君は山口高志を見たか 伝説の剛速球投手 (講談社+α文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062816748

作品紹介・あらすじ

阪急ブレーブスの黄金時代を支えた天才剛速球投手の栄光、そして悲哀のノンフィクション。

身長169cmから繰り出されるストレートは、160kmを超えた! その剛速球には、男の意志が込められていた。

野球が最も輝いていた時代、ひときわ輝く彼のピッチングにファンは痺れ、そのスピードは記憶に焼き付いた。

――男の名は、山口高志。伝説がいま甦る!

感想・レビュー・書評

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  • 太く短く、そして記録より記憶という意味では、伊藤智仁とこの山口高志が双璧と思う。特に、山口の剛球は、当時野球を知って間もなかったワタシに強烈な印象を与え、そのピッチングフォームを真似たことをよく覚えている。
    それにしても、当時は先発投手が抑えに登場することがごく普通にあった。山口もしかり。投手の分業制が進み、球数制限も当たり前になった昨今、こんな使い方をした監督は即刻批判に晒されるんだろう。けれども、太く短く、記録より記憶に残って、「剛腕」という言葉が似合う山口のような選手をまた見てみたいという、なんとも勝手なファン心理の存在をどうしても消し去ることができないでいる。

  • 全盛期は短かったが記録より記憶に残る剛球投手にスポットをあてたノンフィクション。

    阪急ブレーブス活躍した山口高志投手。その後の阪急、阪神でのコーチ時代も含め人のつながりまで良く描かれている。

    身長170cm。日本人の体格が向上下今ではなかなか背の低い投手は出てこない。それだけ山口高志の存在の凄さを今更ながら感じる。

  • 長嶋ジャイアンツが2年続けて、同じチームに、それも阪急に敗れるなんてと、巨人の星(新の方)で観客に言わしめたチームに、山口はいた。まだ小学生の四年とか五年だったので、残念ながら速さは覚えていないけど、山田、足立、福本、加藤、マルカーノというメンバーの中にたしかにいたのは覚えてる。この本によれば、ただ「いた」のではなくて、なくてはならない存在だったんだな。
    今こうしてこの話を読んだ上でタイムスリップして、あの3連敗から3連勝して迎えた第7戦の後楽園のスタンドに行ってみたいなぁ。

  • 山口投手を生で見た世代ではないが、生来のパリーグファンだったため、その名前だけは知っていた。本書のいいところは、大学時代に法政大の山本功児や長崎と対戦していたり、大阪桐蔭の西谷監督が関西大の後輩で、スカウトの山口に平身低頭だったり、高校野球の解説で有名な達磨さんが市神港高時代の恩師だったり、阪神時代に投手コーチとして藤川を教えたり、などなど、人のつながりがよく分かることではないか。ただ、記録性を大事にするあまり、試合記録の引用が冗長なのと、取材に応じた関係者の言葉がことごとく山口賛歌で、バランスを欠いた印象があるのが気になった。

  • 現役時代を知らない山口高志投手についてのノンフィクションなので興味深く読めた。

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著者プロフィール

スポーツライター。1966年生まれ。大阪府吹田市出身。6歳から大阪ラグビースクールでラグビーを始める。大阪府立摂津高校、立命館大学を卒業。在阪スポーツ新聞2紙で内勤、外勤記者をつとめ、フリーになる。プロ、アマ野球とラグビーを中心に取材。ラグビーマガジン、ラグビーリパブリック「ラグリパWEST」にて、関西のラグビー情報を発信している。著書に「花園が燃えた日」(論創社)、「君は山口高志を見たか 伝説の剛速球投手」(講談社)、「二人のエース 広島カープ弱小時代を支えた男たち」(講談社)がある。

「2020年 『ラグビーが好きやねん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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