ラン

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 301
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062188272

作品紹介・あらすじ

9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。ある日、仲良くなった紺野さんからもらった自転車に導かれ、異世界に紛れ込んでしまう。そこには亡くなったはずの一家が暮らしていた。やがて事情により自転車を手放すことになった環は、家族に会いたい一心で道のりを自らの足で走り抜く決意をするが…。哀しみを乗り越え懸命に生きる姿を丁寧に描いた、感涙の青春ストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 学生時代に読んだことがあってまた手に取り再読。内容ほとんど忘れてた、、
    あの世とこの世を繋ぐレーンを行き来する環ちゃん(^^)
    頑張る姿に応援したくなるお話でもあり、少し悲しい要素も入っているお話。
    環ちゃんと大島くんはその後ひっついたのかな?

  • ひょんなことから、死後の世界に行けるようになった主人公。
    ランニングチームを通じて変わっていく姿がとてもよかった。
    ちょうど東京オリンピックを見てスポーツしたくなってたところ、これを読んでマラソンしてみようと思いました。 R3.8.8

  • タイトルの割に走ることに関係なさそうなお話なのかな?と思いきや、ひょんなことから走り始める主人公、夏目環。
    今まで走ることに無縁だった環が、こんなに順調に走れるようになるなんてすごいなぁなんて羨ましく思いながら、私もまた走り出したい気持ちになった。

    ストーリーはちょっと不思議さもあったけど、あの世に行った人がこんな風にセカンドステージに旅立っていくならいい。後悔するのは残った人だけで、逝った人は悲しみも苦しみも忘れるって、いいかもしれない。別れのシーンは泣いてしまったけど、、、。

    春になったら、私も走ろう!

  • 前作カラフルとは逆に、生きている人間が、死んだ人間のいる世界に入って交流するお話。
    いけすかないキャラだけど、真知さんのセリフは、本当にぐさりとするものが多かった。

  • 後ろ向きだった主人公が、前向きに生きることを死んでしまった家族と再会し、家族の力を借りてその大切さを知る。
    森絵都の本の中で一番かも

  • あの世と現世をつなぐ道を通って、死んでしまった家族に会いにいく少女(でもないか)の話。天涯孤独であるが故の孤独と、ランニングで仲間が出来て次第に自分の世界が構築されていく喜びと、死んでしまった家族を見捨てて成長してしまうように感じるうしろめたさ。
    ランニング仲間と一つ一つ課題を乗り越えていく度に、人間的に成長していく姿は王道で爽やかです。

    ライトな読み口と、死んだ家族に結局会えてしまっているので結構浅はかな感じがするのが少々難点。行こうと思えば毎日家族に会いに行けるというお手軽さがどうも話となじまないような・・・。
    ランニングで自分探しをするというのはとてもよかったし、そちら重視で進めてもらったほうがしっくり来たと思います。

    ボリュームはありますがスムーズに読めます。このリーダビリティーはさすがです

  • 動機はともあれ
    出来るんだねえ
    やろうとは思わないけど
    面白かったです

  • 夏目環は40kmの天国への道のりを自力で行けるように走り始めた。
    後ろ向きだった環はクラブ7人と走る事により前向きになっていく。
    走歴8カ月でマラソンスタート!で完。ライトな小説。

  • 両親と弟を事故で亡くし、叔母さんも亡くして天涯孤独の環。

    近所の自転車屋さんの紺野さんと仲良くなったのもつかの間、
    彼とのお別れの際に、彼の亡き息子の自転車を譲り受けた。

    自転車に導かれるように走ったさきで出会ったのは、
    亡くなった両親たちのいる世界だった。

    自転車なしで、亡くなった人たちの世界に行くために、環は40キロマラソンを目標にする。

    ひょんなことから元天才陸上選手1人と、その他へっぽこランナーたちの仲間となり
    死んだ人のために走るのか、現実を生きる自分のために走るのか
    環の揺れた気持ちと決意。

    個性豊かなへっぽこランナーたちのどうしようもない発言の掛け合いがおもしろい。

    周りの人たちとの交流で変化していく主人公、いいよね。

  • DIVEが面白くて、他の作品もと探してみたらランナーとしては見逃せないタイトルの作品が。
    走ることがストーリーの中心になっているわけではありませんが、走りながら少しずつ変わっていく環ちゃんと、個性の強いランニングクラブのメンバーに引き込まれていきました。
    死後の世界が出てきたり、LSDで激痛が走るとかおいおいってところがあったりもしますが、ストーリーは秀逸です。
    走る人も走らない人も楽しめると思います。

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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