ニサッタ、ニサッタ(上) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.51
  • (23)
  • (56)
  • (80)
  • (11)
  • (2)
本棚登録 : 534
感想 : 45
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062773904

作品紹介・あらすじ

何も悪いことなんかしていないのに、どこまで転げ落ちるのだろう?
現代日本で働く若者をリアルに描く長編小説

転職した会社が倒産してしまった片貝耕平は、人材派遣会社に登録したがどの仕事も長続きせず、担当者と喧嘩して辞めてしまう。アパートの更新もできなくなり、一発逆転を夢見てギャンブルにのめりこんで消費者金融の「回収担当」に追われる身となった耕平は、ようやく住み込みの新聞配達の仕事を見つける。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ごく普通に大学を卒業し、就職した片貝耕平は、
    転職した会社が倒産、派遣会社に登録するがバカにされているとか
    差別されてるとか不満ばかりでどの派遣先でも長続きせず辞めてしまう。さらに、ギャンブルに手を出し大当たりした後、女に騙され有り金を奪われる。
    ホームレスになりかけたところを、新聞販売店に拾われる。

    これでもか、これでもかという転落人生。
    しかし、それは世の中のせいにしたり、誰かが悪いと決めつけたり、
    自分の身から出た錆だということに気がつかない主人公。
    どこにでもいるような世の中をナメてる甘いバカな男。
    もうちょっと魅力があればいいのに、
    まったく共感はできない。

    なのに、するすると読めちゃう。
    いったいこの主人公はどうなるのか、
    どこまで落ちるんだと気になってしまうのだ。

  • 下巻にまとめて記入。

  • 東京に出てきた男子の生活。
    仕事辞めたり、大変な職場にあたっちゃったり。
    とても淡々と暗い生活にどんどんはまっていってしまうコワさ。
    現実感を持って、コワいと思う。

  • Rさまオススメの乃南さん。とりあえず上巻。
    なんともどうしようもなく堪え性のない若者に思えて、最初は読むのがつらかったけど、上巻も終わりごろになってようやく面白くなってきた。
    このあと耕平はどうするのか?下巻を楽しみにすぐ読もう。

  • レビューは下巻にて

  • 評価は4.

    内容(BOOKデーターベース)
    転職した会社が倒産してしまった片貝耕平は、人材派遣会社に登録したがどの仕事も長続きせず、担当者と喧嘩して辞めてしまう。アパートの更新もできなくなり、一発逆転を夢見てギャンブルにのめりこんで消費者金融の「回収担当」に追われる身となった耕平は、ようやく住み込みの新聞配達の仕事を見つける。

    まだまだ日本では新卒以外の就職はかなり困難。決して小説だからでは無い現実の問題なんだろうな~と。
    下巻・・・

  • 北海道は斜里出身の主人公青年・方貝耕平。浪人の末、関東の無名大学を卒業し、新卒で二部上場会社に就職したものの、上司とそりが合わず、直ぐに退職。その後、派遣社員として働くも、直ぐに辞めるといったことを繰り返し、行きつくところは、消費者金融とギャンブル。多額の借金を一括返済してくれた新聞販売店で働き始めた。しかし、新聞販売店で働く同僚たちは、過去を持つ一筋縄ではいかない人ばかり。そうこうしながらも、懸命に日々自分をころし働き、ついには借金も返済。あるきっかけが発端となり、新聞販売店を辞める決意をした主人公。果たして、その後、主人公・耕平の人生岐路は?下巻に続く。

  • 片貝耕平しつかりしてよ。実際にありそうな話。

  • 上巻読了。
    新卒で入社した会社を半年も経たずに辞めてから、どんどんうまくいかなくなる人生になんとかふみとどまって生活する主人公。少し我慢できない性格なのかもしれなけど…。悪気はなくて真面目ではあるはずなのに。
    主人公の人生は折れ線グラフで表すなら、マイナスからゼロを中心として凸凹がたくさんな感じ。

  • いわゆる真面目系クズと言われる、コツコツ安定を望みながらも辛さからは逃げ、すぐ向いてい無いと転職を繰り返して次第に転落していく姿を見せつけられて、非常に身につまされて辛かったです。やはり人が転落していく話は辛くてなかなか読み進みません。ギャンブルで借金をして首が回らなくなるのですが、なんとかがんばって借金返し切るあたり、で頑張りを応援したくなってきました。次第に上向いて来ているのでだんだんと楽しくなってきました。下巻が楽しみです。

全45件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。

「2022年 『チーム・オベリベリ (下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

乃南アサの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×