99%対1% アメリカ格差ウォーズ (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062777971

作品紹介・あらすじ

オバマはヒトラー! オバマはアフリカへ帰れ! 貧乏人に医療保険を与えるやつは殺す! ワシントンに集まり気勢を上げる幾万もの金持ち保守層。金持ちに増税しろ! ウォール街を選挙せよ! 経済を危機に陥れ民主主義のプロセスを犯罪的に逸脱してきた金融屋を弾劾する貧乏リベラル。取材で訪れた著者も思わず「もう、沢山だ!」と叫んだ。富める1%と貧しき99%との壮絶な「アメリカの内戦」を鋭い舌鋒で斬る!

アメリカでは、メディアの中立性などありえない。
過激な報道やカネによる世論誘導があたりまえの国の実情をレポート。
●ティーパーティーを操る石油化学産業の帝王とは?
●全米最大ニュース局に君臨する世論操作の達人とは?
●最も信頼できるニュースキャスターに選ばれたお笑い芸人とは?
●ハゲタカファンド出身の大統領候補ロムニーの本性とは?
●「アラブの春はオバマの陰謀」と叫んだ“泣き虫扇動家”とは?
●アメリカをデフォルトさせようとしたキリスト教保守議員とは?
※この書籍は、月刊誌「クーリエ・ジャポン」の連載「USニュースの番犬」(2010年1月号~2012年10月号)をもとに大幅加筆・修正を加えてまとめたものです。

感想・レビュー・書評

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  • "アメリカの大統領選挙を軸に、アメリカの人たちがどんな行動をとっているがよくわかる。
    共和党と民主党の主張の違い、政治家の品格などを知ることができるのが本書。

    アメリカという国を知る一助となる本でありながら、楽しめる本。"

  • 戦う映画評論家である町山智浩が、2009年のオバマ大統領就任から2012年夏までのオバマvs共和党ティー・パーティの戦いを、カリフォルニアでの生活をベースにレポートしたコラム。

    共和党のティー・パーティがいかにハチャメチャな存在であるかというのを執拗に、かつ適度なツッコミを入れながらまとめており、当時の雰囲気を面白可笑しく、かつうすら寒くなりながら知ることができる。

    2017年4月という時勢において本書を読むと、昨今の「オルタナティブ・ファクト」の問題は、既にこの時期から顕在化していることがよくわかる。病巣は根深い。

  • 町山智浩さんによるコラム集。本書は2011年前後のオバマ再選あたりの話になります。

    2011年といえば日本では東日本大震災でてんやわんやだった時。その間アメリカでは大統領選でてんやわんやだったんですね。

    アメリカ=素晴らしい国という意識が強い我々日本人にとってこのコラム集は衝撃が強いと思います。世界の国の事情がわかれば自国の見直しにもつながる。

    アメリカという大国の抱える問題は決して対岸の火事ではありません。

  • 日本のメディアが報じない、アメリカの富者と貧者の壮絶な内戦を米在住の著者がレポートする、雑誌『クーリエ・ジャポン』連載コラムをまとめた一冊。
    日本も問題だらけだけど、アメリカも大概だなあ。貧富、人種、宗教などさまざまな壁が問題をややこしくしている。なのに民主党と共和党の二大政党で成り立つというのも不思議な気がする。

  • 2016/3/21 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2017/5/29〜6/1

    2009年のオバマ大統領の就任から2012年の夏までにアメリカの政界で起こった出来事を、町山さんらしい視点で語った本。クーリエ・ジャポンに連載されていたらしい。現在、トランプ大統領がトンデモナイ、と言われているが、本書を読めば、それは今に始まったことではないのがよく分かる。宮崎哲弥さんの解説も必読。

  • アメリカの政治はポピュリズム+カネ。
    暗澹たる気持ちになる

  •  オバマ政権前後のアメリカの政治状況と、ティーパーティと呼ばれる集団の活動等について詳しく知ることができた。わかりそうでようわからん彼国事情を、政治視点でわかりやすく説明してもらった。
     これは本当なんか?と思うようなくらい発想が違うところが、解説者のコメントにあるように、たしかにあると感じた。目標が何かずれているということか。おなじく解説者曰く、転ばぬ先の杖として理解すべし、とあるが、日本もすでに二の舞?になってたりして。今後2010年前後のアメリカ風になっちゃったりして・・・

  • わかってるつもりだったけど、全然わかってなかったアメリカのこと。
    安易にアメリカのマネをしていては、うすら寒い戦慄の現実がやってくることを教えてくれる。

  • アメリカの政治の勉強にはなったけど、似たような記事ばかりで、共和党は金持ちさえよければという、クレージーな政策でオバマが率いる民主党はまともだという論調に終始している。まあ普通にオバマの政策は正気には見えるけど、もうちょっと民主党のネガとかあればみたかったなあ。いずれにしろ、世の中の問題はいいか悪いかの二極で単純に割り切れない問題の方が多いはずなのに、政治が、もしくはメディアが二極化を促しているのかアメリカ民衆が単純な思考になっているのか、この本が分かりやすくそういった論調に整理したのか、なんだかアホっぽくみえる。

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著者プロフィール

1962年生まれ。映画評論家。1995年に雑誌『映画秘宝』を創刊した後、渡米。現在はカリフォルニア州バークレーに在住。近著に『トランピストはマスクをしない コロナとデモでカオスのアメリカ現地報告』(文藝春秋)、『映画には「動機」がある「最前線の映画」を読む Vol.2』(集英社インターナショナル)、『最も危険なアメリカ映画』(集英社文庫)、『町山智浩のシネマトーク 怖い映画』『町山智浩の「アメリカ流れ者」』(スモール出版)などがある。

「2021年 『町山智浩のシネマトーク 恋する映画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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