- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062770347
感想・レビュー・書評
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ある事故で女の子を死なせてしまった小6の男の子ハル。
亡くなった女の子の友達だったカホ。
ハルが屋上から飛び降りようとしている所を見つけてしまい、出会う二人。
話はそこから始まります。
お互いに傷を抱えているハルとカホ。
その2人をそっと支えているおじさんと大学生のキッペイが何とも素敵。
『大人は子供の前では必死で大人の役を演じなきゃいけない』
この一文にやられました。
傷を抱え、いち早く大人になってしまった二人だけれども、自分の事を物凄く真剣に考えてくれる大人たちと出会えて、幸せだったのではないでしょうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大人の在り方がすごく問われてる作品だった。
ここまで関与しようとする大人が果たしているのだろうか。
寧ろ作者が望んでいる、いや誰もが望んでいる世界なのではないだろうか。
「こんな世界にしたのは、大人だ」
この言葉が心に突き刺さる。
そんな自分は今は大人。
風が吹けば背中を向けるのではなく、顔面を向けその風に向かってく。それがいつかは大きな風の流れとなるのではないか。
とかく僕が言いたいのは感動の名作だってこと。 -
自分の行為で見知らぬ少女の時が止まった。見知らぬままでは自分の過去と未来を見つめることは出来ない。少女のことをふとしたことから知る事になる。少女の友達とおじさんと大学生の四人で進められる物語。重いテーマをそれぞれの視点で語り、何をしなければいけないかでなく、今何が出来るか?に置き換えて昇華していく。空に届け、空に向かう花の様に。
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辛い思いをしている子供に出会ったときに、その子を守ってあげるために1人の大人として何ができるかをテーマにした作品だと思う。
主人公の子供たちの健気さと真直ぐさに読んでいる方が辛くなりそうなところが、その一歩手前で明るさに救われる絶妙な塩梅でした。 -
起きてしまった事故がどのようなものか判らずに少しばかり消化不良。「<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4591125459">COW HOUSE</a>」や「<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4101277419">東京公園</a>」同様にいい人ばかりしか登場しないのと、ストーリーができすぎてて内容が薄まって感じられるのがもったいない。
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温かい話だったけど、大事な部分がまたしても濁している。引っ張っておいて、知りたいところがサラッと隠されている。
事件の真相とか、どうやって説得したかとか、おじさんのこととか… -
子どもとオトナ、両方の辛さを癒そうとするお話。
出来過ぎだけど、お話ってそういうもの。 -
綺麗な話だけど綺麗過ぎて現実味が薄く感じてしまい、あまり感情移入出来なかった....