の空間を豊かにするために、いいなあと思ったものを無理のない範囲でコレクションする。「投資」と考えている人もいるでしょう。

    だから、「スタンス」を見失ったらいけないんだなと。ストライプインターナショナルの石川社長は「コレクターはパトロン」とおっしゃっていました。僕も微力ながら、そういう気持ちで購入させていただいています。

    僕の場合は、「茶会」と場所を持っているので、そこで使うことで少しでも知って頂けたらいいなあという気持ちで!だから、自分が「欲しい!」「こういうふうに使える!」と思うものしか購入しません。

    と、改めて気付きをたくさん頂ける一冊でした。(読んでいて、知っている方の名前がたくさん出てきたのが面白かったです!笑)

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著者プロフィール

精神科医、医療法人社団こころの会理事長。一九四六年生まれ。東邦大学医学部卒、慶應義塾大学病院精神神経科入局。国際協力事業団の医療専門家としてのペルー派遣、都立(現・公益財団法人東京都保健医療公社)荏原病院勤務などを経て、一九九〇年、東京・蒲田にタカハシクリニックを開設。ニッポン放送「テレフォン人生相談」担当。日本現代アートのコレクターでもあり、自身のコレクション展を全国で開催。著書に『恋愛の作法――精神科医の結婚のすすめ』(ポプラ社)、『「謝る力」が器を決める』(青春出版社)などがある。現在、ウェブマガジン『FORZA STYLE』(http://forzastyle.com/)にて「一匹狼宣言」を連載中。

「2016年 『現代美術コレクター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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