東京藝大物語

著者 :
  • 講談社
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感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062194785

作品紹介・あらすじ

明日のアーティストを目指し、全国から才能が集う「東京藝術大学」。講師として赴任した語り部が、そこで目にしたものは!?
赤ら顔でへらへらと近づいてくる「ジャガー」、鳩のように首を動かしながらポツポツと話す「ハッスン」、突然よくわからない行動を起こし、全身で芸術論を戦わせる「杉ちゃん」……。こいつらいったい何なんだ!? 
藝大を出ても、アーティストとして成功できるのは10年に1人といわれる世界で、何者かであろうとあがく学生たちとの交流を、あたたかな眼差しで綴る。
芸術に生きるようとする人たちの葛藤と不器用な戦い。読者に明日の元気をくれる、生の賛歌とも呼ぶべき、「100%の青春小説!」

感想・レビュー・書評

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  • 「最後の秘境 東京藝大」がやたら面白かったので、こちらも。
    茂木先生の講座に集うフシギちゃんたち。

  • 自分の学生時代のことを思い出す。あそこは異世界だったかもしれない。

  • もうこんな時期になってしまったんだな。人生の最大の神秘は、結局、するりと過ぎてはもう二度と戻ってこない「時間」につきる。

    なんか、青春小説!って感じ。どこまでほんまの話なんやろ?でも、こういうのってほんまあとからめちゃめちゃ貴重な時間やったことに気付くよね。こういう芸大とかの時間はすごいなと思うけど、振り替えるとにたようなもんやったんかもなー。なんか、キラキラしてた。

  • 期待が高すぎたせいか、拍子抜けするほどあっさりとしていた。特に感想もないので備忘録に。

    クオリア原理主義 芸術作品の価値は、それを前にした時に感じるクオリアの質で決まる。(中略)驚くことに、言葉の芸術である文学でさえ、作品の価値は言語化も記号化もできないクオリアの体験の質で決まるのである。

  • たまにこういうモラトリアムな空気の作品を読みたくなる。

  •  著者が美校で5年間教えることとなり、出会った学生たちはユニークな人たち。真面目な学者である著者が表現する世界は事実なのか、あるいは小説なのか…。興奮すると鼻水が止まらず、それを大事に保管する4浪の植田くん(ジャガー!)。彼女を前に2階から飛び降りたが気が付かずに通り過ぎられた、また生頭だけを地上に出すパフォーマンスの杉ちゃん(杉原くん)。鳩のように首を振りながら吃音で話す蓮沼くん(ハト沼)…。著者が彼らに綽名をつける。そしてジャガーが楚々とした美人同級生ユウナちゃんにアタックし、何とゲットするという快挙!ハト沼もまたデザインの菜穂子と。ある美大学長の入学式挨拶「偏差値のない世界へようこそ」との紹介は藝大の雰囲気を正に、ここを象徴しているように感じた。変人の集まる世界は二宮敦人氏と、著者が描く世界は当たり前ながら重なっているのであり、事実としてこういう社会なのだろう!! ゲスト講師として招かれたトップで活躍する方たちが実名で登場する。恐らくこれは実話だったのだろう。ベネッセ(藝術の島・直島の仕掛け人)の福武総一郎。建築の荒川修作、現代美術家・束芋、大竹伸朗など。この著者がこんなに面白い小説を書くとは思わなかった。

  • この個性に溢れる学生たちは存在しているのか、気になる。著者が引き寄せてるんじゃないのか?
    エリート東京芸大のイメージが変わった。

  • 友達にはなりたくないけれど 面白そうな人がいっぱいいる。

  • 芸術ってすごいなぁ。

    いろんな新しいアーティストとの出会いもある作品。

  • 読みたいと思っていた『東京藝大』の本を図書館で見つけやった~♪と喜び勇んで借りた。読んでいる途中で ん?と違和感。自分が読みたかったのは『最後の秘境 東京藝大』でしたT_T 茂木先生の書かれた著書の中で無知な私が理解して読めるのはこの本ぐらいだな。

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著者プロフィール

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究しつづけている。1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
著書『脳と仮想』(新潮社、第4回小林秀雄賞受賞)『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房、第12回桑原武夫学芸賞受賞)『脳とクオリア』(日経サイエンス社)『脳内現象』(NHK出版)『感動する脳』(PHP研究所)『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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