- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062129138
作品紹介・あらすじ
嵐子、不治子、そして道彦。絡み合い、絶妙に輪舞するそれぞれの想いと因果。
感想・レビュー・書評
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角田光代の書評集「私たちには物語がある」を読んで、まさにこの書評で興味を持って図書館で借りた平田俊子の「二人乗り」を読了。これがかなーり面白かった。連作三短編の構成だけど、そう来たか!と膝をポンと叩いてしまいたくなるような展開でテンポもよくサクサク読めた。
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わりと面白く読めました。はじめの嵐子さんは読み始めお年寄りかと思ったけど、若いのでちょっとイメージがつかみづらかった。つぎの二人乗りは面白かった。女優が突然家に泊まり続けたというのは意外な展開だったけど…
最後の「エジソンの灯台」では道彦という人がこれまた今までの話の流れでは想像できない人物だったことに驚いた。
人それぞれの道があるってことかな。 -
「嵐子さんの岩」「二人乗り」「エジソンの灯台」の3作。嵐子、不治子、道彦。連作になっていて面白かった。
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登場人物が重なりながら出てくる、ひとつの家族のそれぞれの話。とにかく、奇妙だが親近感が沸き、「ちょっとわかるなーこの気持ち」と思わせる面白い話。
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連作ラストの「エジソンの灯台」。
冴えない道彦は、東へ東へ、銚子の街をぬけて、犬吠埼灯台へ。
犬吠崎のサキは崎じゃなくて埼! -
連作短編三作。「嵐子さんの岩」普通の人生をおりた嵐子さん、四十五歳。普通の人生をおりたその暮らしとは。気だるさと風の吹くまま的な感じは癖になりそう。「二人乗り」嵐子さんの妹、不治子の元に訪れた旅人は女優だった。「エジソンの灯台」不治子の夫、道彦。逆玉の輿を捨てて転がり込んだ女との暮らしは・・。私は「嵐子さんの岩」が一番好きかな。かなり好みの作風。著者の他の本も読みたい。
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変な人ばっかり。笑
でも不治子さんと葵さんの話は何かよかった。
愁太郎さんと会った後の道彦なら、もう一度不治子さんと菜々ちゃんとうまくいくかもしれない。 -
『(お)もろい夫婦』があまりにオモロくて、『日本語を生きる』では平田の小説のイメージ喚起力にもうたれ、さて次は小説を読んでみようと、とりあえず一冊借りてきてみた。
嵐子の話、不治子の話、道彦の話の連作。『日本語を生きる』の鼎談では、小説は具体的なディテールを書いていくのが面倒くさい、というようなことを平田も言ってた気がするが、具体的なディテールが書き綴られ、ありそうな、なさそうな、ちょっとフシギだが現実的な話になっている。
表題作の「二人乗り」は、おもしろかったなー。にやにやしてしまうおかしさがあった。