- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062854306
作品紹介・あらすじ
おじいさんの家で過ごした日々。それは、ぼくにとって唯一無二の帰る場所だ。ぼくは時おり、あの頃のことを丁寧に思い出す。ぼくはいつだって戻ることができる。あの、はじまりの夏に――。自分の毎日が、はじめて意味を持ったものとなる、「人生のはじまり」の季節をむかえた主人公の夏休みの日々を描いた感動作。野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞をダブル受賞。中学入試問題にも採用多数。
感想・レビュー・書評
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少し距離をとった感じが、子供の頃の感覚を思い起こさせる。素晴らしい作品だけど、子どもはなかなか手に取らないだろうな。
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「おじいさんの家で過ごした日々。それは、ぼくにとって唯一無二の帰る場所だ。ぼくは時おり、あの頃のことを丁寧に思い出す。ぼくはいつだって戻ることができる。あの、はじまりの夏に――。自分の毎日が、はじめて意味を持ったものとなる、「人生のはじまり」の季節をむかえた主人公の夏休みの日々を描いた感動作。野間児童文芸賞、坪田譲治文学賞をダブル受賞。」
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椰月美智子は、物語の展開はそんなにないのですが、それでも小説にできてしまうところがすごい。
文章はシンプルなのだが、小学生のころって、こんなふうに感じていたよなぁというのが、よく表現されているというか、すごい微妙な思春期の心理描写がよく描けていると思います。
今後、文学作品を読んでいく子たちの入門編というべき小説だと思います。
純粋にいい作品だと思います。 -
子供向けの青い鳥文庫にて読了。小学5年生の母子家庭育ちで影の薄い少年が主人公。少年が成長していく、静かな夏の日々。
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この本を通して、枝田の成長を実感しました。最後の部分で、僕は未来どのように生きるかを考えさせます。
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sg
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母子家庭で友だちもいない生活を淡々と日常をこなしていた少年に、変化が訪れた小5の夏。この夏がなければ、おじいさんがいなければ、友達ができなければ、彼はどうなっていたのだろう。以前読んだものの青い鳥文庫版。といっても、あまり「やさしく」はなってない印象だった。そこがいいのです。またよしさんのさみしげな表情のイラストもよかった。北上次郎さんのまったく子供向けではない解説がまたよかった(笑)。
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ハードカバーで読もうと思っていたら、子どもが夏休みの貸し出しで、青い鳥文庫版を借りてきたのでまた借り。
両親もどちらの親戚とも付き合いがある中で育った自分は、親戚付き合いもない母子二人だけの生活がどれだけ幼い子どもに不安を与えるものなのか想像したこともなかった。
あるきっかけで、知らなかった祖父の存在を知り、築100年以上という古〜い日本家屋でその祖父と2人で生活することにより、寄る辺のなかった少年の心は地にしっかりと根をはり、自分の人生を生きていく。映画「スタンドバイミー」をちょっぴり思い出させるような少年たちの眩しい夏の思い出。2018.8