- Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062761338
作品紹介・あらすじ
ミッションは少女救出!"ぼく"が学園で見た惨劇は-。
感想・レビュー・書評
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人類最強の請負人・哀川潤からぼくが頼まれた仕事──それは、名門の澄百合学園から紫木一姫という生徒を救出することだった。女装させられ潜入したぼくだったが、そこは普通の学校ではなく──。戯言シリーズ第三弾。
講談社ノベルス版(2002年)で読んで以来の再読。『クビシメロマンチスト』以降のシリーズは手放してしまったので、今回は文庫版を購入して久し振りに読み直してみた。このあたりからミステリ要素が影を潜めていった気がする。あくまで主人公・いーちゃんの戯言、思考、会話劇を追う面白さが中心。ミステリと言えなくもなくもなくもない。シリーズを読んでいないと置いてけぼりなセリフも多いんだなと再読して感じた。
「誰も入学していないし誰も卒業していない──そんな高校が、普通の高校であるわけがないですよね?」
単なる女子校潜入ミッションだと思ったら、そこはすでに戦場だったみたいなっ!何も知らないいーちゃんはとんでもない事件に巻き込まれ、事件もまたいーちゃんという存在に巻き込まれていくのだった。ここでいーちゃんの特性や本名のヒントが出たんだね。本名はもう解読されたのだろうか?知ったら死ぬフラグが立ちそうだし、いやあ剣呑剣呑。
メインディッシュは戯言遣いVS策師・萩原子荻の会話劇だったり、哀川潤とジグザグのバトルだったり。子荻との騙し合いも好きだし、素を見せる子荻が可愛くて好きなんだよなあ。ここだけのキャラになったのが残念至極。一姫の少し外した切り返しも楽しい。
学園内に張り巡らされた糸と意図。それを解くのは人と人を繋ぐ縁の糸なのか。学校という巨大な密室の中で発生した、強固な密室殺人事件の謎とは。ジグザグに交差する人間関係の意図を、人類最強の請負人は歩くだけで崩していく。仲間を助けるのに意図も論理も必要ないのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「戯言」シリーズ第三弾。
哀川潤から、「首吊高校」という通称をもつ澄百合学園に潜入して紫木一姫(ゆかりき・いちひめ)という女子生徒を救出するというミッションを授けられたいーちゃんは、女装して学園内に入り込みます。彼と哀川は、一姫に出会うところにまではこぎ着けたものの、密室で殺害されている学園の理事長を発見し、さらに一姫を追う学園の生徒たちから攻撃を受けることになります。
今回は、ミステリ作品というよりも異能バトルがメインの話になっています。また、これまで「戯言」を駆使して「セカイ系」の主人公たちとの差別化を図ってきたいーちゃんが、「セカイ系」のライトノベルの主人公をしています。ただ、これは著者のねらいというよりも、そもそも「セカイ系」作品そのものに、メタとベタを直結させてしまう構造があるためだという気がします。とはいえ、そうした構造をはっきりと可視化したところに、またしても著者の批評性を見いだすことも可能なのでしょうが。 -
イッキ見で読んだ一冊
戯言シリーズは物語シリーズより読んでいる人が少ないと聞いて読み始めた
個人的に戯言シリーズのほうが好きかもしれない -
いーたんと潤さんの、読者からすると謎の信頼関係がとてつもなく良い。
やっぱ人類最強が大好き。 -
ふぅ〜む。ミステリ薄めの伏線張り、名前の謎解けず・・・。いつか、わかるか。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/395