十角館の殺人 (YA! ENTERTAINMENT)

著者 :
  • 講談社
3.78
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本棚登録 : 653
感想 : 99
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062694001

作品紹介・あらすじ

十角形の奇妙な館を訪れた大学ミステリ研の七人。彼らを襲う連続殺人の謎。結末に待ち受ける"衝撃の一行"とは?本格ミステリの名作がYA!に登場。

感想・レビュー・書評

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  • 作家さんの名前は昔から知ってたけど何故だか今ごろ読むことに笑
    きっと平均点以上のミステリーだろうと思いつつ読み始めたけど良い仕上がりだ!
    大分県の小さな平たい無人島に某大学のミステリーサークルの面々七人がお泊まり合宿することから陰惨な連続殺人が起きる。しかも孤島には七人以外は誰も居ない状況なのだ!名だたる欧米ミステリー作家名で呼び合う設定が馴染んでしまい本名が出てきても通称の方がイメージし易いのは何としたこと笑
    大分や別府や臼杵や安心院などなど馴染みの地名で連想しやすくて一気に読了。事件の動機が今一の感想だけど良く出来たミステリーでした。まだ二十代の頃の作品、さすが賢い作家さんですね♪

  • なるほどー
    久しぶりにミステリーを読みましたが、読み応えもあるし驚かされることもある物語でした。
    犯人は犯人たる理由があったけど、ご都合主義的なところも多く白ける場面もあったかな。
    自分の推理が合ってるか知りたくて最後まで読んだって感じでした。
    んー他の作品も読むか悩むところ

  • 島と本土の出来事が交互に描かれ、読む者は「どちらに犯人がいるのだろう」と考える。私は8割がた「島」だった。そして死者復活説を独自に立てていた。

    本書の表紙には十角館に滞在する7人の姿が描かれている。一人一人の風貌を「読み」ながら表紙の絵と照らし合わせていった。これがまた楽しい作業だった。エラリイはこの人、カーはこの人、というように。読みながらふと頭に浮かんだのは、先日読んだ、知念実希人著「硝子の塔の殺人」である。外部と遮断されるシチュエーションに既視感をおぼえた。しかし結末は全く違うものだった。

    一途な気持ちが起こした大変な事件。計画は仔細だが、動機は単純。納得も同情もできない。気持ちが暴走していく過程が淡々と書かれ、恐ろしかった。

    意外だがこの作者の作品は初めてである。1987年に本作でデビューとのこと、登場人物の年齢に近いからこそ「彼ら」一人一人に寄り添うような描写になったのだろう。ついでに私も同年代。当時は人と人との距離が今よりも近かった。電話連絡で見ず知らずの人と知り合うことも多かった。彼らの行動一つ一つに懐かしさをおぼえた。

  • 想像は超えてこず。。ミステリー向いていないのかもしれない。

  • 犯人大変~

  • 初の綾辻作品。
    表紙のイラストが手伝い人物をイメージしやすかった。島の人物と共に次第に追いつめられてゆく感情があり一気に読んだ。島と本土の行き来の展開のテンポもよい。個性的な登場人物に愛着も湧いた。最初に怪しいと思った人物が犯人だったが、ミスリードにつられ読み進めるほど誰もを怪しく感じてしまった。衝撃の一行、文庫本の方では工夫がこらしてあるとの事。そちらも読んでみたい。

    ひとつ、犯行の動機が想像である事が気になった。実際は彼らが某氏に飲酒を強要したかは謎。本当に事故かもしれない。むしろ話が進み登場人物の人格がわかるにつれ、その想像を疑った。兄貴的で医学に通じるポウはそんなことするかな?エラリイはしっかりしているし、アガサも女の子が飲まされていたら助けそうだ。

    さておき純粋にミステリの醍醐味を味わえる一冊。久しぶりにわくわくした。

  • 半年前に4人が死んだ島に集合したミステリ研メンバーがどんどん死ぬ。一方本土に残ったメンバーの元に怪文書が…という最後の方の1行で全てがひっくり返るすがすがしいどんでん返しでした。

  • アガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」を思わせる、ミステリーを充分堪能できる力作である。
    推理小説好きにはたまらない著名作家の名もたくさん登場しワクワク感が更に高まる。
    とても練られたストーリーであるのに読みやすく、ぐんぐん引き込まれてゆく。
    結末での展開は思わず「そうだったのか!やられた~!」と唸らされた。

  • エラリイだのルルウだの登場人物の通称がややこしいけど、表紙の山下和美さんの絵ですんなり入れて、一気に読めた。半年前の青屋敷炎上殺人事件との関係は?犯人は内部?外部?本土と島それぞれで展開される推理...最後の謎解きには参りましたって感じ。

  • かなり「今更ながら」感がありますが…本格ミステリの定番と言われるこの作品、ようやく読みました。

    九州の離島・角島で一週間寝起きを共にすることになった大学のミステリ研の面々。彼らが寝泊まりするのは、謎の四重殺人が起きた十角館であった。彼ら以外に誰もいないはずの島で、次々と起こる殺人事件。そしてミステリ研・元会員の”事故”死との関連は…?

    ミステリ研の人々の視点「島」サイドと、四重殺人に関する謎の手紙を調査する青年たちの「本土」サイドが各章ごとに登場。
    ミステリ研の人たちが「ルルゥ」だの「エラリィ」だの呼び合っているのですが、誰がどの愛称なのかを掴むのに一苦労でした…。しかし、序盤からストーリーに引き込まれて一気に読んでしまいました。
    最後の最後まで、とても美しいなという印象。参りました。

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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