アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 226
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062208772

作品紹介・あらすじ

美味しいって結局なんだ?
「エル・ブジ」、「ガストン」etc.――
数々の名店で修業したシェフが南米アマゾンから教わった
☆☆☆を超え、大地に根ざした“美味しさ“の本質。
川上弘美氏、角幡唯介氏も惚れ込んだ!
グローバル時代の料理界に新風を呼ぶ男がおくる、笑いと感動と勇気のエッセイ。
フルーツみたいなカカオ、濃厚な原種の鶏、カピバラに女王アリ!?
衝撃の食材を、採って、料理して、食べまくる!
○孤立部族の村でスパルタホームステイ
○風邪薬はジャングルのハチミツ
○カカオ栽培の村をフェアトレードで救う

感想・レビュー・書評

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  • 地球を巡り、研鑽を積んだシェフの話だった。
    前半のイタリアの上流階級マダムのプライベートシェフ。そんな仕事が現代にあるのか。
    そして、豊かだけど治安が悪く、人がやさしいペルーから、アマゾンへ。
    素晴らしいカカオの世界が広がり、読むだけで楽しい。
    各章末に素敵なレシピ付きなのも良かった。
    旅の終わりは軽井沢なのも、清涼感があって良い。



  • 明快で面白かったです。
    サクサクと読了。

    アマゾンの恵み。
    ナスDのアマゾンを見てたから、想像しながら読めた。
    でもテレビで見てるとあんまりアマゾン食は美味しそうに見えなかったからなぁ。
    ブラジルにいた頃、ブラジル人はカピバラは食べるけど、かなり臭いって聞いて、結局食べなかったな。
    アマゾンの大自然の中のカピバラと味が違うのかな。笑
    食は楽しい。

  • 意外に奥行きのある、芯の通った一冊。
    その割に読みやすい。

  • 著者の信念や生き様が、有名レストランからアマゾンの奥地までを経験していくなかで、確固たるものになっていく様子が面白い。正統と呼ばれるものへの薄っぺらいアンチテーゼを理屈だけで述べているのではなく、世界各国で広く深く格闘してきた著者の高めの熱量が伝わってくるからこそ、メッセージに強い説得力を感じる。

  • 著者の料理人としての半生を綴った一冊。出来事ひとつひとつに対して自ら考え行動し切り開いていく姿勢は読んでいて刺激をもらう。環境や食に対する問題提起も自分で考えた結果の行動と経験に裏付けられているからこそ説得力がある。途中でだれることなくサクサク読めて美味しい本としても楽しめる。

  •  著者は、イタリア、スペイン、日本での料理人としての修行、経験を経て、南米ペルーのアマゾンに行き着く。世界一予約の取れないと言われる世界最先端の創造的料理を作るシェフのもとで修業しながらも、普通の家庭の、そこそこの土地の食材を使った料理に惹かれる著者は、アマゾンの食材とそのシンプルな調理に惹かれて何回もアマゾンに通うことになる。
     カピバラのスープに感動し、卵くらいの大きさのゾウムシの幼虫スリに舌鼓をうつ。そしてカカオとの出会い。

     アマゾンの食材と料理法、カカオの話もとても面白いのだけど、僕は料理人を目指す世界中の若者たちと業界の仕組みが興味深かった。ミシュランの星をとるようなレストランにはそのシェフのもとで修業しようと世界中から若者が集まってくる。彼らは多くの場合住まいだけは用意されるが報酬はなく、しかしそこで世界から集ってくる野心あふれる若者と過ごし、学び、そして次のレストランへ行き、ついには自分の店を持つ。決して超有名というわけではないレストランでもそういうシステムを持っている。学ぶ場を提供するのだから、ただ働きは当然か。そしてただ働きしたものは「○○レストランで働いていた」という箔がつくわけである。キャリアになる。そうして、素晴らしい料理人を再生産していく。

     労働基準法なんて持ち出しらダメな世界。

     著者も19歳でイタリアに渡る。そこからペルーに行くまでのその経験が何とも面白い。冒険であり、旅なのである。

  • ふむ

  • 世界を舞台に腕を磨いた料理人が、アマゾンでも美味しい料理を作りました。の話しかと思いきや、アマゾンでの金の採掘による水銀汚染自然破壊、孤立部族の現状、きちんと働いても、お金が回ってこないカカオ村。

    アマゾンでの暮らしは、他と比較することに意味がない、唯一無二のもの。
    という太田哲雄さんの胃袋と体をはった、これからは?何を?を考えさせてもらえた本でした。

    2021 9月 図書館



  • 各国のレストランで働いていく経緯もすごい

  • なんて貪欲さ!料理に食材に食文化に、包括して食に対する真摯な好奇心と探究心に溢れている。読んでいて筆者の食にわくわくした気持ちに引っ張られていくのを感じた。軽井沢に行って彼の料理を味わってみたい。

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著者プロフィール

1980年、長野県白馬村生まれ。料理人として、イタリア、スペイン、ペルーと3ヵ国で通算10年以上の経験を積み、2015年に日本に帰国。イタリアでは星付きレストランからミラノマダムのプライベートシェフ、最先端のピッツァレストランで働き、スペインでは「エル・ブジ」、ペルーでは「アストリッド・イ・ガストン」などに勤務。現在は、料理をする傍ら、アマゾンカカオ普及のため幅広く活動している。

「2020年 『アマゾンの料理人 世界一の“美味しい”を探して僕が行き着いた場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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