完全版 地獄堂霊界通信(1) (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
4.14
  • (100)
  • (81)
  • (57)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 644
感想 : 72
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061826274

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1994年にポプラ社のジュニアでパブリッシュされた。
    1996年には実写化されたらしい、
    2018年にみもりによるコミカライズドもされていて、
    この装幀はその漫画版の作者の手による。
    3人のタイプのちがう美男児が地獄堂のオヤジオブザーバーのもとで、霊を助けたり、不思議事件を解決していくという、痛快アクション小説。”3人悪”とオヤジ以外にも、てっちゃんの兄や、ミッタン巡査などいいキャラクター多し。
    暑くなってきて、長湯がしんどくなってきたので短編も良いと思える。1風呂1話にちょうどいい尺。
    1、イラズの森 サクラの木の下に埋められた死体
    2、富田さんの悪妻の話。
    3、意地悪吉本くんが取り憑かれた話
    4、てっちゃんの兄竜也が入院。病室の地下の死体
    5、生き霊小夜子の首
    富田さんちの話が怖い、怖くてスッキリします。
    子供用ホラーではあるんですが、ものすごーくオーソドックスでおもしろいです。
    やっぱりホラーは夏やねぇ、、

  • 三人悪と呼ばれる小学5年生の男の子たちが霊たちと戦う
    香月さんワールドがぎゅっと詰まったお話。

    街のはずれにある江戸時代から続く薬屋"極楽堂"。
    薬屋といっても、普通の薬屋には見えず
    恐怖のお使いポイントとして知られ、地獄堂と呼ばれるお店。

    店主は百歳をとうに越えていると噂のおやじさんと
    真っ黒で目が金色、口の中が真っ赤で「ひひひ」と
    人間の声で笑う妖猫ガラコ。

    そんな地獄堂のおやじさんに異世界への扉に続く
    印と言霊、呪文や知恵を授かり、いつも暮らしてきた世界のすぐ隣に
    別の異世界が広がっていることを知っていく。

    単純だけど、真っ直ぐで熱くすべてをプラスの力へ変えていく
    てっちゃんは「不動明王尊」。

    知恵があり多面的に物事をとらえることができる椎名は「文殊菩薩」。

    動物や植物が大好きで、大切にすべきものを
    強い想いで守ることができる優しいリョーチンは「地蔵菩薩」。

    妖怪おやじの導きで、それぞれの特性に合わせた
    印と言霊を使う術師の端くれとなった3人。
    五感を研ぎ澄ませ「感じる」ということは「入り口が開く」ということ。

    すべての物事を織りなす2つのもの。
    「光」と「影」。「プラス」と「マイナス」。
    「正」と「負」。「善」と「悪」。
    善が良く、悪が悪いという単純なことでなく、すべては使い方の問題。

    やるせない事件や救えることばかりでもなく、子どもたちに
    背負わせるには重すぎる事柄もあるけど、3人の大人びた強さと同時に
    アニメの主題歌を歌いながら、3人で手を繋いで帰っていく
    後ろ姿のかわいさが見れる場面に、子供の多面性と無邪気さを
    感じてほっとしたりうれしくなったりする[*Ü*]

    鮮やかなオレンジ色の空と遠くに見える群青色の街並みのシルエット。
    静けさの中、小鳥の歌が通り過ぎていく黄昏時。
    さまざまな夕焼け色が乱舞するポンポコ山に美しく煌めくふたつ池の畔。
    物語のおもしろさはもちろん、地獄堂シリーズも
    景色の描写や心情の描写が見事でうれしい♡

    3人それぞれに持ち味の違う力と魅力を合わせながら
    これからどんな未来を守ろうとしていくのか、
    何を救い、何を越えていくのか、3人の成長もすごく楽しみ!

    • 山本 あやさん
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんにちはー♡

      「ぬ~べ~」的な!!!
      きっと!ワタシもぬ~べ~あまり知らないんですが[笑]
      た...
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんにちはー♡

      「ぬ~べ~」的な!!!
      きっと!ワタシもぬ~べ~あまり知らないんですが[笑]
      たぶんっ、九月猫さんとワタシのぬ~べ~のイメージは
      同じだっっと勝手に確信しつつ![笑]

      さすが香月さんだけあって、キャラがもーーー
      とにかくステキな人ばっかりで♡
      妖怪おやじもガラコも多くを語らずなところが
      子供には大人すぎて伝わらないんじゃないー?
      ってドキドキしちゃうけど、でもそれを受け止める
      主人公の度量はご都合…だとしてもいいんだ!な感じで[笑]

      妖アパと同じようにみんなの絆の中に一緒にいるようで
      読んでる間中なんとも幸せで、続きが楽しみですー。
      キャラももちろんだけど、短編の事件たちとは思えないほど
      深くていろんな後味(かなり悪いのも)あって、でも
      やるせなさもリアルな世界で、一気に没頭していきました♡

      ワタシも妖アパの続きを読みたいっと思いつつ
      でも、より楽しむためと、共通の人物の繋がりをしっかりと
      感じるためにも古いシリーズから順番に読んでみようと思って
      妖アパはひとまず置いて、地獄堂に手を出してみました~[*Ü*]

      餃子大王、ワタシも音楽関連の仕事の方以外で
      初めて話ができてびっくりとすっっごくうれしいですーっ♡

      「バンやろ」!そうですっ、そうですーっ。
      もともと音楽の仕事をしようと小学校の頃に決めつつも
      まだ本格的に大きな活動はしないままだった時に
      バンやろのオーディション企画があって、
      競争率もすごかったしバンドも当時組んでなかったので
      ムリだろうと思って参加せずに見送ったものの、
      やっぱりこのままじゃ逢えない!!と思って、
      次のバンやろ企画の時にダメもとでとにかく行動しよう!!と
      BAKU逢いたさにとにかく急いで急遽コピーバンドを作って
      自分たちでプロモを作ってバンやろのオーディションに送ったら
      運よく合格して、バンやろツアーに出たりしてました[*Ü*]

      そうっ、加藤くんはミルキーさんが奥さんですー。
      バンやろの時もすごく仲良しでしたよ~♡
      ミルキーさんご本人も「なんで加藤?」って
      インタビューの時ワタシに言われてたのにー[笑]
      でも、バンやろファミリーが今もあると思うと
      それだけで幸せです~♡
      2013/05/30
    • 九月猫さん
      あやさん、こんにちは~♪

      やだどうしよう、今モーレツに「ぬ~べ~」が
      気になってます(笑)

      そういえば香月さんのお話って、キャ...
      あやさん、こんにちは~♪

      やだどうしよう、今モーレツに「ぬ~べ~」が
      気になってます(笑)

      そういえば香月さんのお話って、キャラがリンクしてたり
      するんですよね?
      ならやっぱり、シリーズも昔のものから読んだほうが
      より楽しめるかも・・・ですね(*^-^*)
      いいこと教えてもらっちゃった♪
      一番古いシリーズが地獄堂なのでしょうか。

      餃子大王って、音楽関連のお仕事されてるかたなら
      少しくらい知名度あるんですかね?(^-^;)
      メンバーの一人に片想いしていたこともありますが、
      今でも仲良くしている友人はLIVEに一緒に行ってたコや、
      LIVEで知り合ったコたちなので、そういう意味でも大事な思い出です。
      LIVE友の一人は非教師のメンバーと付き合ってましたが、
      わたしのだぁりん(笑)は教師だったのでガード固かったんですよねぇ。

      うわあ、やっぱり「バンやろ」ですかぁ!
      小学校の頃からの夢をかなえるってすごいです。素敵~♪
      しかも急ごしらえのバンドでって!
      それなりに楽器できる人×楽器の種類、を集めるだけでも
      たいへんそうなのに、合格して活動するなんて、
      かなり実力があったってことですよね(*´∇`*)
      すんばらしいなぁ~♪♪
      あやさんはVo.ですか?

      加藤さんの奥様、ミルキーさんっておっしゃるんですね。
      そのミルキーさんまで「なんで加藤?」って(笑)
      ・・・加藤さん、あるイミ愛さキャラ(笑)
      ステキ(?)なお話教えてくださって、ありがとうーーっ♪
      くるちゃんはファンのかたと結婚したって聞いたような記憶が
      あるのですが、そークンは・・・あれ?知らない(^▽^;)
      2013/05/30
    • 山本 あやさん
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんにちは~♡

      「ぬ~べ~」ぜひ!!![笑]
      私もしっかり読んだことがないから読みたいなぁ~。
      ...
      [♥óܫò]∠♡九月猫さん

      九月猫さん、こんにちは~♡

      「ぬ~べ~」ぜひ!!![笑]
      私もしっかり読んだことがないから読みたいなぁ~。
      あと、「ぬらりひょんの孫」も![p>▽<q*]

      香月さんの本のキャラたち、ほんといろんなところで
      その人物のいろんな年齢での登場があったりで
      そこも見逃せないですよねーーー[*Ü*]
      地獄堂も先に読んだウチのお母さんが、びっくりする人が
      出てくるよーって言ってたので今から楽しみにしてます♪

      「ワルガキ、幽霊にびびる!」でデビューされてそれを
      手直しして完全版として今発売されている地獄堂が
      香月さんの一番最初の本みたいです[*Ü*]
      どのシリーズもおもしろいからこそ、キャラのリンクって
      尚更うれしいですよね~♪

      あ、バンドで私はVoでした。
      ギターも弾けるようになりたい!と高校の時に
      初めてギターを買ったものの弾けないままに…。
      今もまた新しいギターを購入するも…やっぱり
      ちょっぴりしか弾けません[笑]

      バンドブーム、ほんと楽しかったですよねー。
      BOOMとかホコ天の頃の曲からしたら「風になりたい」
      とか、そんな曲調になるなんて想像もできなかったし。
      時間がたつとバンドもいろいろ変化もあるけど
      復活してほしいバンドばかりじゃないですよね。
      BAKUはぜひとも美しい思い出として復活しないでほしい。
      …って、絶対ありえないだろうし大丈夫かな♡[笑]
      2013/06/07
  • 再燃して再読。

    改めて読んで、これが児童書だったってすごいなぁ…としみじみ。救われない結末でも、三人の純粋さになんだかほっとします。
    大好きなシリーズです。

  • やっぱ地獄堂さいこう!ガキども、みな愛おしい。
    今はもう失われた昭和の不良と悪ガキたち。

    そして竜兄は永遠の憧れやー。


    ただイラストは本気で単行本のやつに戻して欲しい。萌え系悪ガキとかありえない。どこまでもブサイクで可愛い彼らがよい。

  • 私が小学生のときに出会い、夢中になった本。それ以来、私のホラー趣味は地獄堂霊界通信に染められてしまった...(笑)。いやほんとに。水晶とか数珠とかお経とか祓うとか系の登場人物が出てくるホラー小説大好きなんですよ。高校生になってまた読み返してみたが、作者の主張を唯唯諾諾と受け入れていた小学生のときと違って、自分の考え方と衝突する部分もあり、己の成長を感じた。小学生・中学生・高校生と読み返してきたが、人生において最も多感な時期にこの作品を読めてよかったなぁとしみじみ思った。
    話の展開は暗く救いようのないもの、人の最も醜い部分をまざまざと見せつけられるようなものが多い。けれど、主人公たちの真っ直ぐな強さ、純粋さが救いになる。私も三人悪や三田村巡査や牧原神官のように、自分を業を知り、自分を持って生きていきたいと思えた。
    とにかく主人公の悪ガキ大王三人悪のてっちゃん、リョーチン、椎名がかっこいい!あと個人的には三田村巡査と牧原神官が好き。高校生になってから、この人達に親近感が湧いたということは、私も大人になりかけているということなのかなぁ。いつまでもてっちゃんたちのようでありたい。

  • 漫画は持っていたが、原作の小説は読んだことがなく。たまたま昨日引っ越し先で初めて図書館に行くと、棚に置いてあるのが目に入り思わず棚にあった1〜8巻を一気に借りてきてしまった。概ねストーリーは漫画と同じだが、文章は文章の方で、面白くするすると読めてしまった。原作を読んで驚いたのが、この香月日輪ワールドを漫画を担当されているみもり氏がとても丁寧に描写されていること。この小説の雰囲気を壊さず、そのままで、キャラクターたちがビジュアル化されていると感じた。

  • 9784061826274

  • 児童書からノベルズに移った事で、漢字が増えて読みやすくなったのはプラス評価。児童書のものと載せる順番が変わってしまっているのがマイナス評価。全部が順番どおりに、とは思わないけれど、「生き霊を追って走る」はもう少し後に載せた方が良かったんじゃないかなあと。技がこなれてきている三人悪と、それを見る竜也、ミッタン、マッキーの困惑とのギャップが大きく、彼らの困惑がそのまま読者の困惑になってしまう。なので、プラマイゼロ。2巻目が出たので、買いました。

  • 昔とても好きだったので、購入しようかどうしようか迷っている。新しく出た文庫版も読んでみようかとは思うけれど、読んでいても結局、前嶋昭人さんのイラストが頭をかすめて懐かしくなってしまう。

  • 香月さんワールドにハマり、どんどん色々な本を借りております。
    3人の悪ガキ達が不思議な事件に出会い、そして地獄堂のオヤジと解決していくー。
    悪ガキと警官のおっかけっこが楽しいです。

全72件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

和歌山県生まれ。本シリーズの第1作目で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。「ファンム・アレース」シリーズ(講談社)「大江戸妖怪かわら版」シリーズ(理論社)など、YA(ヤングアダルト)小説の作家。

「2023年 『妖怪アパートの幽雅な日常(26)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

香月日輪の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×