あなたは人生に感謝ができますか? エリクソンの心理学に教えられた「幸せな生き方の道すじ」 (こころライブラリー)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062597098

作品紹介・あらすじ

人生とはなにか。幸せとはなにか。そして、死とはなにか。人生は、乳児期での母親の無償の愛からはじまり、老年期の人生への感謝でしめくくられます。その道すじを、著者が自身の経験と思い出をまじえて、本書で解説しました。

感想・レビュー・書評

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  • 『あなたは人生に感謝ができますか?』
    佐々木正美 先生。

    佐々木先生の書籍はこれが初めてです。
    購読動機は、不惑の年代の半ばをすぎて、
    果たして僕の人生、生きるとは?そして、僕自身の心とは?を考えることのゆえでした。

    エリクソンのいうライフサイクルモデル。
    それぞれの年代で為す宿題なるものがあるということ。
    それをひとつずつ乗り越えて、心理的に安定した人生を送る可能性があることがわかります。

    一方で、小学生以前の記憶、ましてや家族との記憶となれば、なかなかたどることもできず、ライフサイクルとの対比が困難なのが現実でした。

    自身を客観視するために、ライフサイクルと対比する考え方はひとつの考証として有効だとは考えます。
    ただし、では改善、変化はどうする?となったとき、
    結論は本人の考え方、行動のみに帰結するという当たり前のことです。
    佐々木先生は「遅きはなし、ただし、困難ではある」の表現をされています。
    おそらくその通りでしょう。
    性格、行動様式ともに年齢とともに固定化するようにも思えますから、、、。
    でも、もし、もし、そのままがよろしくないときづけたならば、やはりその時が変化する機会なのかもしれません。



  • 母に愛され、こころが生まれる乳児期。愛されながら自信を育む幼児期。遊びの中で挫折と成長を経験する児童期。休み時間に多くを学ぶ学童期。仲間から自分を見出す思春期。他者との親密性、連帯性が問われる成人期。(自分中心の自由な生き方をしてきた結果、日本は晩婚化・非婚化が進み世界一孤独な国になってしまった。OECD社会的孤立研究報告より)世代をつなぐ壮年期。最後に「人生への感謝」を問われる老年期。大切なのはお金よりも健康なこころ。豊かな人間関係。

  • これから子育てをする方、渦中の方には
    一読をおすすめしたい本。

    気が楽になったり、少し余裕が持てたり、
    何かしら子育てを楽しめるような
    知識が得られると思います。

    ひと通り終えつつある私には
    もっと早く知ってたら全然違った!と思える
    内容が満載でした。

    マザーテレサも、日本の事を
    「豊かなのに心が貧しい国」だと
    言っていたけれど

    佐々木さんの言葉から、その原因が、
    日本人が自分の幸せだけを考えるようになった
    からだと、、ちょっとズキッとしました。

    コミュニケーションが大事、
    特に「人の中でくつろぐこと」
    この言葉が印象的でした。

  • 職員の感動が伝わるカウンセリング研修の報告を読んでいて、中に出てきた「エリクソンの発達段階」をあらためて掘り下げてみたくて、辿り着いたのがこちらの本。
    発達心理学の授業で学んで以来でしたが、佐々木先生の人生を振り返りながら、関わってきたお子さんや家族の様子を踏まえながら、日本に今起こってきている人とのかかわりの薄さが生み出す病理のようなものをひも解きながら展開されていく8つの段階が、心に深く沁みてきます。
    発達課題のひずみは置いてきた部分を丁寧にやり直すことが大切であり、それは大人になっても言えること。
    自分自身も、職員の育成をしていても感じること。
    「人間の本当の幸福というのは、人間関係の中にしかない」「人間関係の中でくつろぐ努力」「親しさの中で癒されること」納得。そして、道のりは続く。

  • 僕の狭隘な心のせいなのですが、筆者のプチ自慢が鬱陶しかったです。勿論、そんな彼女が説く哲学への興味は皆無でした。

  • 荒井優先生  おすすめ
    14【教養】143-S

    ★ブックリストのコメント
    エリック・エリクソンの「ライフ・サイクル」にもとづいて、人生の基本的な問題についてわかりやすく説いています。私は、この本を読んで、はじめて、「人生に感謝する」ことの意味を知りました。乳児期の「基本的信頼」の大切さ、そして「愛される」幼児期の体験が、その後の人生にいかに重要かを説いています。

  • エリクソンのライフサイクルモデル理論を元にしてる

    乳児から老年期まで道筋を描き出した幸せな生き方を説明してくれてる

    乳児期は母に愛され信頼をきづく
    2-4才は自律性を身につける
    子どもをいじめっこにしないために
    親子で喜び悲しみを分かち合いコミュニケーションとること
    育ちを信じて待つ
    子どもが親を信じる自律性が育つ

    児童4-7才
    遊んで見いだして納得理解する
    探求
    遊ぶ子は将来努力や工夫できるようになる

    大事なのはコミュニケーション
    勉強の知識でない
    勤勉性を獲得する

    今未婚か晩婚かがあるが、
    結局人間は、孤独のまま幸せにはなれない
    お金があって高価な美味しいもの食べるにも、
    相手がいなければ楽しくない
    お金より健康なこころ
    人間関係が大事、それが幸せを決める

  • 妻が「考え方変えなきゃ」とか言っていたので読んでみる。私も佐々木正美さんの事が好きでその師に当たる人の事と言うことで興味深く読む。

    【心に刺さる】
    自分の自由を求めた、自分勝手に生きようとしてきた結果が世界一孤独な国になってしまった。
    友人との付き合い
    同僚との付き合い
    社会的グループとの付き合い

    【驚き】
    生後六ヶ月から一年半の間で見守ってくれる人

  • 良書。
    生後半年〜1歳半までの育児の重要さが分かる。
    「基本的信頼」を獲得できるよう、

    ◎望みを叶え
    ◎ともに喜び
    ◎見守って

    あげたいと思う。

  • エリクソンの発達心理学をより詳しく理解したくて読む。しかしエリクソンの理論の解説ではないので、詳しく知ることはできない。ただ、自身の子育てにはとても参考になる。
    自分の子どもには、勉強も大事だが、友達との遊びも大事であること、コミュニケーションや人間関係に苦手意識を抱かないように導きたい、と思う。友達との遊びを通して自主性、積極性、想像力、創造力が育つし、コミュニケーション力や人と適切に関係を構築する力が身についていく。

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著者プロフィール

児童精神科医。1935年生まれ。新潟大学医学部卒業。ブリティッシュ・コロンビア大学留学後、国立秩父学園、東京大学、東京女子医科大学、ノースカロライナ大学等にて、子どもたちの精神医療に従事する。現在、川崎医療福祉大学特任教授。
日本で初めてTEACCHを紹介し、普及に努める、TEACCH及び自閉症医療の第一人者である。
近著に『子どもへのまなざし』『続 子どもへのまなざし』『完 子どもへのまなざし』(以上 福音館)『「育てにくい子」と感じたときに読む本』(主婦の主社) 『アスペルガーを生きる子どもたちへ』(日本評論社)ほか多数

「2011年 『出会いでつむぐ私の仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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