明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.85
  • (38)
  • (57)
  • (44)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 643
感想 : 60
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883023

作品紹介・あらすじ

「最近なんだか伝わっている手応えも実感もない」
「以前はもっと反応があったけど、近ごろそれもなく、やり甲斐がない」
「広告もコンテンツも効いてる気がしない」
「苦労してバズらせても、一瞬火がつくもののすぐ忘れ去られてしまう」
「SNSが重要かと思ってがんばってるけど、効果が感じられない」

……そうお嘆きのあなたに。

あなたがどうしても伝えたいその「情報」は、どうすれば相手に伝わるのか。

広告、宣伝、広報、販促、営業、メディア……
「伝える」仕事に携わる、全ての方への処方箋――。

----------
◆「情報“砂の一粒”時代」というおっそろしい情報環境◆

ある調査によると、2010年の1年間に、
世界には約1ゼタバイトの情報が流れたという。
ゼタバイトという単位、ボクは初めて知ったのだが、
これ、調べてみて驚いた。
1ゼタバイトは「世界中の砂浜の砂の数」なのだそうである。

具体的にイメージしてみてほしい。
たとえば日本を代表する砂浜のひとつである九十九里浜のすべての砂の数。
あれですら「無限」に近いと思いませんか?
でも、世界規模で見たら小さな日本にある小さな砂浜なのだ。
対象は世界中の砂浜だ。
世界中の砂浜の砂の数と同じ量の情報が、流れたというのである。
この現実から目を背けてはいけない。

送り手側は「いいものを作れば伝わるんじゃないかな?」とか、
甘い希望を持ちがちだ。
でもそれはほぼ幻想なのだ。
「もう絶対に伝わらない」という圧倒的絶望から始めないといけないとボクは思う。

とはいえ、そんな絶望の中でも「伝わる方法」はある。
ボクが思うに、「ひとつ」ある。
無限の砂嵐の中で、自分が伝えたい砂粒を相手に届ける方法が
少なくともひとつはあると思っている。
そしてそれは何か冷たい触感がするテクノロジー的なものではなくて、
とてもアナログで人間的で喜びに満ちたやり方だ。

情報“砂一時代”、ファンベース、オーガニックリーチ……。

圧倒的にわかりやすい、伝える仕事「虎の巻」!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 衝撃を受けたなぁ。
    ファンといってもお客さんの事ばかり考えていたが、まずは社内からなんだ。

    "社員という「最強のファン」の共感を作る。"

    そうだよな。そうだよな。絶対コレだ!
    凄く納得できました。

  • 同じ議論が様々な文脈で語られるが、要点は、
    日本では半分がマスで通じるが、半分はファンで通じる。
    ファンに届ける為には、ファンを大切にする、ということ。

    広告=インパクトを与えてこっちを振り向かせるものだと無意識に思っていたことに気付き、それも前時代のものであると気づかされた。

  • 情報砂の一粒時代のコミュニケーションプランニングの仕方は2つ→ファンベースとマスベース。
    個人的にはネットに触れない国民がおよそ半数いるから、旧来のマスメディアをつかったマスベースアプローチも依然として重要なことは目から鱗だった(ウェブマーケティングばかりもてはやされているので)

  • 誰にどうすれば届くのかを分かりやすく解説した本です。

  • 感覚をアップデートするにはちょうど良い本。
    マーケティング初心者には読みやすくて、歴史を踏まえて考えながら読み進められるのが楽しい。

  • SNSのインパクトを丁寧にわかりやすく分析している良い書籍。

  • 続編のファンベースを読めば、本書は読まなくても。

  • やっと読み終わった。

    もう、ファンベースが発刊されている後にもかかわらず、
    やはり読んでおかなきゃと思い、読み進めた。

    前半は、今の生活者に情報が全然届かないよという話が様々な角度から論じられていた。今の感覚に当てはめると当然なのだが、この著書が発刊された時代にそのことをここまではっきりと言い続けている本はなかったのじゃないかと勝手に思っている。

    そして、後半、というか最後の章はプランナーには大変ありがたい虎の巻が。。「伝えたい相手を決めるのが一番大切」であると。そこに向けてのアプローチ術が記載される。

    企画に悩んだらまたここに立ち戻れる良い書。

  • なぜファンベースが必要なのかを、データを用いてじっくり解説されていたので納得できた。概要として重宝し、教科書的に読み続けていきたい。

  • 現代の情報量の多さにより、本当に大切な情報が埋れてしまう。発信したい情報は砂漠の中での一粒の砂であり、情報を拾うほうも大変だという話。

全60件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

◉──株式会社ファンベースカンパニー創業者、取締役会長。大阪芸術大学客
員教授。助けあいジャパン代表。花火師。1961年東京都生まれ。
◉──㈱電通入社後、コピーライター、CM プランナー、ウェブ・ディレクタ
ーを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築す
る仕事に従事。2011年に独立し、㈱ツナグ設立。19年、㈱ファンベースカンパ
ニー設立。
◉──著書に『明日の広告』『明日のコミュニケーション』(アスキー新書)、
『明日のプランニング』(講談社現代新書)、『ファンベース』(ちくま新書)な
ど。最新刊は『ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ス
トーリー』(津田匡保氏と共著、日経BP)。

「2022年 『ファンに愛され、売れ続ける秘訣』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤尚之の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームス W....
ベン・ホロウィッ...
佐々木 圭一
ジャレド・ダイア...
リンダ グラット...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×