龍の子太郎(新装版) (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062135344

作品紹介・あらすじ

太郎のようにたくましく、おおらかに。
日本の民話を再創造した古典的名作・新装版

「おかあさーん、龍の子太郎がきたよ。顔を見せてくろ――。」龍になった母をたずねて、龍の子太郎は長く苦しい旅に。山こえ谷こえ大冒険のすえにめぐりあった母は……。雄大なスケールで日本の民話を再創造した松谷みよ子の代表的傑作。

国際アンデルセン賞優良賞

感想・レビュー・書評

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  • わきに龍のウロコのようなアザをもつ太郎。祖母から、お母さんが龍になったことを聞かされる。生まれたばかりの太郎に自分の目玉を与え、盲目の龍となった母。そんな母を助けに行こうとする矢先、友達のあやが鬼に攫われた!あやを助け出し、母を救う旅に出る太郎。
    長野に伝わる「小泉小太郎伝説」等をもとに編み上げられた児童文学です。天狗様に力を授かり、赤鬼を救い、黒鬼と戦うなど、どきどきする場面がたくさんあります。そして、お母さんが龍になった理由が本当に悲しい。創作童話の域を越えて、日本人の心の原風景として、いつまでも残したい物語です。
    ※「まんが日本昔話」オープニングアニメ冒頭に出てくる龍に乗った男の子は小泉小太郎のイメージ。こちらもいつまでも残したいですよね。

  • お母さんが龍から人間に戻れて良かったです。
    ねずみが、「うさぎやキツネは耳がいたい。」と言って赤おにをごまかしたところが面白いと思いました。

  • 「太郎のようにたくましく、おおらかに。
    日本の民話を再創造した古典的名作・新装版

    「おかあさーん、龍の子太郎がきたよ。顔を見せてくろ――。」龍になった母をたずねて、龍の子太郎は長く苦しい旅に。山こえ谷こえ大冒険のすえにめぐりあった母は……。雄大なスケールで日本の民話を再創造した松谷みよ子の代表的傑作。国際アンデルセン賞優良賞」

    ・主人公はのんきでなまけもの→頼もしく、賢く成長する姿が子どもに勇気を与える。

  • 大人になってから初めて読んだけど、面白くてページをめくる手が止まらなかった。
    子どもの頃に読んだり聞いたりしていた昔話にありがちなパターンのはずなのに、登場人物達の個性や、冒険や愛情、切なさや滑稽さ、楽しさ等の色んな要素がふんだんに盛り込まれた展開にすっかりハマってしまった。

  • 優しいリズムのある文章。日本語の響きと美しさがある。
    描かれている人物、動物、てんぐやおにの様子が生き生きしている。

  • 多摩図書館が編集した、子どもへの読み聞かせに適した推奨本の一冊。

    「いろいろなタイプの少し長い物語」としてあげられたなかの、「冒険を描いた物語」として紹介。

  • 人生で今日初めて読んで、その面白さにびっくりしているところ。黒おにがすもうの最中に気がぬけて、えへら、となるとこ、とっても好き。
    今一番ほしいものは?と聞かれたら、迷わず米と答える。

  • 「ぼうや~♪」で始まる『まんが日本昔ばなし』のオープニングで龍に乗っている子の話です。
    『龍の子太郎』というタイトルを聞いたことがあっても、話の内容を知っている人はあまりいないのではないでしょうか。

    実はこの作品は、『桃太郎』や『かぐや姫』などのいわゆる昔話とは異なり、話の断片しか残っていなかったものを、松谷みよ子氏がリニューアルした昭和のネオ昔話なのです。

    ストーリーはこんなかんじ。

    龍の血を引く少年が、鬼退治や様々な困難を乗り越えて、不思議な笛を吹く少女に助けられたりしながら、母(龍)と再会。

    龍や、かつて退治した鬼、山の動物たちと協力して山を切り崩し、村を豊かにして、最後は少女と結ばれるという一大スペクタクルとなっております。
    未読の方は、是非一読をオススメします!

  • 龍の子太郎の冒険と成長の物語。使命を見出し、それに生きようとする龍の子太郎に心打たれました。最後にはほろりと涙が…。ジブリ映画の原作になりそうなお話です。

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著者プロフィール

1926年、東京生まれ。1944年頃より童話を書きはじめ、1956年、信州へ民話の探訪に入り、『龍の子太郎』(講談社)に結実、国際アンデルセン賞優良賞を受ける。以来、民話に魅せられ創作と共に生涯の仕事となる。日本民話の会の設立にかかわり、松谷みよ子民話研究室を主宰。著書に『女川・雄勝の民話』(国土社)『日本の昔話』『日本の伝説』『昔話一二ヶ月』『民話の世界』(共に講談社)『現代民俗考』8巻(立風書房)など。

「1993年 『狐をめぐる世間話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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