13歳の黙示録 (講談社文庫 そ 6-1)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062735780

感想・レビュー・書評

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  • 人を殺してはいけない。そのメッセージが強く強く伝わってきます。何故少年は罪を犯してしまったのか、なぜ本のタイトルが13歳の黙示録なのか。本当に考えさせられる本です。テーマは重いですが文章は読みやすいので是非13歳の子供達に読んでほしいです。

  • 13歳の幸雄は、13年前に生徒によって殺された教師である母親の復讐のため、その生徒の最愛の人であり、自分の担任の先生である千佳を殺してしまう。

    毎日起こる殺人事件で苦しむのは加害者と被害者だけではない。周りの家族も一生の傷を負う。
    「どうして人を殺してはいけないのか」と尋ねた少年の話は有名だが、その答えを明確に持っている人は、大人の中にさえいないかもしれない。しかし、この本を読んで、殺人の罪の本当の重さを知った。

  • 面白くない訳ではなかったが、前半はどうも各登場人物のイメージが湧かず、登場人物の言動など、全体的に何とも言えない不自然な感じがあって微妙だったが、Ⅱ部からは一気に読んでしまった。

  • ちょっと話題になった本だったなと思って読んでみて、その重さに愕然としながら読み続けました。人を殺める罪の計り知れない暗闇をひしひしと感じ、これを中学生に読ませるのは?と、思って読んでいましたが、読み終わって中学生が読んで良い、と思いました。

  • 心の中でどんなに悔いていても、伝わらないとこういうことも起こりえます。伝わっていたとしても、赦せたかどうかは難しいと思います。いわんや反省の色を微塵も見せなかった場合をやと。「目には目を」をつきつめてはいけないことは分かりますが、何もしないでは済まない気持ちもよく分かります。

  • これが2002年に書かれた作品なのか・・・。

    2012年になった現在でも目を逸らすことの出来ない作品でした。

    教師を目指してるわけでも、子どもたちを説得できるわけでもないけど、少年犯罪を止める方法があればなんて深く考えた。

    剣で殺すものは自らも剣で殺されなければならない。
    その通りではある気もする。

    人を殺めること・・・その罪の重さを教えてくれる。
    大切な一冊だと思う。

    しかし、疑問が残ったので☆は4つにしました。

  • 因果応報といっていいのかよくわからないけれど、こういうのはめぐりめぐってくるものなんだね。日本では実際に起きても不思議じゃない。
    続きが出ているようなので早く読みたい。

  •  小学校の頃からワルだと評判の升本幸雄の担任になった中学教師の秋元千佳。嫌がらせや学級崩壊、さまざまな問題を抱える中で、彼を人一倍気にかけていたのに・・・。休日にクラスの有志で行った登山の最中、幸雄は急に千佳を刺したのだ。

     千佳が刺殺されてから後の、事件の真相や幸雄の告白で持ち直しはしたが、前半何度も挫折しそうになった。まず、主人公(?)の千佳が全く好きになれないし、いい先生だと思えない。明らかに公私混同の勘違い教師でしょう。後に彼女を語る記述で何度も”天使のような存在”と出てくるのだが、違和感だらけでひく(苦笑)。”彼女は何も悪くないのに”というのにも、全く頷けない。一人暮らしの家にクリスマスの日に招待してすっぽかすとか、自分の生徒とのコミュニケーションの場に自分の婚約者をつれてくるとか・・・とにかく教師側に問題点多々にしか思えず、そちらが気になって少年法やら心の闇うんぬんにまで全く気がいかなかった。文章もただプロットを読まされているような感じで、特に会話文が不自然すぎ。

    「天路」というタイトルで、幸雄が児童自立支援施設から出てきた後の話が続編として書かれているようだが・・・読まないだろうな(^^;

  • 中高時代に読んで衝撃を受けた作品。
    13歳という年齢がカギ。
    テンポがよく、どんどん読んでしまったためすぐに読み終わった

  • 中学生の頃に読んで衝撃を受けた。それから思い出す度に読みたくなって繰り返し読んでいる。主な登場人物の3人に感情移入しながら、どっぷりはまってしまう。とても心が痛くなる作品。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。1937年~45年まで愛知県で暮らす。日本大学芸術学部卒業。シナリオ製作、編集者などを経て、1979年作家デビュー。85年に刊行された『ぼくらの七日間戦争』は映画化され、中高生を中心に圧倒的な人気を呼ぶ。主な作品に『ぼくらの七日間戦争』をはじめとする「ぼくら」シリーズ、「2A」シリーズ、「東京キャッツタウン」シリーズ(角川つばさ文庫)など多数。

「2023年 『ぼくらのオンライン戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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