- Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062105040
感想・レビュー・書評
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福沢諭吉の何が凄いのか、と問われると口籠る。慶應大学創設者、脱亜入欧、学問のすゝめを著した人。だから凄いのかというと違う気もするし、まして、お札に顔が載っている人には、物足りない。現代の感覚だとベストセラー作家、インフルエンサーという所だろうか。読後、もう少しだけ輪郭がハッキリするが、ベストセラー作家という印象は変わらない。しかし、あの時代のベストセラーは重みが違うという事だった。
つまり、インフルエンサーも明治時代には「思想家」であり、西洋かぶれは、先進国の制度導入に大変役立った。「天は人の上に人を造らず 人の下に人を造らず」という言葉は有名だが、その言葉だけに限らず、数々の影響を与えた学者だったし、下級武士から随分と学び、挑戦し、日本に尽くした人物だという事が改めて分かった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
福沢諭吉は、偉大だ。
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物質的な従属によって得られた尊敬は本当の尊敬ではない。
→授業料負担システム [M Weber 職業としての学問]
生徒は物質的に負担をする。その代わり教師への尊敬を強要されない。
「一身独立して一国独立する」(152)学問のすゝめ
学問によって出世できる時代になったということは、まことに大きな変化
個人の自由、平等と、国家の独立が最初から強く結びつけられている
官位の使い分け
官は実権のある者で、無為な者は害をなす
位は形式であって害は生じない
「独立自尊」(328)
成人の後も、自ら学問を勤め、知識を開発し、特性を修養する -
改めて知る、福沢諭吉の生涯とその意味するところ(独立自尊迎新世紀等)を味わっております。