- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062168786
作品紹介・あらすじ
美術評論家・洲之内徹が絶賛した藤牧義夫。その消息はいまも不明で、作品にはさらに大きな謎が残る。藤牧生誕百年、絵巻と版画に秘められた怪事を追う。
感想・レビュー・書評
-
これが真実かと思い込まされそうになるが…。
これはこれで偏った証言だな、と関係者に話を聞いてみて思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
川本三郎さんのエッセイでこの本を知りました。
予想以上に面白かったのですが、川本さんがどのようなことを書かれていたか、すっかり忘れてしまったので、再読してみます。
著者の駒村吉重さん(1968~)も、画廊主の大谷芳久さん(1949~)も、美術評論家の洲之内徹(1913~1987)さんも、主婦の和田みどりさんも口にできない事を、私がはっきりここに書きましょう。
版画家の藤巻義夫さん(1911~1935年9月失踪)は、小野忠重さん(1909~1990)に殺害されたのだと思います。
小野さんは版画家で東京藝大の講師、紫綬褒章を受章されたかたです。
殺人の動機は、サリエリがモーツァルトを殺めたとの一緒です。 -
数年前の鎌倉近代美術館で「藤牧義夫」展を観た。鮮烈な印象が蘇る。夭逝?の画家の謎。隅田川絵巻をもう一度観たい。
-
「夭逝?の画家」
失踪されたんですよね、、、
「生誕100年 藤牧義夫展」開催時にNHK日曜美術館で見ました。このような本が出ていたとは...「夭逝?の画家」
失踪されたんですよね、、、
「生誕100年 藤牧義夫展」開催時にNHK日曜美術館で見ました。このような本が出ていたとは!
これも予約しなきゃ、、、2014/03/14
-
-
丹念にルポルタージュされた秀作
-
藤牧義夫の謎ではなく、彼の周りにある謎である。余りにも謎だらけで読んでいて混乱した。再読の必要あり。
-
従来の「藤牧義夫」像の修正を迫る本です。それにしても、大谷芳久や洲之内徹、そして著者の徹底的な実証活動には賛嘆させられます。そして、その結果見えてくる?真相の奇々怪界さはまさにミステリーです。で、その謎解きの面白さにより、肝心の藤牧義夫作品の魅力分析が足りなくなってしまっています。さらには、藤牧義夫の国柱会における活動の様子を調べる必要があると思われるのですが、その点の言及がないのがもどかしいですね。
-
時代を感じない、むしろ今見たい「隅田川河岸絵巻」の画家を巡るミステリー。真相は闇の中だが不可解な事実の欠片を追ってあっという間に読了。映画『アマデウス』を連想した。
-
洲之内徹の「気まぐれ美術館」で知った藤牧義夫。野口富士男「相生橋煙雨」を読んだ後、久しぶりに接する。もちろん「隅田川両岸画巻」何枚かの「赤陽」など興味深いが、一般の藤牧像の変更を迫る。ただ、その部分が遠まわしで語られるので、歯切れの悪さが気にかかる。
-
藤巻義夫さんの版画、絵は残念ながら
その現物をまだ見たことがない。
そして、残念なことに小野忠重のものは見てしまっている。
読み進めていくうちに
そうかぁ
そんなことがあったのか
と 一つ一つが
腑に落ちていく
「絵」を描くことは
どういうことなんだろう
を 改めて
深く
考えさせてもらった
一冊です