- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062139595
作品紹介・あらすじ
ある日、帰宅するとベッドの上で女が死んでいた。警察で取り調べを受ける私は、そこで意外な名前を聞く。その名は、私を強制的に記憶の奥底へと引き戻す-。少年時代に起こったひとつの強姦殺人事件。その日を境に心の奥底に宿った欲望の種子は、ふたりの男の運命を切断していく。暴力、欲望の生みだす罪。その残酷さの中にある人の希望とは!深遠なテーマと向きあい、たどり着いた著者の新境地!渾身の傑作長篇小説。
感想・レビュー・書評
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中村氏のは全部追っかけてると思い込んでいたのに、これが抜けていました。2007年ですからかなり初期ということですね。
悪ということに正面から向かってやはり悪は勝ってはいけないけれど、排除はしたくないという複雑な思いが伝ってきて好感が持てる作品です。あがいているのがいいですね。
追っかけだからいえるのであって、作品としてはまだ粗削りすぎたかなということで☆3個。 -
幼少期に負ったトラウマ。
その後も歪み、軋み続ける心。
罪とは、罰とは、狂うとは、生きるとは。
全編苦しみ悶え続ける。 -
生きることの意味や価値をあらためて考えさせられるという意味で示唆に富む1冊だった。
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暗い、分からない。理解や同意もできない。言いたいことも分からない。わかる人にはわかるのかも。
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とっても暗い。
もう1人の自分がいつも線路に飛び込んでる感じ。
レイプが関係してくる話なので読めない人があると思う。
思春期から引きずってしまっている抜け出せないどうしようもなさが痛々しく突き刺さります。 -
淡々と進み、淡々と読んだ
素晴らしいという評価が多い中、私にはその感じがわからなかった。だから、エンディングの意味がわからなかった。自死しようとしていたのではないかと思い何度か読み直したが、そうではないようだ。きっと、豆電球を使ってガスか何かで一緒に死のうとしたと思ったのになぁ。どこで読み違えたのかなぁ。
映画化もされている作品だが、どうもピンとこない作品だった。狂気の世界は理解が難しい。