現代免疫物語―花粉症や移植が教える生命の不思議 (ブルーバックス)

  • 講談社
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本棚登録 : 147
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062575515

作品紹介・あらすじ

敵を攻撃する容赦ない猛々しさと意外な脆弱さを併せ持つ免疫というシステム

免疫という驚異の仕組み
一度かかった病気には二度とはかからない。私たちの体には驚くべき力が備わっている。しかしそれは時にアレルギーや拒絶反応という形で私たちに牙をむく。不思議な二面性を併せ持つ免疫という仕組みを工夫を凝らした「物語」仕立てでやさしく語る。

インターロイキン6の発見というノーベル賞級の仕事を成し遂げた、岸本忠三(大阪大学教授)
難解な科学を平易明快に解説することにかけては巧みな技を持つ、中嶋彰(科学ジャーナリスト)
ミステリーとダイナミズムに満ちた免疫という世界を、現代に生きる人たちにわかってほしいと願う2人が、タッグを組んで著した希代の名著を新書化!

感想・レビュー・書評

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  • 研究者目線で免疫学の流れを概説。研究者ってえらい!

  • 雨の翌日は花粉症の症状が…という方もいらっしゃるかもしれません。越中島図書館で続編を所蔵しています。

    所蔵情報:
    品川図書館・文庫/新書コーナー 491.8/Ki58

  • 免疫とはを物語風に語る一冊。前半から骨髄移植辺りまでは面白かったが後半は個人的に興味のそそる感じではなかった。免疫や花粉症等の仕組みを表面くらいはなぞれたので良かった。

  • 1

  • 全般的に読みやすくわかりやすい説明だった。 ただ、後半は話が若干細切れで消化しきれなかった。

  • T細胞、胸腺、抗体、サイトカイン、インターロイキン、TNF、受容体、等々免疫にまつわる物語。免疫の仕組みがなんとなく分かる。でもまだまだ分からないことが多い。生物の体の仕組みは驚異だ。

  • 『新しい免疫入門』の参考文献にあがっていたなかで、借りてきて読んだ本。著者のひとり、岸本忠三が医学部出身で阪大の学長を務めた人でもあることは知っていたが、こういう研究をしていた人だとは知らずにいた。

    ▼結核菌の感染はきっかけに過ぎない、発熱などの大半の症状は実は免疫のせいである。人間の免疫の営みが肺の組織に空洞を作るのだ、といったら信じてもらえるだろうか。でもそれは事実なのである。(pp.57-58)

    この「結核もアレルギー」という話に、へぇぇぇとびっくりした。父の父(私からすると祖父にあたる人だが、早くに亡くなってこの世で会ったことがない)は、まだ父が子どもの頃に結核で死んだ。「時代がよかったら…」と父からは何度か聞いた。

    そのほかに、T細胞と胸腺の話(自己と非自己の認識にかかわる)、ノーベル生理学医学賞を受賞した利根川進の研究成果のこと(免疫の多様性を解明して、生命観に大きな変更をもたらした)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の話など、まだまだ分からないことはたくさんある免疫の仕組みのなかでも"分かってきたこと"のあれこれが実におもしろかった。

    G-CSF(granulocyte colony-stimulating factor)は、抗ガン剤治療で白血球がぐぐっと減ったときに、"白血球を増やすクスリ"として使われたりするやつ(白血球の一種である好中球の分化・増殖をうながす)。まえに同居人が抗ガン剤をやって、クリーンルーム行き寸前になったときにG-CSFの名を聞いた。これも免疫研究の成果のひとつだったのか~

    (4/2了)

  • 免疫の世界は登場人物も物質も多いからわかりやすくまとめるのが大変だよね。
    この本は個々のトピックに重点を置いているので、免疫とは何か?
    をわかりやすく知るには向いてない。

  • 家に長いこと眠っていた多田富雄先生の「免疫の意味論」を読んでいるうちに、この領域の新しめの本を読みたくなって手に取りました。血液内科医のくせに免疫のことが今ひとつわかっていない僕としても、とても面白かったです。続編も読みたくなりました。

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著者プロフィール

1939年大阪生まれ。大阪大医学部卒。医学博士。大阪大教授から、医学部長、大阪大学学長を歴任。インターロイキン6発見の業績で、ノーベル賞候補の呼び声も高い。
現在も、大阪大に研究室を構え、研究に携わる。

「2016年 『現代免疫物語beyond 免疫が挑むがんと難病』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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