- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062203630
作品紹介・あらすじ
仙台藩下級藩士の婿養子だった玉虫左太夫は妻との死別を機に、学問を究めるため江戸へ出奔した。江戸では、後に昌平坂学問所の長官となる林復斎の邸に潜り込むことに成功する。学問への志が認められ、左太夫は下男から若党にすぐに引き上げられた。また、仙台藩江戸藩邸で講義を行う儒学者・大槻磐渓と邂逅し、藩主・伊達慶邦との目通りも叶えられる。だがそんな折、黒船騒動が起こり、「安政の大獄」へと世は移り変わっていく。左太夫は蘭学を学ぶために、復斎のもとを離れることを決意する。そうして掴んだのが、外国奉行・新見豊前守の従者の任だった。新見はこれから正使として、日米修好通商条約の批准にアメリカに行くのだという。あわただしく渡米の準備が進められ、安政7年(1860)1月、咸臨丸の勝海舟を追いかけるように、左太夫の乗った船は品川沖を出港した。それは日本人で初めての、世界一周の旅の始まりでもあった……。
感想・レビュー・書評
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余り著名で無い人物ですが、幕末の日本の中ではものすごく希有な存在。世界を見てきた人物です。
非常に興味深く読みました。
それにしても何というリーダビリティーの良さ。
ゆっくり読んでいたつもりなのに、さくさく進んでしまっていつの間にか上巻が終っていました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
仙台藩士、玉虫左太夫の物語。
学問をしたくつ脱藩し、江戸で林復斎に学ぶ。安政3年蝦夷地を視察。7年米国軍艦ポーハタン号で渡米する。
帰国後、仙台藩主伊達慶邦より、仙台藩士への復帰が認められる。諸国に騒乱の気配が満ちあふれ、京、大阪など、西国の様子を探りに、京都へと向かうこととなる。 -
上田秀人、初読みです。
イメージが江戸人情話しを書く作家だったので、今まで手が出ず。
坂本龍馬が出てくるから、というのもあるがおもしろかった。上下巻一気に読み終わった。 -
まあまあ。
感想は下巻で。 -
テレビで仙台の坂本龍馬と・・・
小才の持ち主で、いいように
時代に振り回されています -
職場の「読書のすすめ」。
異文化との遭遇。 -
・2016/12/29読了
・仙台藩下級武士 玉虫左太夫の前半生
・左太夫の昇進物語と世界一周記
・勝海舟とのやり取りのところは歴史小説好きには非常に興味深い。