ちひろ 花の画集

制作 : ちひろ美術館 
  • 講談社エディトリアル
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本棚登録 : 80
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (108ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062146937

作品紹介・あらすじ

花を見つめ、花と語らう…ちひろ生誕90周年記念出版。

感想・レビュー・書評

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  • いわさきちひろさんの花の画集ですね。
    ちひろさんの大好きな子どもたちが、花のなかで耀いています。
    鮮やかでいて透き通った透明感が、幻想的で花と子どもたちの命の躍動が満ちあふれています。

    ちひろさんの詩を二篇

      はらりとおちた
     
     はらりとおちた
     スウィートピーの花を
     紅茶茶わんの
     スプーンの上に
     そぉっとのせて
     はこんでいくと
     お客さまは
     きれいで
     びっくりするわ
     それとも
     お砂糖とまちがえて
     紅茶にうかべてのむかしら


      はなやさんの まどは

     はなやさんの
     まどは
     くもっている

     それで
     わたしは じを かくの

     きれいで
     やさしい
     はなのじなのよ

    さくらももこさんが「いわさきちひろの思い出」を寄せられていています。高校の入学祝にカバンのかわりに「ちひろさんの画集」を買ってもらって、作品集を毎月のお小遣いで集めたそうです。
    ちひろさんの世界で、心が清々しく、夢と希望と平和を願う思いに浸れますね。

    • まことさん
      ひだまりトマトさん、こんばんは♪

      この画集、私も以前にレビューして、今、拝読したら、なんか自分のレビューと錯覚しそうな既視感があり、思わず...
      ひだまりトマトさん、こんばんは♪

      この画集、私も以前にレビューして、今、拝読したら、なんか自分のレビューと錯覚しそうな既視感があり、思わず自分のレビューを読んでみたら、とても、懐かしく感じました。

      ひだまりトマトさんは、しばらく体調を崩されて、ブクログをお休みされていたのですよね?
      もう、体調の方は回復されていらっしゃるのでしょうか。
      体調がよくなられたら、以前おっしゃられていた、短歌の世界にももう一度立ち寄られてみてくださいね。
      2024/02/16
    • ひだまりトマトさん
      まことさん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      久しぶりに、ちひろさんの画集を観ることが出来ました。偶然、まことさんのレビューも見...
      まことさん、こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      久しぶりに、ちひろさんの画集を観ることが出来ました。偶然、まことさんのレビューも見せていただく事も出来て、嬉しく思いました。
      体調はまだ、完全には回復していません。少しずつ長い文章を読めるように、リハビリをしています。「めまい症」なので、ちょっと苦労をしています。
      短歌の本は、読みたいと思いますが、詩の方が好きなので、こちらから慣らしていきたいと思っています♪
      これからもよろしくお願いいたしますね。
      2024/02/16
  • いわさきちひろさんの絵は子供の頃、たくさんみました。
    絵本でみたのか、こういった画集でみたのかはよく覚えていません。
    この画集に載っている絵も表紙をはじめとして、どこかでみた覚えのあるものがたくさんありました。

    いわさきちひろ美術館は大人になってから、近くに住んでいたことがあって何度も通ったので、そこでみたものもあるかもしれません。

    「はらりとおちた」は文章も読んだ記憶があります。

    はらりとおちた
    スウィートピーの花を
    紅茶茶わんの
    スプーンの上に
    そぉっとのせて
    はこんでいくと
    お客さまは
    きれいで
    びっくりするわ
    それとも
    お砂糖とまちがえて
    紅茶にうかべてのむかしら

    「スウィートピーと少女」。
    「なんて愛らしい!」と思います。
    くりっとした茶色い瞳が印象的です。

    「花とふたつのワイングラス」も読んだ記憶のある文章です。

    「その日、焼け残った神田のブリキ屋さんの二階の
    私の部屋は、花でいっぱいでした。
    北向きで壁のおちかけている古い六畳間は、
    見ちがえるようにはなやかに明るくなりました。
    私は千円の大金をぜんぶ花にしてしまったのです。
    今日は私の結婚式の日なのです。
    あとはぶどう酒一本ときれいなワイングラス二つ、
    これが四面楚歌の中での二人だけの結婚式でした。
    私の夫は二十三歳の若いコミュニストでした」

    花がお好きなちひろさんらしいエピソードです。

    巻末にさくらももこさんが、「いわさきちひろの思い出」というエッセイを寄せられていて、その中で「ちひろのエピソードのなかで、”ちひろはいつも小さなスケッチブックを持っていて、いつもいつも風景や人物のデッサンをしていて、家族だけに「私は、人物のポーズなら描けないポーズはないのよ」と自慢していた”っていうのがあるのだけど、私はこのエピソードが大好きです」と書かれていらっしゃいます。

    私も、そのエピソードは昔、読んでいて、真似して、中高生の頃、スケッチブックを持ち歩いた記憶があります。
    画材屋さんに行って綺麗な色の画材を買ったり、眺めたりするのも大好きでした。
    そして、私は第一希望ではありませんでしたが、大学の芸術学部に進学しました。
    あれは、いわさきちひろさんに憧れたあまりの若気の至りだったと思います。
    大学では、絵を描いたのは1年だけで、あとはもっぱら映画の撮影をしていましたが。

    • やまさん
      まことさん♪おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      まことさんのレビューを読んで、もう一度本を借りて読んで見ようと思います。
      ...
      まことさん♪おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      まことさんのレビューを読んで、もう一度本を借りて読んで見ようと思います。
      前回は、絵に目がいって文章をおろそかにしていました。
      ほんとに思い入れのある人なんですね(ニッコリ)
      やま
      2020/03/22
  • ちひろ 花の画集
    2009.03発行。字の大きさは…中。

    画集を見ながら、十数年前に妻と一緒に東京の「ちひろ美術館」へ行ったことを思い出しております。
    画集の子供たちの顔を見ていると、50年前に見ていた京都の仏さんの顔にあまりにも似ていて、ビックリし、癒されます。
    お顔が、凛としていて、その目が真っ直ぐに私のうちを見ているような…、穏やかな、人のぬくもり、穏やかさを…。

    いわさき ちひろさんの画集を見るのは始めてです。
    2020.03.10読了

    • やまさん
      えりりんさん、こんにちは。

      コメントありがとうございます。
      私は、いわさきちひろさんの画集を見るのは始めてですが、この画集は良いです...
      えりりんさん、こんにちは。

      コメントありがとうございます。
      私は、いわさきちひろさんの画集を見るのは始めてですが、この画集は良いですよ。
      これからも見ていこうと思っています。

      やま
      2020/03/14
    • まことさん
      やまさん♪おはようございます。

      『ちひろ 花の画集』読みました。
      とても懐かしい思い出がたくさん詰まった本でした。
      みたことのある...
      やまさん♪おはようございます。

      『ちひろ 花の画集』読みました。
      とても懐かしい思い出がたくさん詰まった本でした。
      みたことのある絵がたくさんありました。
      ご紹介ありがとうございました(*^^*)
      2020/03/22
    • やまさん
      まことさん♪おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      まことさんのレビューを読んで、もう一度本を借りて読んで見ようと思います。
      ...
      まことさん♪おはようございます。
      コメント有難う御座います。
      まことさんのレビューを読んで、もう一度本を借りて読んで見ようと思います。
      前回は、絵に目がいって文章をおろそかにしていました。
      ほんとに思い入れのある人なんですね(ニッコリ)
      やま
      2020/03/22
  • 「最後の家族」と、nさん.の家庭の幸福をバーターに。

    これで、おさまる、と?
    いい大丈夫です。(o).



    太陽の光を浴びている、

    善良な側面のみ、


    それを、頭のポカポカしたお嬢さんが見ている?(?)

  • しあわせな時間がこぼれます。

  • このような品位ある出版物があることにまず感謝したいな。誰にと言うわけではないのですが、作者はもちろんのこと、関わった人全てに。

    なぜか絵を見ていて、何度も泣けてしまいました。そのたびにページをめくる手はとまり・・・。

    いわさきちひろは、喜怒哀楽などはっきりした感情でなく、孤独でいて、凛とした、表情に表れる前の「きもち」を描写してくれている。それは、子どもはもちろんのこと、花にも見出せる。

    人を(が)憂いて、優しさと書きますが、そんなちひろさんの憂いと優しさに涙が止まりませんでした。

    巻末のさくらももこさんの一文も素敵ですね。

    また私の愛蔵書が一冊増えました。

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著者プロフィール

(1918-1974)福井県生まれ。東京で育つ。子どもを生涯のテーマとして描いた。1977年アトリエ兼自宅跡に、ちひろ美術館・東京開館。1997年安曇野ちひろ美術館開館。

「2020年 『ひとりひとり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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