プラネタリウム男 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883740

作品紹介・あらすじ

世界最先端のプラネタリウムを作り続ける独創的な技術者、大平貴之氏の波瀾万丈な一代記。小学生の頃、プラネタリウムの魅力に取り憑かれ、紙に塗った夜光塗料を部屋に貼り付けて星空を再現したことを皮切りに、自作でプラネタリウム作りを始める。大学生だった1991年、個人製作は不可能といわれたレンズ式プラネタリウム「アストロライナー」を完成し、全国各地で上映され話題になる。
ソニーに就職後も、二足の草鞋で、プラネタリウム製作を続け、1998年には、170万個もの星を投影でき、重さ30キロの移動式プラネタリウム「メガスター」を、2003年には、投影可能な星の数を410万個に増やした「メガスター2」を完成させた。同年、ソニーを退職、フリーとなる。その後も、日本科学未来館の「メタスター2 コスモス」を導入し、二大メーカーによる寡占が進んでいた常設館市場に風穴を開けた。世界初のデジタルプラネタリウムと光学式プラネタリウムを融合させた「FUSION」や世界最多となる 10 億個以上の星を投影可能な「MEGASTAR」用超精密恒星原板「GIGAMASK」を開発するなどその活躍はとどまることを知らない。「下町ロケット」の主人公を彷彿させる、熱い技術者の物語

感想・レビュー・書評

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  • 個人製作は不可能といわれたレンズ式のプラネタリウムを大学生にして独力で完成させ、移動式プラネタリウム「メガスター」を開発。世界で最も先鋭的なプラネタリウムを自作した天才技術者の破天荒な「物語」。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40240207

  • メガスターをはじめとする著者のプラネタリウム開発史。割と技術的な面(それほど具体的ではないけど)中心。メガスター以降の機械・映像が、バーチャルというかアート的な面を含めてすごいことになっているようだ。一度現物を見てみたいもの。
    ただ、ちょっと気になるのはそれがそれだけで完結してしまう恐れ。プラネタリウムが現実の星空を見るための手段であったというのが置き忘れられないか。というか現実自体が置き忘れられそう。まあ、現実を超えるバーチャルというのが現代の潮流であるのはこれに限らないけど。

  • ☆━━…‥・企画展示・‥…━━☆
        宇宙(そら)をよむ
    ・‥…━━☆・‥…━━☆・‥…━━☆

    プラネタリウム・クリエーターの著者が、小学生でその魅力に目覚め、実際に事業をおこし、新しいプラネタリウム開発に挑戦していくまでを綴る。

    ・‥…━━☆・‥…━━☆・‥…━━☆

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    https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000029441

    貸出期間 1週間

    ・‥…━━☆・‥…━━☆・‥…━━☆

  • 請求記号 440.76-OHI
    https://opac.iuhw.ac.jp/Otawara/opac/Holding_list?rgtn=1M024801
    元気を与えてくれる。落ち込んだ時に頑張ろうという気にさせてくれる。

  • レベルが高すぎる。
    研究者として何もできない自分が恥ずかしい。

    単なる改善ではなく、明らかなステップアップの連続。
    どの業務も妥協をしない姿勢、何事も自分でやり抜く精神。
    素晴らしすぎる。

    とりあえず、川崎にみにいきたい。

  • 大平さんの伝記。

    技術者らしさが出ていて、メガスターまでの苦労の過程がわかり、わくわくしてどんどん読め、面白かった。またこんなこともあったんだとわかり、とてもメガスターと大平さんに親近感を覚えた。

    最後には未来への展望まで書かれており、わくわくした。

  • ポータブル型プラネタリウムを学生時代に自力で開発。
    ソニーに入社し、生産技術部門に配属。花形部門でないため残業が少なく時間確保、資金も増えて開発も継続。
    ISP国際プラネタリウム協会の大会で大学の時に作ったアストロライナーの発表を行い賞賛される。
    2年後、性能を上げた「メガスター」を製作し、ロンドンの大会で発表。
    世間で評判となり、個人の趣味であったものが、上司の薦めにより、役員に認められてソニーでの事業化が決定。知財権利をソニーに許諾することになり、ソニー製「シアタリウム」が完成。一方で同時に500万個以上を投影できる個人の「メガスターⅡ」も完成し、東急文化会館の最後のイベント開催となった。それを後ほど日本科学未来館に常設。
    教育機器としてのプラネタリウムがミュージシャンやアーティストとのコラボ機器にもなっていった。

    2005年、
    セガトーイズで玩具として「ホームスター」を発売。レンズ+リスフィルム+LEDでコストを抑制。累計100万台突破。
    2011年、
    エストニアに世界初の全天周光学プラネタリウムを設置。
    2012年、
    明るい星だけコンピュータ制御し光学式で映しそれ以外はデジタルデータをプロジェクタで投影する「フュージョン」を川崎青年科学館に設置。
    2016年、
    ソニーの元先輩との共同開発のナノレベル原板にて13.5等星までの10億個の星を投影できる「ギガスター」の基礎技術を開発。

  • 初めて本のタイトルを見たとき、「メガスター」という言葉がパッと思い浮かびました。

    メガスターは100万個の星を再現できるプラネタリウム投影機。もう20年近く前の事なのに、テレビのニュースで革命的な発明だと流れていたのは今でもよく覚えています。

    この本では、その後もプラネタリウムが進化を続けていたことが詳しく書かれています。

    メガスターを作った大平さんは、技術者であり、会社の社長でもあります。ときに彼の信念は、また経営者である彼の立場の間に葛藤が生じ、苦しんだり悩んだり。

    紆余曲折をしながらそれでも次の一手を考え、新しい夢に向かって挑戦を続け姿勢はすごいと思いました。

    図書館スタッフ(学園前):ホワイト

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    帝塚山大学図書館OPAC
    http://opac.tezukayama-u.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&category-book=1&category-mgz=1&materialid=2110030137

  • 2016.11.8読了

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著者プロフィール

プラネタリウム・クリエーター。ギネスワールドレコーズに認定されたプラネタリウム「MEGASTAR」を開発。国際プラネタリウム協会 TECHNOLOGY&INNOVATION AWARD2018受賞。

「2018年 『大人の科学マガジンBESTSELECTION01 ピンホール式プラネタリウム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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