落日の宴: 勘定奉行川路聖謨 (講談社文庫 よ 3-17)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (539ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062645638

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  • いろいろな意味で歴史の重みを知る。

    第一にアメリカのペリー以外に開国の交渉を
    していたことによく知らなかった。

    この時期の大地震が今話題になっている
    南海大地震の一つであったこと。
    この時に幕府の対応なんかも実に興味深い。

    幕末期外国との交渉を任された
    重責たるや、どれだけ大変なことか
    想像も出来ない。
    それに加えて困難な状況が次から次へと
    起こり、経験の無い事を裁かなければならない。
    逃げ出したくなるこの状況に
    立ち向かう川路聖謨という人物の
    学識と胆力に驚きを隠せない。

    外交とは理を持って粘り強く
    行わなければならない事を
    教えてくれる。

  • 幕末は川路聖謨とともに始まり、彼とともに終わった。
    そんな言葉が浮かんだほどの幕府内側からの幕末史でした。
    混迷な時期に、政治家がどう対処すべきなのか、その苦痛も具体的に描かれています。
    時を超えて、意味を持つ作品ではないでしょうか。

  • 4062645637 539p 1999・4・15 1刷

  • 2011.12.13(火)¥283。
    2012.1.2(月)。

    勘定奉行川路聖謨(かんじょうぶぎょうかわじとしあきら)

    2012.5.27(日)¥200。重複購入。

  • 日露和親条約締結の聡明な誇り高き日本人の歴史長編。北方領土問題を考えるベーシックな本。(小泉前総理も推薦してましたね)

  • 川路聖謨といえばプチャーチンと折衝した人、という知識しかなかった。

    開国を迫られた日本に先見の明を持った日本人がたくさんいて
    国を守るために、必死で生きたことがわかる。
    主人公の誠実でまっすぐな人柄は日本人だけでなく
    ロシア側にも高く評価され、信頼された。

    そして物語とは直接関係ないが
    この時代に生きるすべての女性の辛抱強さに、
    頭が下がる。これを読めば現代人はなんとわがままになってしまったことかと
    きっと誰もが感じると思う。

    多くの公務員、仕事に悩めるビジネスマンにお勧め。

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著者プロフィール

一九二七(昭和二)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。五八年、短篇集『青い骨』を自費出版。六六年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。七三年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、七九年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、八四年『破獄』で読売文学賞を受賞。二〇〇六(平成一八)年没。そのほかの作品に『高熱隧道』『桜田門外ノ変』『黒船』『私の文学漂流』などがある。

「2021年 『花火 吉村昭後期短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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