- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062748261
作品紹介・あらすじ
感動の直木賞受賞作を漫画化
やさしい涙がとまらない
かつて炭鉱の町として栄えたが、今はさびれたローカル線の終点となった幌舞(ほろまい)駅。駅長の乙松(おとまつ)は、幼子を亡くした日も、妻と死別した夜も、独り駅を守り続けた。定年と廃線を間近に、実直な老鉄道員に起きる愛と感動の奇蹟! 涙なしには読めない浅田次郎の直木賞受賞短編2作を、名匠ながやす巧が完全漫画化。
完成された劇画版「鉄道員」「ラブ・レター」は、まさしく圧巻であった。作品を拝見して、私の芸術観が覆った。冒頭にある幌舞駅の夜の情景。神ですらこれほど美しい風景は容易に造れぬであろう。
――浅田次郎
小説「鉄道員」「ラブ・レター」。このふたつの作品から伝わってくる感動こそ、長い間僕が漫画で描きたいと求め続けてきたテーマだったのです。漫画化出来た事は、生涯の記念になりました。
――ながやす巧
感想・レビュー・書評
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今年の最大の図書館予約ミスであったかもしれない。浅田次郎さんの直木賞受賞作。
映画は、観ましたが、確か小説は読んでいないようなと図書館予約。手元に来たら完全漫画化作品でした。
せっかくなので、もちろん読ませていただく。
雪国の描写や、駅舎の詳細な書き込み等、素晴らしい。そして、昭和な懐かしい画風。どこかで見たような、思い出せず、ながやすさんで検索。
「愛と誠」だ!
鉄道員の厳しい雪国での、堅実な仕事ぶり。
堅実すぎた故の、幼い娘の悲しい死。妻との死別。
彼の前に現れる不思議な少女。
ながやすさんから漫画化を希望したとのこと。
浅田次郎さんもあとがきで、冒頭の幌舞駅の夜の情景を称賛されていましたけど、最初の10ページのカラーページがすごく素敵でした。 -
傑作揃い。同じ作家が書いたと思えないほど、毛色が違う。①、②、④、⑥が好み。
①鉄道員(ぽっぽや)
純正の北海道鉄道短編。幌舞駅長で一生を愚直に全うした乙松の生き様が胸を突く。
②ラブ・レター
拘留後、籍を貸しただけの見知らぬ妻が死んだと知らされ、事後対応するうちに。
③悪魔
家庭教師の蔭山が悪魔でなければ、最後の巨大鼠か。気紛れに没落させたのかな?
④角筈(つのはず)にて
8歳の恭一を親戚に託し蒸発した父の願いは、恭一の苗字を変えない事ともう一つ。
⑤伽藍(きゃら)
立花静は潰されたブティックの生霊か。アパレル営業マンの生業を初めて知った。
⑥うらぼんえ
静岡。供養されるおじいちゃんの代わりに出てきて「落とし前」をつけた。いい話。
⑦ろくでなしのサンタ
イブに釈放された三太は、些少な横領で長くなりそうな北川に同情し、彼の家へ。
⑧オリヲン座からの招待状
住む場所も心も離れた夫妻が、幼い頃通った映画館の最終興行に向かう。
38年ぶりに再会した友人にこのブクログと②を勧められ、数年ぶりに今回は田中圭の朗読で聴いた。途中から号泣してしまった。多分、数年前、図書館で借りて読んだときも号泣していると思うが、そんな感動する作品を完璧に忘れているような自分の記憶力の錆びつきが恨めしいです。 -
原作も映画も知らないのでこれが初『ぽっぽや』。
元の話が素晴らしいのは勿論そうなのだろうが、ながやす先生の圧倒的な画力による雪と人物の表現力の凄さよ!
あとがきで浅田先生も最大級の賛辞を述べられていた。 -
一番大好きな小説のひとつを
ほんとうに見事に漫画化。
文字の世界観を表現することは
何大抵ではないと想像できる。
世には多くの“泣ける”映画、
“泣ける”小説はあるが、
意外とそうでなかったりする。
しかしこの作品は、
わかっていても
知っていても泣かされる…。
まさしく、不朽の名作である! -
『鉄道員』と『ラブ・レター』を漫画版で読みました!『鉄道員』はまるでつい最近読んだ『おもかげ』。『ラブ・レター』は透明なガラス細工。ほんとに二作とも秀作です。劇画だから余計に印象に残るんじゃないかな。
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漫画の作風とキャラクターがとてもあっている
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P285
漫画版 -
2008年7月15日読了。
浅田次郎さんとながやす巧さん。
小説のコミック化。しかもこのタッグ。思わず飛びついてしまいました。
原作を崩さず、見事な再現です(T_T)
絵だけで、キャラクターだけでこれほど感情移入できてしまうって。原作・構成がいいのか絵がいいのか、どっちもなんだろうけど、とにかく、参った。やられた。
やっぱり「壬生義士伝」も読まなきゃ! -
鉄道員 ラブレター
早乙女愛よ、岩清水弘は君のためなら死ねる!
懐かしい:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。
早乙女愛よ、岩清水弘は君のためなら死ねる!
懐かしい:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。
旅レビューは、地道に読ませていただきます。
私は、漫画化されていたことを全く知らずに、題名と文...
旅レビューは、地道に読ませていただきます。
私は、漫画化されていたことを全く知らずに、題名と文庫という選択だけで予約したと思うので、
さてと、本を開いてびっくりしました。
人物はもちろん上手いんですけど、風景がすごく素敵でした。