ヒッグス粒子の発見 (ブルーバックス)

  • 講談社
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本棚登録 : 128
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577984

作品紹介・あらすじ

はじまりは、6人の物理学者による3編の論文だった。「質量の起源」を明らかにする標準理論の最後の1ピース=「ヒッグス粒子」は、いかに予測され、探索されてきたのか?自らの名を冠されたヒッグスの苦悩、巨大加速器の予算獲得をめぐる争い、ライバルを出し抜こうと奔走する者たちの焦りと妬み、人類史上最大の実験装置を作り上げた科学者たちの苦闘と栄光…。英国最優秀科学ジャーナリストが活写する半世紀におよぶ群像劇のすべて。

感想・レビュー・書評

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  • ピーター・ヒッグス本人をはじめ、主要科学者たちの証言を多数収録。“神の粒子”=「質量の起源」を追い求めた半世紀におよぶ群像劇のすべて。

  • いろんな科学者、関係者の話に飛ぶので非常に読み辛かった。ヒッグス粒子が1人の科学者の発見によるものでないことはわかっていたけれど、あまりに関係者や大きな成果のきっかけとなる些細な発見まで心理描写を交えて書いてあるので、発見までの歴史書にしたいのか、物語にしたいのかどっちつかずの本だった。
    これを読んでも人に話せるような理解は得られないようにおもう。

  • これから読む。大学にはいってちらほら小説を読むようになったけど、やはり一番おもしろいのは昔から実際にあった歴史とかドラマだと思う。

  • 素粒子物理学研究のエピソードがまとめられた本。加速器や素粒子について解説する本ではなく、物理学者たちにスポットライトを当てた本であるという点には注意。「ノーベル賞の記事で興味を持ったけど、何をやっているのかまったくイメージがつかないし、莫大な費用をかける必要があるの?」という人は読んでみるといいかもしれない。

  • ヒッグス粒子の物理的意味について知りたいと思い本書を取ったが、発見にまつわる物理学者の人間ドラマが、物理学の歴史と合わせて語られていて、残念ながら期待はずれであった。ただ、話の内容自体は面白いエピソードが含まれている。

  • 自分がこの本を手に取った時、多少なりとも数式を含む科学的な読み物だと思っていました。
    しかし、数式は姿を現さず、代わりに描かれているのは物理学者たちの野望や挫折。そしてヒッグス粒子を発見するために、大西洋を挟んで開発競争を繰り広げる高エネルギー粒子加速器をめぐる政治家と学者の駆け引き(ここにはレーガンやサッチャーといった時の宰相たちも関わっていた)。「極小ブラックホール」生成の可能性をはじめとする加速器実験への懐疑や批判、そして妨害工作。
    つまり、「人」の物語が描かれていました。物理書ではなくてドキュメンタリーですかね。しかし、何を持ってして「発見」と呼べるのかは本書で理解した気がします。
    今後、CERNにて更にパワーアップした加速器が稼働し、何かしらのリリースがあった日にはそのリリースの意味を今までよりは多少なりとも理解できるかもしれません。

  • 2013年のノーベル物理学賞は、ヒッグス機構に関わる研究に与えられた。本書は、そのヒッグス機構の理論が世に現れてから、それによって予測されるヒッグス粒子の発見までを、克明に綴った記録である。この物語の中心は、ヒッグス粒子の提唱者であり、ノーベル物理学賞を受賞したピーター・ヒッグス氏と受賞を支援したCERNの科学者と技術者である。どちらかというと、これは物理の本と言うよりは、ドキュメンタリー文学作品であろう。
    ブルーバックスシリーズでは分厚い部類に入ると思うが、詳細な内容で、吟味されていると感じた。筆者はサイエンスライターであり、ジャーナリストであるが、生物医学の博士号を取得しており、研究の現場もよくご存知の方の様だ。また、上原昌子さんの訳文が非常に読みやすく、こういう事に馴染みのない一般の人でも楽しめる本ではないだろうか。まさに良書と呼びたくなる一冊である。
    本書には、ヒッグス粒子発見までの様々な苦闘、事故や予算、懐疑的な専門家からの批判、妨害工作を行う活動家など、そして発見の喜びがドラマチックに描かれている。
    物理に関して専門的に立ち入った事は書かれてないのでサクサク読み進めるし、とにかく面白いので一度は読む事をオススメする。

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