- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062155526
作品紹介・あらすじ
人間が人間を好きになる写真集 日常から切り取られたこの世界には人々の生命のほとばしりがある。希望が溢れている。観ているだけ幸せな気分になるハートウオーミングなショット満載です。
感想・レビュー・書評
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「愛という光で撮っている。いま、幸せを写せるのはハービーだけだ!この超クラシックな写真こそがフォトアバンギャルドなのだ。この写真集はキミたちを幸せにする!」(荒木経惟)
あのアラーキーが、帯にこう書いている「ハービー・山口」さんの写真集だ。
ここに写っているのは、可愛い女の子や子供たちだけではない。
大工や工事現場をはじめとする肉体労働をしている人や街で焼き芋やきびだんごを売っている人、消防士や居酒屋で働く人たち。電車の中の家族連れ、ベンチで座る恋人たちやお爺ちゃんや雑踏で犬と戯れるおっさんに高校生たち…
そんな、街でいつも見かける極ありふれた光景や人ばかりだ。
それは、どれも優しい眼差しで切り取られ、見ていてとても心が温かくなっていく。
そして、いろんなことが信じられる気持ちになる。ポジティブな気持ちになって心がリラックスしていく。
それらは、どの写真も音や声が聞こえてきそうな臨場感を伴い、写真を撮った前後のストーリーが自然と思い浮かんでくる。
ハービーさんが撮るありふれた日常を切り取った写真は、いつもこんなHappy!!に溢れている。
ハービーさんとは二度ほどお会いしたことがある。
2003年にハービーさんの写真展に行った時は、時間を割いてとてもフランクに友達のように話して頂いた。
ハービーさんも写真そのもののような素敵な人なのだ。
どこかギリギリに追い詰めて撮ったような写真に、僕は惹かれることが多い。
ありふれた日常を切り取った写真は、「ぬるくて見る気にならない」っていつも思っていたけど、ハービーさんの写真だけは違う。
自分がホッとして楽になるのがわかるんだ。
正直言えば、この写真集に出会うまでは、これほど虜になるとは思っていなかった。
この写真集が素晴らしいというのもあるけれど、僕もいろんな経験・体感を重ねたんだと思う。
ハービーさんは、70〜80年代をロンドンで過ごし、シド・ヴィシャスの元カノと住んだり、ボーイ・ジョージと共同生活をしていたらしい。そして当時のRock Musician(ジョニ・ロットンやジョー・ストラマーやU2をはじめとする)を数多く撮影している。
日本でも多くのミュージシャンやそのアルバムジャケットの写真を撮っている。
ハービーさんはエッセイも数多く書いている。
そして、エッセイも写真と同様に温かくしかし大切なことに気付かせてくれる。
肩の力を抜きたくなったら…
疲れて一歩も踏み出せなくなったら…
いろんなことが信じられなくなったら…
そんなときにこの写真集のページをめくってみると良い。
とてもHappy!!で温かな空気に包まれて、「よし頑張ろう!!」って無理なく自然と思えてくるから。
ハービー・山口オフィシャルサイト : http://herbie-yamaguchi.com/詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「愛という光で撮っている。いま、幸せを写せるのはハービーだけだ!この超クラシックな写真こそがフォトアバンギャルドなのだ。この写真集はキミたちを幸せにする!」(荒木経惟)
あのアラーキーが、帯にこう書いている「ハービー・山口」さんの写真集だ。
ここに写っているのは、可愛い女の子や子供たちだけではない。
大工や工事現場をはじめとする肉体労働をしている人や街で焼き芋やきびだんごを売っている人、消防士や居酒屋で働く人たち。電車の中の家族連れ、ベンチで座る恋人たちやお爺ちゃんや雑踏で犬と戯れるおっさんに高校生たち…
そんな、街でいつも見かける極ありふれた光景や人ばかりだ。
それは、どれも優しい眼差しで切り取られ、見ていてとても心が温かくなっていく。
そして、いろんなことが信じられる気持ちになる。ポジティブな気持ちになって心がリラックスしていく。
それらは、どの写真も音や声が聞こえてきそうな臨場感を伴い、写真を撮った前後のストーリーが自然と思い浮かんでくる。
ハービーさんが撮るありふれた日常を切り取った写真は、いつもこんなHappy!!に溢れている。
ハービーさんとは二度ほどお会いしたことがある。
2003年にハービーさんの写真展に行った時は、時間を割いてとてもフランクに友達のように話して頂いた。
ハービーさんも写真そのもののような素敵な人なのだ。
どこかギリギリに追い詰めて撮ったような写真に、僕は惹かれることが多い。
ありふれた日常を切り取った写真は、「ぬるくて見る気にならない」っていつも思っていたけど、ハービーさんの写真だけは違う。
自分がホッとして楽になるのがわかるんだ。
ハービーさんは、70〜80年代をロンドンで過ごし、シド・ヴィシャスの元カノと住んだり、ボーイ・ジョージと共同生活をしていたらしい。そして当時のRock Musician(ジョニ・ロットンやジョー・ストラマーやU2をはじめとする)を数多く撮影している。
日本でも多くのミュージシャンやそのアルバムジャケットの写真を撮っている。
ハービーさんはエッセイも数多く書いている。
そして、エッセイも写真と同様に温かくしかし大切なことに気付かせてくれる。
肩の力を抜きたくなったら…
疲れて一歩も踏み出せなくなったら…
いろんなことが信じられなくなったら…
そんなときにこの写真集のページをめくってみると良い。
とてもHappy!!で温かな空気に包まれて、「よし頑張ろう!!」って無理なく自然と思えてくるから。
ハービー・山口オフィシャルサイト : http://herbie-yamaguchi.com/ -
ハービー山口氏の少し距離感のあるポートレートが好きだ。街を歩いていて、ふと気になった瞬間、人を撮る。写真を撮るという幸せな瞬間をぼくも被写体と共有したいと改めて強く思った。
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大概、ハービー・山口の写真の中にいる人々は、構えている。古典的な意味合いで写真に撮られるということが解っている。しかしその表情まで古典的という訳ではない。緊張感は上手にほぐされ(しかし決して完全になくなってしまってはいない。それがハレの気持ちを支える)、そして大概は笑みが滲む。強烈な、押し付けてくるような、商業的な微笑みではなく、穏やかな、個人的な微笑みが。その微笑みは、もちろん、被写体と撮影者の間に成立した関係性を象徴するものであって、それ以上の意味はほとんどの場合ないと思うけれど、カメラのこちら側にいる自分たちは、その幸せのお裾分けにあずかることができる。そして、その恩恵は等しく写真を観た人に与えられる、恐らく写された人も含めて。何故なら、その人は、構えている、と同時に、さらけ出してもいるからだ。自分の中に存在していながらも、ひょっとしたら気付かないでいたかもしれない幸福感を。
ともすると「はい、チーズ」という声さえ聞こえてきそうな写真が多い中で、所々に、風景の音だけが聞こえる写真がある。その中にあるのは被写体と撮影者の関係性ではなくて、はっきり写っているものと写真の中には存在しないものとの関係性なんだろうと思う。写真の中には写っていないものや人に対して、写真に撮られた人は思いを持っている。その関係性が静かな背景音と共に「カシャッ」と写し撮られている。その関係性へ向かう視線(それはもちろん撮影者の視線だが)の鋭さに、少しだけ銀色に光るナイフをながめる時と同じような感情を覚え身が縮こまる。しかし同時に写し撮られている一瞬の永続性にはっとし、自分の前後に無限に伸びてゆく何か(それは恐らく時間軸に沿ったもの)に身体が拡張されたようなおもむきもあることを知る。一瞬を写し撮ることの意味してしまうものの巨大さと、その瞬間を逃さないことの才に思いは漂ってゆき、そうやって左脳が活動することで冷静さをなんとか取り戻す。
そしてごくまれに、全く音のしない写真がある。すうっと引き込まれてゆく。その写真の中のあちら側へ。「一眼レフ的」な被写界深度によって作り出された人工的な感情ではなく、ごく自然に目にする風景の中に、遠くに充てられた焦点に、何かが掻き立てられる。撮影者の心へ言葉を介さずに共鳴する心がある。そのカメラのファインダを覗く人のすごさを、知る。 -
写真のことについていろいろと考えるけど、ハービーさんの写真をみると、やっぱ幸せな気持ちになれるような写真を撮りたいなと思ってしまう。
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ハービー山口さんが講演の時にいつも言われている「人を優しい気持ちにさせたい」が感じられる写真集。家族と一緒に見ると良いのでは。
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写真は平面じゃくて時間を切り取るんだと思わせてくれた。
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心がほっと落ち着くような、幸福感が感じられる写真集です。以前はモノクロ写真のよさがイマイチわかりませんでしたが、この写真集を見てモノクロ写真を見る自分の目が大きく変りました。実に多くの感情がモノクロの世界から伝わってくるのです。どんな気持ちで撮ったのか、写っている人がどんな気持ちなのか、共感できる写真たちです。
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立ち読みでみた