ポテト・スープが大好きな猫 (講談社文庫)

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感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062762304

作品紹介・あらすじ

テキサスの田舎に、おじいさんと雌(めす)猫が住んでいました。ねずみも捕らず、のんびり暮らす猫の好物は、おじいさんが作るポテト・スープです。 ある朝、なかなか起きない猫を残し、おじいさんが湖に魚釣りに出かけると……。気むずかしいけど通じ合える、そんな年取った雌猫の魅力に、あなたも浸ってみませんか。

感想・レビュー・書評

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  •  猫が怒ってしっぽを床にバンバン叩きつけ、おじいさんにニャゴニャゴ恨み言を言うシーンが好き。言葉は要らないんだな。
     また、村上春樹の書いた小説じゃない本を読んだ記録を更新。ある日アメリカの本屋でたまたま見つけて気に入って帰ってきてそのまま机に向かって訳しました、ってそれで解説も書いて出版されるという。村上春樹だからこそ成立するのであろう。

  • おじいさんと猫の話。
    おじいさんと猫との間に漂う、近すぎず、でもお互いに必要としているような、絶妙な距離感に静かな愛を感じました。
    大人が自分のために読んで楽しめます。

  • テキサスっ子のおじいさんと1匹の雌猫のお話。

    ぶっきらぼうの内側にある猫への愛情と、ツンデレだけど飼い主のおじいさんに対する愛情との2つが書かれていて、読んでいてとてもほっこりしました。
    なんだかんだ通じ合っている2人?1人と1匹の幸せな暮らしが伝わってきました。

    うちの猫達もツンデレだけど、猫って本当にツンデレだな〜と再確認しました(^^)

  • こちらも村上春樹ライブラリーでみかけて気になっていた本。おじいさんと猫の物語ってどうしてこうも心が和ぐのでしょうか。講談社文庫だけれど中身はふりがなもふってある絵本なので、小学生の長女もすらすら読めていた。
    そして訳者あとがきに〈日本では「茶猫」と言うところを、アメリカ人はよく「オレンジ・キャット」と言います。〉と書かれてあって合点が入ったのだけど、カフェの名前の「橙子猫−Orange Cat−」はここからきてるんでしょうかね。

  • ねこと暮らして、
    ねこってナイーブだなぁ
    って思う。
    いつも周りや主の事を
    よーく観察していて、
    ちょっとした事で傷ついている感じがするの。

    作中のすごーく頑張った ねこ 
    たくさんたくさん褒めてあげたいな。

  • 雌猫とおじいさんの関係は、とても微笑ましいです。絵は、あったかくてのどかな感じがして、読んでいて癒されます。
    「訳者あとがき」では、細かいところまで解説されていて、絵にはそういう意味があったのかと、さらに内容を深掘りできます。
    猫の出てくる絵本は、ついつい集めてしまいますね。

  • 原題は「THE CAT WHO LIKED POTATO SOUP」だそうです。猫は、ポテトスープが「好き」なのですが、村上春樹は、それを「大好き」と訳すのですね。ふーむ。これが、心情に寄り添った訳、いわゆる「愛のある誤訳」というヤツなのでしょうか、どうなのでしょうか。

    で、面白かったか?というと、「至極フツーだね」という感想になってしまって、すみません、、、猫、飼ったこと、ほとんど無いので、、、これはもう、ほぼ完全に、猫が大好きで、猫を飼っていて、猫と暮らすことが至福なのです、という方向けの、愛のある童話、なのではなかろうか。どうだろうか。今後の人生で、猫を飼う事になったら、またこの絵本、読み返してみたいなあ、とか思う感じですね。

    ただ、どんな絵本が好きになるか?というのは、人それぞれですものね。もし僕が、凄く幼いころに、この絵本に出会っていたら、凄く好きになっていた?のかも?しれません。それはもう、神のみぞ知る、というレベルの話ですね。

    ちなみに自分が子供のころに大好きだった絵本は、
    「モチモチの木」「おばけのてんぷら」「からすのパンやさん」「ぐりとぐら」「三びきのやぎのがらがらどん」「じごくのそうべえ」「てぶくろをかいに」
    あたりが、そらもうウルトラ好きでしたね。ってか、今でも好きですね。話がそれましたね、すみません。なんにせよ、子供のころに出会う好きな絵本って、特別ですよね。凄いよなあ、絵本って。

    ちなみに、村上さんの解説は、凄く良いです。これはもう、いやあ、いいなあ~やっぱ村上さんの解説は、好きだなあ~としみじみ思うレベル。こうした、自分の好きな外国作品を、好きだから訳すよ俺は!という村上さんの姿勢は、本当に尊敬しますね。

    それと、村上さんの解説で知ったのですが、この絵本の主人公の、おじいさん。郵便受けのところに、便器を置いていて、その便器に「ジャンク・メール」って札をかけているんですね。このアメリカンジョークはマジで好き。

    「郵便のあんちゃん、うんこみたいないらねえDMとかチラシは、こっちに流しとくんな」

    ってことですよね。で、マジで、そっちに入れる郵便局の配達人の人がいたら、ばりパンク、って思うんですが。いやあ、このネタは、面白いなあ。日本では、ちょっと、できないだろうけどなあ。

    あと、村上さんは、「ブラックバード」は日本語でいうと「クロムクドリモドキ」、って言うらしい、って書いておられましたが、今、ウィキペディアで調べたら、ブラックバードは「クロウタドリ」でした。クロムクドリモドキは、「Rusty Blackbird」でした。まあ、どっちでもいい気がしますね。あと、ビートルズの歌の「ブラックバード」は、名曲ですよねえ。好きだなあ、あの歌。

  • お話も絵もとっても素敵でした。
    中でも猫の風体や佇まいや毛並みや表情等々、その可愛さと躍動感といったらもうもうもう。

    村上春樹氏の翻訳本は専らあとがきや訳注も楽しみのひとつになっているのですけれど、
    春樹氏は本当に猫が好きなんだなあと、その辺りも丸ごと全部ひっくるめて、
    なんだかとっても良いのでした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「本当に猫が好きなんだなあ」
      なかなか気が利いていると言うか、猫好きのための本ですよねぇ~
      「本当に猫が好きなんだなあ」
      なかなか気が利いていると言うか、猫好きのための本ですよねぇ~
      2013/04/08
    • naminecoさん
      ですよねぇ~
      単行本も、見つけたら迷わず買ってしまいそうです。笑
      ですよねぇ~
      単行本も、見つけたら迷わず買ってしまいそうです。笑
      2013/04/08
  • 携帯電話の代わりにいつでも持ち歩いて

    ほっこりしたくなる一冊。

    このメス猫は約80%の女性が

    私この子の生まれ変わりかな!?

    って思わせるようなニャーニャーぶりです。

    おじいさんの不器用だけどユーモアあふれる性格も

    垣間見ることができて、とにかく「素敵」って言葉が

    一番似合う絵本。

  • 村上春樹さんが訳した絵本の文庫版。絵は鮮やかで題も素敵だ。

    猫好きならたまらないだろう、おじいさんと猫の交流に心が癒される。

    子供よりも大人の方が楽しめるかもしれない、洒落た1冊だ。

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