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- Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062208055
作品紹介・あらすじ
ゼロ年代以降登場した小説家たちは何を書いているのか? それは本当に新しいのか? 小説における「私」を根源から問い直す試み。
感想・レビュー・書評
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2023/3/5購入
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三人称とはなるほど、小説の語りがそれらしく成立するための制度にすぎなかったのか。またいわゆる一人称はそうして三人称が制度化される前段階のものだったようだ。しかし映画のカメラを考慮するなら、一人称と三人称との境界はいったいどこにあるのか。世界を見る目。ただそのことだけを気にするならば、どちらも同じことではないか。
本作では、制度以前の、原初的な「私」、もっとぶよぶよとして生々しい、あらゆる矛盾を含んだ(しかしそれは矛盾ではない)「私」へとたちもどる試みを、小説の「新しさ」ととらえている。つまり結論は、新しい小説は、じつは全然新しくなかった、ということを言っている。
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