旅猫リポート

著者 :
  • 講談社
4.26
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本棚登録 : 581
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062193887

作品紹介・あらすじ

さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。一人と一匹が見る美しい景色、出会う懐かしい人々。心にしみるロードノベル。

感想・レビュー・書評

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  • 有川浩さんという作家さんは企画力のある作家さんだと思う(この表現であってるのか?w)

    ある事情により猫を飼い続けることができなくなった悟は飼い猫のナナとともに引き取り先を探す旅にでかけるのだが
    小中高の幼なじみの視点から語られるエピソードにより悟のキャラクターを知り、そこに猫の視点からの『現在』が重なることでより深みが与えられ読者はどんどん悟を好きになっていく
    そして猫の視点からみることで判明するナナを手放す理由

    最後は悟の過去と現在を通して知る人物を登場させて怒涛のラストへ

    なんか計算されつくしたストーリーと感じました
    で、しっかり感動しちゃいましたw

  • 読み進める毎に明らかになる主人公の過去と真相と猫視点から描かれる描写も面白かった。

    どんどん先を読みたくなって止まらなくなった。
    ずっとこのまま旅を続けて欲しい、物語が続いて欲しいと思ってしまう。

  • 猫好きにとっては、非常に感情移入できる話だった。久しぶりに本を見て泣きました。うちの猫もこんな気持ちで私たちのことを見てるのかな

  • やっと読むことができた。
    そして、やっぱりよかった!
    ラストはずっと泣きながら読んだ。
    旅を通して悟の境遇や人柄に触れ、ナナとの繫がりの深さも感じるうちに、この旅がずっと続けばいいのにと思った。
    いや、二人の中ではもしかしたらずっと続いているのかも。

  • 猫好きさんは読みましょう!
    昔、うちで飼ってた猫もこんな風に思っていてくれていたらいいなと思いながら読みました。人と動物も絆は築ける。そう信じたい本です。

  • 通勤電車で読んでたけど途中から気付いて家で読了。
    ナナの気持ちが爽やかにアッサリと猫目線で描かれていたので、そんなに暗い話にはなってない。
    こんなに嗚咽したのは久しぶり。
    とってもいい本だった。

    まだ涙が止まらないよ…

  • 誇り高き元野良猫のナナの視点から描いた、飼い主のサトルとのふたり旅の、連作短編集。

    あるやむを得ない事情でナナを手離さなくてはならなくなったサトルは、ナナと一緒に旅に出る。向かう先は、ナナを引き取ってもいいと手を上げてくれた、サトルの友人の住む街。
    けれど、ナナと友人たちのお見合いは、毎回不調に終わる。
    何故なら、ナナはサトルと離れる気は全くないから。
    本当は、サトルもナナと離れたくないから。

    旅の中で語られるサトルの生い立ち、友人たちとのエピソード。
    旅の終わりが哀しいものだとわかっていながらも、サトルとナナの絆が、どこまでも暖かく胸を満たしてくれる。


    以下は、個人的に。
    この本を手にしたちょうど一週間前、猫が好きだった友人が天国に行ってしまった。長い間闘病を続けている友人の事を重ねながら読み進めていたとき、訃報が届いた。

    サトルとナナが出会ったように、私と友人が出会ったように、私とこの本が出会ったのも、巡り合わせだったのかと思う。
    このタイミングでこの本が偶然図書館の棚にあって、ナナの言葉にどれだけなぐさめられたか。
    私も、これからもずっと忘れない。

  • 猫目線でつむがれる新しい物語。有川浩独特の世界観で猫の旅の様子が描かれています。
    少し泣けるラストの展開もあり、あなたも旅したいと思うかも…!?(こん)

  • 2人の旅はどこか明るい。うちのネコも尻尾は7です。
    動物物はやめて頂きたい、のが本音です。

  • 猫目線の本は初めて読んだので新鮮でした!
    序盤は人間下見に見た描写があってちょっと憎たらしいと思った悟の飼い猫(その時は飼い猫ではなかったけど)のナナも読んでいくうちに本当に悟思いでとてもいい作品でした☺️

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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