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- Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062099158
作品紹介・あらすじ
一絃琴の音色に涙ぐむほどの感動を覚えた幼い日から、人生の全てを琴に託した女の姿を、土佐を舞台に移りゆく歳月のなかに流麗細緻な筆で描く書下ろし傑作長篇。直木賞受賞。
感想・レビュー・書評
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土佐に伝わる「一弦琴」という琴の調べに魅せられ生涯をささげた女性の一代記…と思いきや。
二部、三部と話が進むにつれ、物語は途中登場したもう一人の主人公との戦いの様相を見せはじめます。あくまで互いの心の中だけで進むとても静かな女の(あるいは演者としての)意地の張り合い。
同時に、どちらが主とも言えないくらいに作中で描かれているのが、士族に生まれ育った女性のとても高い自尊心。描き様によっては前時代的な差別意識になるところを、ここではそれが否定的にではなく扱われてます。
宮尾登美子好き。
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